「ビジュアル」ファンブックだけあって、各イラストレーターさんのA4サイズイラストがメインです。劇中の印象深いシーンを各人愛を持ってイラスト化。視覚的な楽しさなんで、イラストを眺めながら「はぅ〜!」「……にぱ〜」と楽しむのが正しい楽しみ方です。

 『ひぐらし』の魅力のコアはやっぱしホラー要素、ミステリ要素になると思うんですが、せっかくなんで僕的「はぅ〜!」「……にぱ〜」な楽しさの方をあげれば、僕はだんぜん詩音。詩音いいよ、詩音!ちょっぴり世のスタンダードからは離れて生きる頭が切れる少女という感じでエンタメ入ってた「目明し編」序盤は好きですぜ。「Thanks」がかかるOPのシーンとか超好き。詩音いいよ、詩音!

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 あとは「ひぐらしのなく頃に 用語集」が普通に良かったです。竜騎士07氏本人が執筆の用語集なんでオフィシャルと考えて良さそうです。本編を読んだだけでは少々理解が浅かった部分をがっちり補完してくれます。あと多分、ここで初出の設定もアリ。葛西の昔の通り名は「散弾銃の辰」とか、本編では全然語られてないよね(笑)。

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 でも一番読めて良かったと思ったのは、巻末の07th Expansionスタッフインタビュー、「裏!おつかれさまかい」かな。竜騎士07氏、『ファウスト vol.5』の渡辺浩弐氏によるインタビューで、

 「朝九時に出勤だとしても、夜中の二十四時から二十六時までなら空いてるはずなんです。その時間にパソコンに向かって、マイクロソフトのWordでもアドビのPhotshopでもなんでもいいから開発ソフトを開いてみればいい。『ひぐらしのなく頃に』はそういう時間から生まれてきたんです」

 なんてことを仰ってたんですが、今回の「裏!おつかれさまかい」では、職場が体育会系の所になっちゃって、飲み会が断りづらく、制作に時間をまったく割けない時期があって悩んだ……なんてエピソードを語っておられて、ああ、竜騎士07氏、マジにかたぎの職業のかたわらの時間にPCに向かって情熱を叩きつけてこれだけの作品を作ったんだなと感動。もうコレは希望ですよ。言い訳じゃないんだな、と。僕も家事だ介護だといくらでもできない理由はあげられますが、本当に作りたい想いがあるのなら、一日2時間の時間を創出するのは決して不可能じゃない。頑張ろうという気になりました。ありがとうございます。


ひぐらしのなく頃に ビジュアルファンブック


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