まったり再読してるんですが、再読してみて気づいた箇所なんかを。
 ◇

 一番、おお、これはと思ったのは、後半の柏木絡みのイベントで温室で祐巳と祥子さまが寄り添う場面で、祐巳視点の述懐で、

 祐巳は堪らなくなって祥子さまを抱き寄せた。祥子さまは祐巳にしがみついて泣き続け、祐巳は何も言わずに赤ちゃんをあやすように背中をポンポンと叩いていた。(P227)

 という部分があったことです。

 これ、最新刊の『薔薇のミルフィーユ』の「紅薔薇のため息」でも、祐巳が祥子さまのお母さんになった気になって、実際は祥子さまの変化に気づいてやれずに落胆して……という場面がありましたよね。

 この、

 祐巳=母親
 祥子さま=子

 という構図が、第1巻の『マリア様がみてる』の時からさりげなく感じられるように入っていたという。

 なんで、もしかしたらこれからのクライマックスにあたって、「祐巳の母性」に焦点があたるような話もあるのかななんて思ってみたり。祐巳の祥子さまからの自立以上に、祥子さまの祐巳離れ、というか、祥子さま視点からもう一段階レベルアップした関係に祥子さまと祐巳の関係は昇華されてフィナーレに入るんじゃないかと予想しているんで、それだと子どもの母親からの自立みたいな物語が比喩的にかかってきて面白いかなぁなんて思いました。とりあえず、物語のメインスールの祐巳−祥子さま話の最終章は楽しみにということで。

 ◇

 あとは、

 普通は時間の経過とともに、だんだん相手のことが理解されていくものであるはずなのに。(P112)

 あたりがマリみてっぽいと思いました。

 この人間関係の始まりにあたって、イメージでしか知り得ていなかった相手に対して、付き合えば付き合うほど以外な面が見えてくる。だけどそれでさらに人間関係が深まっていくと、そういう話の型を描いてくれている部分がマリみてでスゴい好きな部分です。祐巳と由乃の最初の関係とか、最近では由乃と菜々の最初の関係とか、みんなこんな感じで始まって発展していきますよね。その僕的なマリみての面白さのコアを、第1巻でもメインペアの祐巳−と祥子さまの関係を通してやっていたんだなぁと、改めて原点を確認。そういやその辺りでハマったということを初読の時の感想で書いた気がします。やはり、マリみては珠玉の相互理解ストーリー。

 最近はドラマCDの購入を迷っております。声優さん、イメージ通りで好きなんだよなー。

マリア様がみてる

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