予告どおり、僕の好きなエピソード5つを紹介して当ブログのDESTINY感想は一区切りとさせて頂きます。

 それでは以下、どうぞ。
第5位 第14話「明日への出航」

 「頼むぞアークエンジェル、カガリ様と、この世界の末を」(トダカ)

 第1期OPの夕日をバックにしたシン、キラ、アスランの図に象徴されてたことですが、アイキャッチやEDで堂々と重要なメインキャラであることをアピールしてるキラ、第1クールでは明らかに視点キャラで、キラとシンの間にニュートラルに立って悩みまくるというこれまた重要キャラのアスラン、そして、キラをはじめとする、前作の正義へのカウンターとしての今作の主人公シン、この三主人公制がDESTINYの特徴なんですが、第1クールでは議長にシンにと、前作の正義がボロボロに否定され(特にカガリが言われほうだいでした)、ついには最後には前作の理想サイドにいたアスランまで迷ったあげく今作の現実サイドに移っちゃって、えー、もう前作の正義は死んだのか?という所での理想サイド、アークエンジェル出航。もう物語上の針は現実サイドの方に揺れている状況だったので、それをタメとして理想サイドが出発するのがカッコ良かったです。新ED『Life Goes On』のカッコよさも相成って、前作の正義はまだ死んでいなかった!という揺り戻しのカタルシスがありました。1クールもタメてようやく最後の主人公始動というのがスゴい。なかなか飛んでる構成です。しかも国家元首を拉致という無茶っぷりで、もはや作中唯一の正義ではなく、相対的な正義の一つとしての出発。ここから始まるミネルバとアークエンジェルの正義二つという構図がやっぱりDESTINYで面白かった部分です。

第4位 最終話「最後の力」

 「彼の……明日は!」(レイ)

 前作ラストで世界の終末に諦観したクルーゼと同じ遺伝子を持つレイが明日を望んだというのが作品の結末でした。レイにそう思わせたのは個の受容、変化の受容、相互理解といった前作からずっと是として描かれていたテーマを凝縮したキラの言葉(最終話では「明日」というキーワードに凝縮されて繰り返されるんですが)という、構図として美しいラスト。さらにもう一人、故人(過去・ステラ)が明日を望んでいたことに微かに気づき、明日の象徴であるオーブが撃たれなかったことを知って最後に号泣するシン。運命サイドの二人に救済の決着をつけたステキな最終回でした。活躍するキャラとして描かれていたのは自由サイドのキャラ達ですが、物語の中で重要度を持ってたのは運命サイドのキャラ達でした。キラ、アスランに代表される自由サイドのキャラ達は40話前後で物語にほぼ決着がついていたのに対して、シンに代表される運命サイドのキャラ達は最終回まで決着を引っ張りました。今作と前作の対立という物語、どちらか片方だけじゃなく、最後までひっぱって両方にラストを描いてくれたのは良かったです。

第3位 第42話「自由と正義と」

 「そしてあなたは確かに戦士なのかもしれませんが、アスランでしょう」(ラクス)

 ここからは個の受容2連発で。前作では「ザフトのアスラン・ザラ!」と個じゃないと厳しい言葉をかけられたアスランが、今作では物語の果てにあなたは個でしょう?という趣旨の言葉をラクスからかけられます。それを最後のきっかけに、理想サイドと現実サイドの間で悩み続け、迷いゆえに戦闘パートでは落とされて描かれ続けたアスランがついに吹っ切ってジャスティスに搭乗。この回は第3期OPの高橋瞳の「僕たちの行方」の歌詞の、「迷っても遠まわりしても、そこにだけ在る何かに気付いたなら、疾走(はし)り出せる」の部分がハマります。両方の価値観、正義を見てきたからこそ迷い、遠回りしてきたアスラン物語の決着回。長かったタメが一つ終わった充足感がありました。

第2位 第46話「真実の歌」

 「あなたの夢はあなたのものですわ。それを歌って下さい。自分のために」(ラクス)

 個の受容連発で。ラクスの言ってることは前作から一貫して変わりません。あなたは個です。だから自分のあり方自分で決めましょう。それだけです。前作の「あなたが優しいのは、あなただからでしょう?」から続くラクスを通して描かれたテーマがここにも。前作でなら、カテゴリとかじゃないでしょ、今作でなら真とか偽とかじゃないでしょ、与えられた役割がどうこうとかじゃないでしょ、と、カウンターとなる考え方に対して、ここぞという所で繰り出されるラクスの個を尊重する語り。前作から好きな部分だったので満足。
 別々のサイドにいたラクスとミーアが、実際に言葉を交わしたら解り合えそうになったという、相互理解テーマの帰結の一つも担ってた回でした。この回のラストの、ラクスとミーアをかぶせての「君の姿は僕に似ている……」のフレーズが流れ出す所は素で涙腺にきました。

第1位 第36話「アスラン脱走」

 「確かに俺は、彼の言う通りの戦う人形になんかはなれない」(アスラン)

 二つのサイドで悩み続けたアスランが、ついに自分の中でのこれだけはダメだ!というダメボーダラインに動かされてアクション開始。明確なビジョンはなくとも、正当性を筋立てて説明はできなくとも、どうしても直感がこれだけはダメだと告げるがゆえのアクション開始。同じようなダメボーダーラインの直感でアクションを開始したキラに通じるものがあります。この辺りは似たもの同士の二人。君は僕に似ている。
 このニュートラルに位置する迷いキャラのアスランの行動開始に燃えただけじゃなく、この回はなんと言っても雨の中で手を差し伸べ合うアスランとミーアのシーンがステキ過ぎでした。与えられた役割から自由になることを選ぶか、ズレを感じ始めていても全うすることを選ぶのか、後の自由VS運命の構図に繋がる、異なる二つの価値観が分かたれたシーン。それをスゲー印象的で詩的に演出していてステキ。というワケで、このシーンが好き過ぎるゆえに、僕が選ぶベストはこの回。いやー、この回は面白かったですよ。

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 と、そんな感じでこれにてランゲージダイアリーのDESTINY感想記事は一区切りです。一年間ありがとうございましたー。また機会があったらその時は追加で書きますんで、その時はヨロシクです。それでは。

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