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 本日は映像部門をお送りします。企画概要はこちら

 去年と同じく、作品数はあんまり見れなかった一年でした。そんな中からの選出。




第5位
『仮面ライダーカブト』


 「俺はお前とお前の生きる世界を守る」

 第44話が大燃えだったので、圏外から怒濤のランクイン。自分が世界の中心!的な主人公は自我肥大を冗長させるんじゃ!?なんて心配に思ったりのファーストインプレッションでしたが、全て裏返りました。現実から離れて引きこもって自我だけ肥大させてる擬態天道をカウンターに、現実と向き合って世界と関わりながら生きていくことの大事さを描き出してきました。オープニングの「君が願う事なら全てが現実になるだろう」も自我肥大フレーズでもなんでもなく、自分が望む現実を諦めないで関わっていけ!ってことだったんだよ。

仮面ライダーカブト VOL.1




第4位
アニメ版『マリア様がみてる』


 「片手で仲間を、もう片手で私をつかんでおけばいい」

 びっくりするほど白薔薇物語を重要視していて、白薔薇ファンにはたまらなかったアニメ版。白薔薇物語の総決算となるアニメオリジナルの乃梨子の台詞に涙。もともと原作の独特の世界観を綺麗な絵で映像化してくれてたのが、『3rdシーズンOVA』になってさらにパワーアップ。映像美でマリみての世界へトリップという一作。
 この作品を通して声優さんにも異様に詳しくなったという僕的ターニングポイントの作品でもありました。何気に現在の声優業界でもエース級がそろい踏みなのがポイント。一度公式サイト見てみてその豪華さにビックリしてみると良いよ。

マリア様がみてる OVA コレクターズ・エディション 1 子羊たちの休暇 (初回限定生産)




第3位
『ふたりはプリキュアSplashStar』


 「私はこの町が大好き。家族が大好き。舞も大好き。だから皆と一緒にずっとここにいる 」

 普通、当たり前、自然、家族、町、そういったありふれたものの賛歌の物語。夢を追うことが尊ばれ、次へ次へ、前へ前へと急かされがちな時代なもんなんで、今あなたの目の前にあるものと、あなた自身はとても大事なんだと言ってくれてるこんな作品があって良いのだと思います。若干低年齢向けにカラーをチェンジした印象でしたが、日常を守るために仲間パワーで戦うというプリキュアスピリットは前シリーズから継承。週一の癒しの一時。日曜朝の少女創作枠は不滅です。

ふたりはプリキュア Splash Star 【1】




第2位
『コードギアス 反逆のルルーシュ』


 「だとしたらナナリーはどうなる!弱いから諦めなくてはならないのか!俺だけは絶対認めない!そんな世界俺が消し去ってやる!」

 何か知らないけど2006年も終盤になって凄いアニメがやってきた!美少年アニメ、美少女アニメ、ロボアニメ、青春群像劇、ピカレスクロマン、燃え、萌え、サービスシーン、そして伏線乱舞型作劇と構成美から紡ぎ出される何気に深いテーマと、僕の求めてたエンターテイメント要素が凝縮された一作がここにありました。現在の所全ての要素がバランス良く混じり合って珠玉の輝きを放ってます。このまま、2007年も駆け抜けてくれ!

コードギアス 反逆のルルーシュ 1




第1位
アニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』


 「いやスマン、これも誤魔化しだな、俺にとってハルヒはただのクラスメイトじゃない!」

 説明不要。最終回を見終えた時から、2006年のベストはこれしかないと思ってました。楽しく愉快な部分をちょっと置いておいて、少し真面目なベクトルのこの作品の感想補遺のようなものをここで語らせて貰うと、この作品のテーマの一つに、「相成れない複数の現実を前に、君ならどうするか?」というものがあります。原作者の谷川流さんがインタビューで「現実世界でも人はそれぞれ相成れない現実を見ながら生きている」というようなことを仰ってましたが、作中でも顕著に、涼宮ハルヒという存在をめぐる見解(現実)が、長門さんサイド、朝比奈さんサイド、古泉サイドでは、見事に食い違って相成れない事態として描かれます(長門さんサイドにとっては「進化の可能性」、朝比奈さんサイドにとっては「時空の歪みの元」、古泉サイドにとっては「神」)(また、この辺りはアニメ版では描かれませんでしたが、原作、自主映画制作エピソード「涼宮ハルヒの溜息」では、古泉のハルヒ観に対して、みくるちゃんがやんわりと反論をキョンに打診してくるなんて場面も描かれています)。そんな、どうしても相成れない複数の現実を前に、最後の最後にじゃあ、君は(キョンは)どう思ってるんだ?という問いかけが提示されるわけです。最後の最後、キョンが出したキョンにとっての涼宮ハルヒという存在は、「ただのクラスメイトじゃない、特別な存在」。その、相対する現実を超えたシンプルな一撃が、幼い頃に野球場で気付いてしまった自分は特別な存在じゃないというハルヒの飢餓感に、「自己の重要感」を補填します。それは、あれだけ憂鬱を感じてた日常にハルヒを連れ戻してしまうほどに強力で、大事なことで……と、これがクライマックスの「深み」の部分。様々な見解/現実が交錯する世の中だからこそ、自分にとっての大事なものと、自分が誰かに重要な存在だと思われてるっていう実感があったら、いいよね。

涼宮ハルヒの憂鬱 1 限定版


 とりあえず映像部門はこんな感じです。やっぱり元気を供給してくれる作品を選んだ感じかなぁ。その点、1位は魔法以上のユカイが限りなく降りそそぐ『涼宮ハルヒの憂鬱』以外ありませんでした。上で書いたように現実を異にする3人が、ただ楽しかったS・O・S団の風景を守りたいために皆でキョンを後押しするクライマックスはやっぱりイイよね。

 次回は漫画部門です。ぼちぼちいきまーす。

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