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 『おジャ魔女』以来この時間の少女モノでは毎年終盤の話で一回くらい泣けてるんだけど、今回泣けた。
 「待ってない!」ってなぎさとほのかが同時にさけんで、ひかりの瞳がちょっとだけ開かれるカットが挿入される所で泣いた。アイデンティティ探し、居場所探しは終わっていて、今では何よりひかり個人を望んでいる二人がいることがひかりに伝わったシーンですよ。
 「あなた達なら教えてくれる気がする 私が何なのかを……」(ひかり)

 物語冒頭、第02話ではこのようにつぶやいてアイデンティティが持てないでいたひかり。そんなひかりだったんですが、中盤までの物語の中で、なぎさとほのかとポルン達との関わり、さらにアカネさんや奈緒&美風との関わりの中に自分の居場所を見つけて自分というモノを獲得してゆくことになります。マックスハートはそういう話だったんですが、この最後にきてそれまでひかりをひかりたらしめてたアカネさんや奈緒&美風からひかりの記憶が消えていくという展開。そして明かされる光と闇のバランスが闇の方に大きくくずれて、「混沌」という絶望的な状況がせまっているという事実。その事態を打開するには光の方の力を高めてバランスを取らなきゃならない、すなわちクイーンを復活させなければならない、しかしそうなるとクイーンの命であるひかりという個人は失われてしまう、そういう切ない選択の時、それが今話前半。

 愚直にひかり個人を助けるんだと奮闘するポルン(ポルン頑張った。池澤春菜さん声の「ポポポポポポポポ」が胸に染みた)に対して、なぎさとほのかの想いはクライマックスまで明かされないという構成がニクい。もう、ここで二人の心情変化パートとか入れる必要がないんですよ、二人がどういう風に決めてるであろうかは、これまでのマックスハートの物語から十全に分かるから。
 そして現れる最後のハーティエル、「永遠」のエターナル。

 「誰かが誰かを想う気持ち、いくつもの時や世界を超えても、僕はその想いが永遠だと信じたい」(エターナル)

 光とか闇とかを超えてこの気持ちだけは普遍だと語る、ちょっと超越者ポジションのエターナル。エターナルの言う誰かが誰かを想う気持ちは、もちろんそこで具体的な行動で示されたポルンとルルンの気持ちに、なぎさとほのかの気持ち、そしてひかりの少年に対する気持ちです。ここでなぎさとほのかの気持ちをタメといて、いよいよ現れるジャアクキングwith少年&四人集、「クイーンを復活させたらどうだ?ずっと待ち望んでいたことなんだろう?」というバルデスの問いに、ついになぎさとひかりの想いが明かされます。熱すぎたんで全部引用。

 「待ってない!!」(なぎさ&ほのか)

 「ひかりは私達の大切な友達、クイーンかどうかなんて関係ない!」(なぎさ)

 「ひかりさんがこの世界からいなくなるなんて絶対イヤ」(ほのか)

 「誰かのギセイの上に成り立つ世界なんていらない」(なぎさ)

 「この世界は私達が守る!」(ほのか)

 「私達自身の手で!」(なぎさ)

 かくして、愛する友達、個人としてのひかりを守るために、クイーンの力を使わずに自分達の力だけで戦うことを二人は選ぶのでした。

 友情賛歌。それだけの絆がなぎさ&ほのかとひかりとの間には出来上がっているのがこれまでの45話で描かれてるので感動倍増です。また、このなぎさとほのかの選択に、第01話のクイーンの、「未来は全てあなた達に託します」(クイーン)や今話のエターナルの「答えは皆の心の中に」(エターナル)がかかってくるんですよね。やっぱりなぎさとほのかはひかり個人を選んだ!十全に張り続けたひかりという個人はいずれ失われてしまうかのような暗示伏線が効いてたので、それを裏返す上掲のなぎさとほのかのシャウトは熱かった!

◇もう一つの軸、ひかりと少年の物語

 なぎさ&ほのかとひかりとの関係を軸にしたクライマックスパートの他に、ひかりと闇の少年との相互理解物語を軸にしたパートもクライマックスを迎えております。ひかりがクイーンの命であるように、ジャアクキングの命であった少年。少年もまたひかりと同じアイデンティティロストの不安を抱えており、ひかりはそんな少年にエンパシーを抱きます。

 「命はただそこに輝き続けるもの。誰にも利用されず、誰からも自由であるもの。この子はたとえ闇から生まれたとしても、優しさ、温もり、命の輝きを持っている、だから……」(ひかり)

 自分を少年と重ね合わせながら、ひかりは少年を守ることを心に決めます。
 ラスト、ジャアクキングの復活により個を失われていく少年、少年の涙を見て、ひかりも変身。繋がれる光のひかりと闇の少年の手と手、巻き起こる虹色のバリア(虹色が光でも闇でもない作中で是とされる色として描かれているのは何度も書いてきた通りです)、光と闇が混じり合える瞬間。

 「待ってて、かならずあなたを助けるから」(シャイニールミナス)

 なぎさとほのかがひかり個人を肯定してくれたように、ジャアクキングの命としてではなく、少年個人を肯定しようとするひかりという所で次回へ。感動曲線上がりっぱなしで引きです。前作で解決しなかった光と闇の話をちゃんと決着つけにいってます。さすが2年続いたなぎさとほのかを主人公としたシリーズのファイナルクライマックスです。

◇次回サブタイ「捨て身の総攻撃!闇の戦士マックスパワー!!」

 ラスト2。クイーンの力無しでいかに闇の戦士に立ち向かうのか。エターナルが言ってた12の志がそろった時本当の力が発揮される……みたいなのが伏線かなぁ。なぎさとほのかの手繋ぎもそろそろ最後かと思うと感慨深いっス。

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