コロシアムでのトーナメントという、分かりやすいバトルエンタメのアニメ版オリジナルショート一編でしたが、『ツバサ』の主要テーマである「願い」がきっちりと絡められて話が作られていたのが好感でした。
 「でも本当に良かったよね、あのお宝がサクラちゃんの羽じゃなくて」(ファイ)

 の台詞がポイントを物語ってます。願うことの尊さ、重さ、願いに必要な覚悟、そんな感じで「願い」をテーマに描く『ツバサ』だからこそ、重さがあるそれぞれの「願い」がぶつかってしまったら?という話。小狼くんもキーファも愛する者のための願いがあるのは同じという状況です。今回はファイが言うようにお互いの最も欲する物(小狼くんにとってのサクラの羽、キーファにとっての古代の秘宝)が異なっていたためにハッピーエンドで終われましたが、もしも最も欲する物が手に入るのはどちらか一人のみ……という状況だったら?という所まで示唆させる話でした。これは後々そういう物語も描かれる伏線かも。原作版でもまだそこまでの話は描かれていないんですが(そして、僕的にこの譲れない「願い」、叶えることができるのは一人のみ、対立するそれぞれの正義……という型の物語を描いた作品として永久欠番なのはやっぱり『仮面ライダー 龍騎』だったりしますが)。

◇ちらりと見せるファイの仮面性

 「取っても取らなくてもどっちでも一緒だったりして」(ファイ)

 やっぱり普段の飄々としたおちゃらけモードは仮面の側面が強いのかなぁ。この辺りの台詞が、おちゃらけモードから一点シリアスモードに転じるラストの語りにスムーズに移行するための仕掛けになってるのはさすがだと思いました。やんわりと二面性を示唆。

◇今まで原作のどんなクライマックスでも流れなかったのに、アニメオリジナル編で唐突に流れる挿入歌

 作品の雰囲気に合った普通にイイ歌なんで、もっと活用して欲しいかも。曲名が気になる。エンディングのクレジットには載ってなかった。情報求みます。

◇次回サブタイ「桜の国のカフェ」

 いよいよ人間味を取り戻してきて可愛さに磨きがかかってきたサクラちゃんの魅力が押し出されはじめる桜都国編に入ります。予告は狙ったようにメイドサクラちゃんです。サクラちゃん可愛いー、小狼くんカッコいいー、で観るのがやっぱり正しい見方の一つだよな、『ツバサ』は。

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キンヤ『BLAZE』
坂本真綾『ループ』

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ツバサ・クロニクル Vol.2

ツバサ・クロニクル Vol.1


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