2006年06月28日
古泉がファイヤー/『涼宮ハルヒの憂鬱』アニメ版/第13話「涼宮ハルヒの憂鬱5」/感想
漫画的アニメ的特撮的非日常を渇望し、退屈な日常に憂鬱を感じていた少女の心の源泉にあったのは、自分が特別な存在ではないという絶望。
このように、実はこの『涼宮ハルヒの憂鬱』という作品は心に何かを抱え込んでる少女がそこにいて、それが(かすかに)浄化されるまでを描いた、わりとオーソドックスな話でもあります。クライマックス、少女の悲鳴はどこに向かうのか?少女の心を浄化してくれる存在は?その部分の「誰が」「何故」の部分を微妙にボカしながら謎にして引っ張ったままラストへ。まあ、謎っていうか、もうおまえしかいないんですが。
第02話冒頭で色褪せた世界にいたキョンは初めてハルヒを見たときに世界に彩りを取り戻しますが(この演出は痺れた)、ハルヒの方もまた、球場で気が付いた絶望の後は、少女時代、色褪せた世界にいたことが今回明かされます。SOS団を結成した後は、その非日常的に楽しい日常に彩りある世界を見いだしたかに見えましたが、今ここにきて再びハルヒの顔は憂鬱にかげり、キョンを残して踏み切りのあっち側に渡っていってしまいます。活動を活性化させるハルヒの心とリンクする閉鎖空間と神人。はたしてハルヒはあっち側で何をしようとするのか、こちら側に連れ戻すことはできるのか、そもそもこちら側とは何だったのか。全てをのせて、次回最終回です。
キョンと長門さんが過ごした微細な時間を、大人朝比奈さんがキョンに残した謎のメッセージを、古泉がキョンに語った、機関でも様々な思惑が錯綜しているが古泉自身は全てをキョンにまかせてもいいと思っているという言葉を、この辺りの、これまでの物語に潜ませられていたクライマックスにかかる感動の断片を復習しながら次回を待ちましょう。
あー、次回、まじで感動しそう。
◇次回最終回は「涼宮ハルヒの憂鬱6」
寂しい。終わってしまうのが本当寂しい。そんなアニメに久々に出会えたのが幸せです。来週は刮目して見ます。
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ビューティフルドリーマーは核心的にハルヒシリーズの原点的存在です、ハルヒの原作もそしてアニメ版もこの作品を相当に意識してます。「確信」的と言った方が良いと思います。攻殻機動隊、イノセンスの押井守が監督した作品なのですが、大筋から言うとラムが見ている夢の中で諸星あたるを初めとするキャラ達がが文化祭一日前を永遠に繰り返す、と言う話なのです。私からみたハルヒというのは、まさにBDそのものでした。ですがハルヒの場合、BDから一歩深いところにテーマを伸ばしているのです。
BDは「夢」と「現実」を行き交う話ですが決して「夢」が「現実」に取って代わる事は無かった。ですが、ハルヒの場合は違う、彼女が思うことが現実になる、つまり「夢」が「現実」に踏み込んでいるんです。新しいアプローチだと思いましたね。
アニメのハルヒがどういう結末を迎えるのか、楽しみにさせてもらいます
ん〜と、ビューティフルドリーマーの一節。螺旋の世界で語られる蝶の話がありますが、中国の荘子の思想だったと思います(胡蝶の夢)。プラス、デカルトの「我思う、故に我あり」あたりの思想系をベースに敷いているんじゃないかなぁと。その意味で、ハルヒとBD(元ネタは思想系)は、エウレカとエヴァみたいな関係(元ネタは金枝篇)じゃないかなぁと思ってみたりです。
ただ、例えば「世界 誰かの夢」といったキーワードでネット検索すると、それ系の創作小説や思索がモリモリ出てくるので、古典を元にしているというよりも、原始的に人間が思いつくネタなのかも?とも妄想中。何はともあれ、ハルヒやBDは「エンタメアニメ+そっち系の世界への導入口」的なお話としても楽しめるように思います。
ガンダムとかは表層のパロディとしても、骨格に影響しているのだろうな、と僕が思える作品は他にも「ハイペリオン」はじめ幾つかありますし、もちろん僕が知らないものもそれ以上にあることでしょう。そしてそれら全ての上に、作者のオリジナリティが載っているわけです。
それだけではありませんでした
あらためて、時系列順に並べて、考えると、第14話「涼宮ハルヒの憂鬱6」をきっかけに、じわじわとハルヒの心境が変化しているんだと微量ながらも感じとれました。
時系列シャッフルは結構意味がある形で行われてたんですよ。その後の変化したハルヒの姿が先に描かれることで最終回にそのきっかけとなったハルヒの事件が描かれる構成しかり、その後の楽しいSOS団の時間が先に視聴者に伝わってるから、最後の方ででてくる大人みくるちゃんの心情が視聴者に理解できたり……と。時間超越モノの作品の設定をうまく生かした見せ方だと思ってましたよ。






























