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 「サクラ姫を迎えに行きます。姫のためではなく、自分のために」(小狼)

 これは熱いです。今回の感想は原作16巻の、「もう一人の小狼」伏線に関する種明かしのネタバレを含むので、原作未読者は注意して下さい。
 原作のテーマに準拠

 「自分のためにサクラ迎えに行く」という小狼の言葉が、原作16巻で本当の小狼が餌の小狼に向かって叫んだ、

 「あのさくらを一番大事だと思ったのは『おれの心』じゃない!おまえだろう!!」

 を地でいく餌の小狼(アニメ版これまでの主人公)の内面を表した言葉なんですな。

 ただ「羽根を集める」という目的は、餌の小狼にとっては実は飛王からインプットされただけの目的なんで、そうではない、単純に羽根を集める以上にサクラと一緒にいたい動機が餌の小狼に確立されるまでの物語を描いたのが東京編以前なんですな。結局その「サクラを大事に思う心」という餌の小狼の一番大事なはずの気持ちは、東京編で飛王からインプットされた羽根収集マシーンとしての餌の小狼の役割の方に凌駕されてしまって今原作では大変なことになってるわけですが、やっぱり、『ツバサ』が最後に着地すべき場所は、アイデンティティが無い餌の小狼にも、「サクラが一番大事だ」という自立意志の心が飛王からインプットされた羽根集めマシーンとしてではなく存在しているんだ!という点に収まっていくんだと。

 今回、回想シーンが良かったですね。阪神共和国での「あなたも一緒なの?知らない人なのに…?」の小狼とサクラの関係性が無になってしまった小狼−サクラ物語の冒頭のシーンと、僕がずっと前から「小狼のアイデンティティロスト、それの救いとなる小狼とサクラが旅を通して作り上げた新たな関係性……」というツバサのキー部分で一番重要な話となると言い続けてきた、湖の国での小狼とサクラの共通体験のシーン(アニメ版「第12話「暖かなエガオ」の感想」参照)。そして、今、旅の果てにサクラのためではなく、(このアニメ版では)一旦飛王からインプットされた羽根集めの呪縛をも打ち破って、純粋に自分の自由意志の気持ちとしてサクラを大事だと思う小狼という現在の絵へ。

 これは熱い。過去もないけど、幼少の頃自分を定義してくれたありし日のサクラとの思い出は今はサクラにはないけど、飛王からかけられた羽根がどうこうとかじゃなく、ただあれから旅を通して出来上がってきたサクラを想う自分自身の気持ちだけに準じて。

 そんな小狼に折れた緋炎の代わりに自分の蒼氷を託す黒鋼に、傷を癒すファイに、励ましの言葉をかけるモコナら。ラスト2話。例え餌として与えられた仮初めの心でも、サクラへの想いは羽王カオス(ラスボス役)を凌駕するんだ!というラストバトルを是非描いて欲しいです。

◇次回第24話サブタイは「凍てつくミタマ」

 特に語ることもなく、ラス2のラストバトルに期待で!

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