2006年09月30日
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73-STARGAZER-(スターゲイザー)』STAGE-3/感想
全体としては、エクステンデット達にも「夢」が、「過去」があったと、DESTINYで悲劇的に死んでいったステラ、アウル、スティングらと同じ境遇のスウェンの新しい物語を通して彼らの存在にささやかな救いを与えた作品だと解釈。STAGE-2にはもろにステラ出てくるしね。彼/彼女らを意識した作品だったのは間違いないんじゃないかと。DESTINYの最終話でステラの幻影が「シンから過去を貰った」ということをシンに語りかけるシーンがありますが、それと似た形の救い。ラストシーン、セレーネと眠るスウェンが幼少の頃の「過去」の夢をみて、彼らも今人を殺すだけの戦闘マシーンじゃなくて、幼い頃の「過去」があり、その頃は「夢」を見ていた、そういう存在なんだと、存在に救いを与えてくれたラストなのだと思います。そういう意味で、最後の最後に、幼い頃に抱いた天文学者という「夢」を、過去に上を見ていた者/今も上を見続けていた者という差異こそあれ、陣営、種族がが違うという差異こそあれ、同じ-STARGAZER-(スターゲイザー)であるセレーネと寄り添いながらスウェンが成就するというラストは切ないながらも良いラストだと思いました。
DESTINYでのステラ、アウル、スティングらの物語上の役割は、あらかじめ与えられた兵士という役割に準じるようにインプットされて生かされても必ずしも幸せになれないということを体現する形で、議長の提案する役割準拠型の世界に疑問符を提示する役割だったと思うので、悲劇的に死んでいく形になったのはしょうがないと思うんですが、今回こういう形で彼らのifとも言えるスウェンに救いが与えられる形の物語が作られて良かったですよ。ステラ、アウル、スティング達にも過去があり、夢を追い得た生き方もあったのかもしれない。そう思えると、DESTINYの最終話でシンから「過去」を貰ったと語るステラがさらに「明日」に言及するシーンが非常に愛おしく感じられます。
最後に不満ってほどじゃないんですけど、スターゲイザーが自立意志を持ち得るみたいな伏線は何だったの?単にそういった高性能AIを連合が狙ってくるという形に持っていくための舞台設定的な物語上の装置?あと1万年はかかるってそんな。てっきりクライマックスに何らかの形でスターゲイザーの自立意志が目覚めてセレーネとスウェンを助けてくれるのかなと思ってたのに、何も起こらなかったし。最後にスターゲイザーが目覚めて自立意志を殺した戦闘マシーンにさせられたエクステンデット達と対比されるのかと思ってたら、そんなこともなかったし。意志を持つロボットはロボット好きーのツボだし、そういうの出てくる作品もいっぱいあるけど、ガンダムシリーズではまだ解禁されてないのかのう。今作のスターゲイザーの自立意志設定に関するあたりで、何かステキな解釈ありましたら、コメント欄にて募集です。
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この記事へのコメント
最後に、スウェンはファントムペインですがエクステンデットだという描写は無かったように思います。洗脳や人体実験はされていたようですが。なんか揚げ足取りばっかりですいません
そうなのですか!詳しい設定などはチェックしてなかったの知りませんでした(劇中で明示的に解説が入ったりはしてませんよね?)。だとするとなおさらAI設定はなんのために出してきたんでしょうね。
一万年の方は、確認しようと思うともう一度課金されてしまうのでチェックはできないんですが、たぶん僕のミスです。一万時間でしたか。
この物語の中で、スターゲイザーの存在そのものが、スウェンを初めとするCE世界の人類と重ね合わされていたのではないでしょうか。スウェンがエクステンデッドのIFというか分身というかであったように、スターゲイザーもまた、スウェンのIFというか分身というか、そういった存在だったように感じました。
外宇宙探査という夢のために造られたスターゲイザーも、戦乱の中では、戦いの道具として必要とされる役割を全うするために使われる。星の世界に夢を見ていたスウェンも、戦乱の中では、戦いの道具として必要とされる役割を全うするために使われる。
そんな皮肉がスウェンとスターゲイザーとの戦いには感じられて。セレーネにしても、地球に帰還するという「目的」のためにSノワールを利用した。寂しさを紛らわすという「目的」のためにスウェンを利用すると言う。そうした登場人物の姿を、ベッコリ凹みながら見ていました。
セレーネが「このスターゲイザーは…」と、スターゲイザーを語り始めるまでは。
戦乱という現実の中で、スウェンは与えられた任務を全うする生き方を求められてきた。けれど、スウェンが生きてきた現実にも、小さくとも確かな想いがあった。スウェンの検査を担当した女性職員の想いが。アズラエルに食って掛かった男性スタッフの想いが。シャムスの笑顔が。コーザの笑顔が。人の想いがあった。人の夢があった。人の笑顔があった。
数年後、自我に目覚める可能性を秘めたスターゲイザー。
諦めることなく、地球へと帰ろうとするセレーネとスウェン。
ならば、人もまた…
つД`)・゚・。・゚゚・*:. 。..。.:*・゚
最高でしたよー。
スターゲイザーの自由意志ってのは、そういうことなんじゃないかなーと思っています。
DESTINYのFINAL-PLUS終盤で奏でられた「Fields of hope」でも、CE世界の現実を「こんなに冷たい帳の深く」「冬枯れた、この空」と歌い、願う未来は「懐かしく、まだ遠い、約束の野原」だと、今は叶うことない夢なんだと歌っていましたが、今はただ、スウェンにもまた「それはただ一人ずつ、見つけていく場所だから」と進んでいってほしいと思いながら、まずは無事に戻れるかどうかすらわからない現実の重みが、また切なくて
つД`)・゚・。・゚゚・*:. 。..。.:*・゚
一つのシーンで二重に最高でしたよー。
こちらの早とちりでした。失礼なことを書いてしまいました。すいませんでした。
ああ、多分それですね。>自立意志設定。
外宇宙探索/天文学者という夢のために自立意志を持ち得たかも知れないスターゲイザーとスウェン、だけど自立意志を奪われて戦いの道具にされてしまう点でスターゲイザーとスウェンがシンクロされて描かれてるんだ。そうしてお互いが戦ってしまう悲劇から、ラストのスターゲイザーの中で夢を見ながら眠るスウェンとセレーネのシーンで微かな救いと希望を与えているという……ああ、いい作品だなぁ、もう!
>RETさん
いえ、僕の方もあまりこだわらないで書いてた部分なんで分かりづらかったかもしれません。
スターゲイザーでたどりつきました

いい作品でしたね〜
スターゲイザーのAIシステムはもちろん次回作への複線と思ってたのですけど。え?違うんですか

インデックスの「シンという主人公の・・・」も拝見しました。あいばさんの解釈に救われる思いでした〜・・・。
どうも初めまして。コメントどうもです。
AIシステムはこのコメント欄の上の方でぐらすさんが書いてるように解釈すると、一応この作品内でもテーマ的に意味があって落ち着いてると取れますね。勿論伏線となって次回作に登場でもそれはそれで面白そうですが。
またおいで下さいー。









