「戸田山、戸田山は戸田山なんだから、頑張れよ」(ヒビキ)

 なんと愛情と善意に満ちた1話だったのか。猛士メンバーの皆が皆、心から戸田山さんを思いやってデビュー戦を静かに応援してる後半パートは涙腺にキました。(現在は魔化魍の異常動向によりシフトがきつくなってることもアリ)独り立ちが如何に大変かは皆承知済み。それでも戸田山くんならやってくれるだろうという無言の絆が皆の間にはあるわけで、それぞれ、世代交代に複雑な想いを抱きながらも大人であり先輩としてエールを送るヒビキさん、大変なことを熟知してるがゆえに無言でいるイブキ、もう気が気ではない日菜佳さん……皆の想いに後押されての戸田山さん覚悟の変身。熱かったわ。

 地味に武道をかじったモノから感想書くと今回戸田山さんパートで描かれたのは武道で言う「守・破・離」ですね。「守」は忠実に師匠の教えを守る段階。「破」は師匠の教えをちょっと破っても自分のオリジナルを入れる段階。「離」は完全に自分のオリジナルとして師匠から離れる段階。「斬鬼さん斬鬼さん!」と中々「守」から抜け出られなかった戸田山さんが、ザンキさんの突き放すようなアドバイスもありギターのアバンストラッシュ持ちという「破」へ。そしてクライマックスのバトルでもそのオリジナルの持ち方、及び音撃が炸裂し、一人のオリジナルな鬼としての「轟鬼」へ。そのプロセスが十全に詰まったエピソードでした。「離」に達した「轟鬼」の、

 「音撃斬・雷電激震!」

 のシーンは熱すぎ。ロックに一心不乱にギターをかき鳴らす轟鬼が熱かった!カッコ良かった!

◇それぞれの師弟関係

 鬼の師弟としては関係を結ばないけど、それぞれの道を応援したいというヒビキ−明日夢の関係、中々高校に行けなくて友達もできなかった自分の分もあきらには高校に行って欲しいという言葉で愛情を見せるイブキ−あきらの関係。そして師匠からの「離」という形で絆を保ったまま独り立ちしていくというザンキ−戸田山の関係、それぞれにそれぞれの形の師弟の「絆のかたち」を描いているものと想われます。
 ただどの師弟の間にも強い思いやりや大きく包み込むような愛情があるワケで、そこが「響鬼」という番組は非常に温かい。関係性の形は様々なれど、根底にある温かいモノは皆同じ。そしてそういう人達がそれぞれの形で関係し合って一つの共同体を形成している。そこが観ていて非常に優しい気持ちになれます。本当今年のライダーは刺激的というベクトルではなく、温かいというベクトルだと思います。

◇地味に良かった日菜佳さん描写

 前回に日菜佳さん→戸田山さんでラブい感情を持ってるのが描写されていたので、それにまつわる今回の日菜佳さんの描写は細かい所ながらよく練れててステキだと思いました。戸田山さんがデビューすると知る場面では心配から顔を曇らせ、ヒビキさんと香須実さんが戸田山さんのデビューに関して話してる場面では始終うつむき描写。そしてラストの戸田山さんのデビュー戦勝利の報を聞く場面では、喜びのリアクションを取る余裕もなくヘナヘナとその場に崩れ落ちるという描写。こういう細かい描写の丁寧さで、日菜佳さん→戸田山さんへの関係を充分に描いてます。ひいては心から心配してくれる仲間がいる、それが猛士の仲間関係なんだということが仲間代表でこの日菜佳さんの描写一つにも集約されている感じです。ここは本当丁寧だった。

◇ラストの全裸戸田山さんオチも良し

 笑った。ヒビキさんもイブキも普通にやってたけど、顔だけ変身解くのは少し技術がいるんだ。あきらが鬼になった際にはしっかりそこだけは練習しておかないと(笑)。


仮面ライダー響鬼 VOL.1


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