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 「私たちは今日も明日も、元気です!」

 まさかの最終巻・゚・(ノД`)・゚・。いいお話だった。ガーっと怒濤のような感動で魅せる作品ではないんだけど、ほくほくとした静かな感動を求めてこれからも繰り返し読み返す類の作品でした。
 ◇

 帰着点は、姉妹でイチャイチャしてる風景(全力で喝采しながら)。

 前巻の叔母さんのエピソードで姉妹自立エンドか!?とみせかけてやっぱり姉妹二人でイチャイチャの風景に帰着した時から、前巻の桜のエピソードでこの物語の帰るべき場所が二人で暮らすオンボロアパートの風景だったと示された時から分かっていたことですが、やっぱり最後の着地点は姉妹でイチャイチャでした。今回も、今まで伏せられてたお父さんの存在にスポットが当たったエピソードが展開され、まさか家族再構築エンドなのか!?と思わせておいて、確かに存在したお父さん(とお母さん)の愛情を踏まえながらも、やっぱり二人でイチャイチャしながらオンボロアパートでこれからも暮らしていく風景でエンディング。

 これだ!これでこそ『貧乏姉妹物語』ですよ!かずといずみ先生、よくぞ自立エンドとか再構築エンドとかの王道のテンプレートを外して、イチャイチャ姉妹が好きな人によるイチャイチャ姉妹が好きな人のための作品として終結させてくれました。英断です。何か大感動を巻き起こす大きいエピソードが最後にあるわけじゃないんですが、きょうとあすの姉妹でイチャイチャは読者の身近な場所でこれからも続いていくのです。そんなラスト。お父さんの顔だけが塗りつぶされていた写真が、最後に顔アリの写真に直されていて、そこで主人公二人姉妹のきょうとあすの名が、「今日」と「明日」がずっと続いていくという意味を込めたものだったと明かされる(バレバレでしたが)ラストは綺麗でした。完結感が無いゆえの完結感。今年の漫画ベストはもう選んじゃったんだけど、裏ベストはこの作品です。2006年が「ツンデレ」で総括されたように(アニメイトの無料機関誌「きゃらびぃ」など参照)、数年後には「イチャイチャ姉妹」で総括される年が来ると予想してるんですが、偉大なる、イチャイチャ姉妹の歴史に名を残す作品でした。アニメも微妙にブレイクまでは行かない感じでしたが、数年早かった。世間が、イチャイチャ姉妹の魅力に気付くまでにもう少し時間がかかった。この漫画を読んでた我々は歴史の先行者だったのです。数年後の再燃に向けて、今からパワーを蓄えておきましょう。

 以下、メインキャラクターへのメッセージ。

●越後屋銀子

 ツンデレでした。お姉ちゃんの前ではデレる、徐々にあすの前でもデレていく銀子ちゃんがひたすら可愛かったです。お金持ちなのに何気に努力に帰着するそのスピリットも好きでした。頑張り屋の女の子は永遠に不滅です。支持層がサブカルより過ぎると思ってカウントしませんでしたが、頑張る女の子を描いてたという意味ではこの作品は立派な少女創作です。

●越後屋金子

 銀子ちゃん視点からすると、ツンデレでした。今回の最終巻でも、銀子ちゃんの前では完璧じゃなくていいという点に帰着してデレるのが素晴らしかったです。銀子ちゃんを無自覚にいじってる金子が好きでした。

●大家さん

 ツンデレでした。「みんな無事でよかった……」とボソっとつぶやく大家さんが好きでした。主人公視点からのツンデレの異性ということで、この作品のヒロインでした

●きょうとあす

 イチャイチャ姉妹は私達が一つの到達点となりました。デレデレでした。少しづつ外の世界に目を向けていきながらも、やっぱりお姉ちゃん大好き、妹大好きな二人が好きでした。依存とか言わさん。イチャイチャ姉妹は正義なのですから

 ◇

 地味に、宝探しエピソードの末に、「宝物」として、お父さんの善意とお母さんの愛情が二人に届けられる「ラストプレゼント」は名エピソードだと思いました。いつもイチャイチャ姉妹イチャイチャ姉妹という感想になってごめんなさい。ちゃんと、

 「初めてお母さんからプレゼントもらっちゃった…!」

 の所で涙しながら読んでいるのです。こういう、表面的な姉妹萌えに隠れたいい話には弱いです。家族再構築劇ではなくて良かったと書きましたが、一方で確実にあったテーマは「家族愛」でもあるという作品でした。時を超えて届けられるお父さんとお母さんの愛に、その42「ラストプレゼント」は涙するといいさ。

貧乏姉妹物語 4 (4)

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貧乏姉妹物語 4
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前巻の感想へ

<参考リンク>
イチャイチャ姉妹はリアルに存在するのか?