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 破天荒看板娘コメディー最終巻。1話完結形式のコメディものの型だったこの作品にふさわしく、メインキャラに一人一話づつ割り当てて、一人一人の最終エピソードが紡がれます。基本的にギャグオチなんだけど、最終回だけあって全部微妙にイイ話なの!特に辻と茅原先生&めぐみのラストが泣けた。
 認め合う美輝と敏行、皆の協力で最後の舞台を終えて旅立つ成長した辻、本当は美輝が羨ましかった権藤さん、ついに茅原先生が生きた人間だということを認めるめぐみ&初めてラーメン無しで笑顔を見せる茅原先生、特撮オタは今日も続いていく太田さん、ついに美輝に誰だったか認識される勘九郎、親思う心に勝る親心が語られるおカミさん、そして第1話ではいやいや就職したはずだった鬼丸飯店を切り盛りする美輝、全部いい話だった。

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 辻のラストショーを守るために舞台裏に勘九郎が登場するシーンがカッコ良かった。

 「俺の弟子に、何か用か?」(勘九郎)

 カッコいいー。無職だけどカッコいい男、それが西山勘九郎。

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 そんな勘九郎が最終回で美輝に「西山!」と名前を呼ばれてたのもさりげないシーンだけどしみじみ。ついに名前覚えて貰えて良かったなぁ。

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 本当は美輝が羨ましかった権藤さんもいい。

 「私は…勉強して…上下関係にもまれて、ストレス感じながらも仕事して、なのに市民にけむたがれる」(権藤さん)

 飛び抜けないんだけど、ど真面目で頑張ってる権藤さんが好き。そんな権藤さんに比べてやっぱりヒーローな美輝も好き。

 だけど、妙に道義をわきまえてる美輝も好き。

 「ああ、動機は不純だが、真面目にやっている人が報われない図式は私も嫌いだ」(美輝)

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 とにかく楽しい作品でした。今巻でも、タックルで倒された所をガードポジションから三角締めに移行……とか、妙に格闘技マニアをくすぐる作品でした(笑)。僕的に読み返し率が高い大好きコメディ作品になりました。花見町の世界は永遠です。永遠っていうかまあ、続編に続くなんですが

 そんなこんなで『無敵看板娘N(ナパーム)』、チャンピオンで好評連載中で、7月7日にコミックス第1巻がさっそく刊行。今回で遠くに行ってしまった辻と茅原先生とはお別れっぽいのは寂しいけど、まだまだこの世界は堪能できそうです。本棚のスペース、「N(ナパーム)」分もちゃんとキープしておかねば。


『無敵看板娘』シリーズ


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