体調不良中につき、今週は「みえるひと」と金未来杯作品のみで。
●みえるひと

◇扉絵/サブタイ「ヒメノ入学」
 祝入学って感じの明るさだけを押し出すのじゃなくて、黒色も効果的に使ってるのが今回の話の姫乃の翳りの部分を暗示してるかのよう。

 ……って感じで、姫乃物語の課題が描かれた回。「ひとりだったら…何なんですか?」からの、今までにない険しい表情を見せる姫乃の部分は好き。家庭環境に何かあって、実はひとりな姫乃なんだけど、本人は実はそれを自覚しながらも、どこかでそれを認めたくない……というかなり凝った感じの心情での姫乃課題スタートです。これはどう昇華されていくのかなぁ。「一人でも生きていける」ラストとか、「家族の問題も改善され、仲間との間に居場所も見つかり一人じゃなくなる」ラストとかパっと思いつきますが、今回の明神の語りの締めからすると後者の方向で話が展開していきそうでしょうか。いずれにせよ、バリバリのバトル路線じゃなくて、今回のように1話まるまる使って姫乃の成長物語、姫乃と他者の関係性物語の方の路線も押していくんだというのを示してくれたのは嬉しいです。連載開始当初から言ってますが、「みえるひと」はバトル路線をそこそこにしてそっち路線で頑張ってくれた方が嬉しいと思ってるんで。

 しかし高校入学ってことで、バトルモノ、アパートモノの要素に加えて学園モノの要素もブチ込む気でしょうか。ごちゃまぜ玩具箱状態です。ただ、人間と霊の境界を越えた友情モノの側面があるので、霊ではなく人間の友人キャラも出てきた方が話が深まると思います。なんで、学園という舞台設定はその辺りの点では丁度いいかも。女性希望。ストロベリれるような友人キャラとか出てきて、そのうち「ひとり」ではなくなっていく物語なんかが見たいです。

●魔法使いムク/第2回金未来杯エントリーNo.4

 このページ数の読切で、出会いから始めて友情が成立するまでを描くのはやっぱり難しいと感じた作品。最後、「ニコとの友情」>「魔法へのトラウマ」の図式が成立してムクが覚醒する所がクライマックスなんですが、ムク−ニコ間の友情の成立が駆け足に感じました。ニコ、がっちりムクを助けて「気にすんな、友達だろ?」なんですが、出会って初日で一緒に町回って空飛んだくらいしかイベントがないんで、そこまで崇高な友情が作られてたのを感じさせるにはやや物足りなく感じました。ムクがニコを友達に選んだのも「面白い帽子をかぶってる」というギャグ調の力技でしたし。

 型どおりでやや小物な悪役が、覚醒した主人公にブッ倒されるという王道パターンは少年漫画っぽくてスラスラ読めました。友情・努力・勝利で言うなら、友情がやや駆け足で、実は天才設定だから努力がなくて、だけど勝利はもぎ取った!みたいな流れを感じた作品でした。


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