2007年01月03日
土塚理弘・五十嵐あぐり『BAMBOO BLADE(バンブーブレード)』第4巻/感想/ヤングガンガンコミックス
「次のテストの目標は――平均点――!!」(東さん)面白いー。これはNO.1部活漫画になるやもしれぬ。読んでて僕も室江高校剣道部に入りたいと思わせてくれる、キャラクターエンターテイメント漫画として勝ち組です。そしてサヤLOVE。
そして、(現在)猫被りだけど実はSっ娘のミヤミヤの過去を知る成明高校のちょい悪女生徒、小田島礼美登場と、さらにキャラクターキャラクターで攻めます。礼美がミヤミヤに固執してる理由は何だろうな。一応ミヤミヤの口から先輩をめぐって色恋沙汰になったというお話は今巻で語られてますが、まだ礼美視点から語られてないので、ちょっとばかし謎の牽引力で引っ張ってます。百合オチとか、期待してますが、ミスリードど真ん中に引っかかってる気も。基本、引っ張っておいてどうでもいいオチで落とす漫画なんで(例:3巻のタマちゃん驚愕の表情で引き、一体何が!!?→次話で解答。好きなアニメのDVD-BOX発売のCMを目撃したタマちゃんでした……みたいな)むしろそのどうでもいい感じを期待してるわけですが。
そして、今巻のメイン。まだまだ新キャラ攻勢でキャラクターエンターテイメントで攻めますよ!女子剣道部5人目、東さんの登場です。1巻の冒頭では、キリノと顧問のコジローだけだった室江高校女子剣道部に、無敵の最強アニメっ娘剣士タマちゃん@川添珠希が加入して、隠れ美少女Sっ娘ミヤミヤ@宮崎都が加入して、自分探しのおバカ変人少女サヤ@桑原鞘子が帰ってきて……と、地味に王道の部員集め構成を取っていたこの漫画。団体戦枠5名に達する、最後の一人、5人目東さんは、ドジッ娘眼鏡っ娘(ただし伊達眼鏡)@だけど経験者で剣道は強い……という、すさまじい攻撃力の一人でした。
これ、引っ張りに引っ張って東さん登場→東さんの事情発覚までの流れが秀逸だった。今巻最初の方の、定期テストの話が、東さん登場の仕込みになってるんですよ。意外と出来るキリノに、予想通りおバカなサヤ……なんて辺りを描写しておいて、それに絡めて、サヤを凌駕するほどに(ドジっ娘ゆえに)点数が取れてない東さん登場という流れが熱かった。眼鏡を強調しつつ登場のファーストシーンで、ああ、勉強出来るゆえに高校で部活なんかやりません的なキャラなんだな……とミスリードさせておいて、実は勉強できそうなのは外見だけで、ドジっ娘ゆえに、目標とする大学進学のためには剣道をせずに勉強しなきゃならないという事情の種明かし。そんな東ちゃんが、キリノとサヤに誘われて、竹刀を取る瞬間に「変わる」演出が最高にカッコ良かった。スルッと髪留めを外して、そして眼鏡を外して(王道として中身は美少女)剣道モードに移行する場面が最高にカッコ良かった。一発で新キャラに惚れ込ませましたよ。そんな、今は勉強しなきゃの東さんも、ユージと久々に交えた互角の攻防のおかげで、ハートに火が灯り始めちゃって、だけど今は勉強しなきゃと押し殺して……うわー、青春じゃ!青春漫画じゃ!(←興奮してる)
◇
あとは、地味にヤングガンガン連載だけに、視点が顧問のコジロー先生にあるのもやはりポイント。大人読者としては、コジロー視点から、こんな、高校で部活やってた頃の楽しい時代があったなーと若干の郷愁感に浸れるんですね。そして、ちょっと落ちぶれた大人になってしまったコジロー(今巻では無職危機に)に、ある日、自分もそうだった青春まっさかりの室江高校剣道部の生徒の面々が徐々に情熱の炎を灯していくのです。その過程が地味に燃え。美少女剣道漫画かと思いきや、顧問のコジローの実家帰省エピソードにまるまる1話使ってくる辺りが、大人読者の飢餓感を満たします。酒屋だった実家は時代の流れの中でコンビニに変わってて……両親も色々苦労しながら経営してる。ギャグ調に落とされてますが、この実家帰省エピソードのラストのコジローのモノローグが大人読者としては良かったんで引用、
理不尽…か……ガキの頃…学生の頃は違った…そんなもんと戦う必要はなかった…嫌ならムシしたり逃げればよかった………今は違う……人生の一番の敵は理不尽……何が正しくて悪いかなんて関係なく…受け入れなくちゃならないときがある……負けちゃだめだ。立ち向かわなきゃいけないんだ。だだをこねたりウダウダ言ってもしょうがない――考えてもしょうがない。答えなんてないんだ!!大人の世界には!!戦うんだ!!自分の人生と!!
で、このあとユンケル(のようなもの)一気飲みですよ。熱いー。
青春群像劇的な部活漫画は沢山あるし僕も好きですが、これだけキャラクターエンターテイメントに徹してるのと、あと、地味に大人視点からの親父復帰物語的なお話も絡んでる作品は珍しいです。続き楽しみだなー。僕も剣道部の顧問やりたいわ。
→4巻まで刊行中

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この記事へのコメント
電柱と申すこの作品のファンです。
こうして好きな作品が取り上げられてもらうって事はとても嬉しい事ですねー、やっぱり知名度があまりないんで余計に。
元々原作者の土塚先生はオチ重視のギャグ漫画描いていた方なんで、かなりラストの持って行きかた、特にページをめくった時の演出の上手さが光ってますね。
ストーリー漫画であるBBや、マテリアル・パズル(土塚先生自身の連載中の作品です)にもいわゆるギャグ漫画でのめくりオチの手法を応用しているみたいです。
BBもユルイながらも中だるみのないメリハリとか、エンターテインメントとしてのキャラの掛け合いに加えてのそう言った妙味が効いてるのかな、とか考えてみたりも。
五十嵐先生の小ネタとかもツボにくるので、そういった意味でも楽しめますし。
長々と失礼しましたけど、とりあえず自分が一番に望むのはもっと原田を出してほしいな、とわかりやすい事なワケです。
どうも初めまして。コメントどうもです。
なるほど、この笑いへの持っていき方は、めくりオチ手法で土塚先生の得意技な感じですか!僕、マジで大笑いさせられてるので、土塚先生のマジックに見事にかかっているようです。
あとは、記事中にも書きましたが、キャクターの魅力がいいですねー。わんさか出てくるんですが、それぞれのキャラがかけあって、無限の面白パワーを醸し出しております。原田ファンなんて後から出てきた町土高校の一キャラにファンが付くのが証拠ですね。
2007年はまじでブレイクする素地がある作品だと思っております。引き続き、地味に応援と伝導に努めます(^_^;






























