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 今週の「ツバサ」。マガジン雑誌本編のタイムリーネタバレ感想です。
 大変だサクラ。
 ◇

 前回ちょっぴりダーティーチックに示唆されたサクラの「願い」は、「世界を一人で渡る術」を手に入れること。

 新しい4人での旅の再始動時に、ファイに対しても「(サクラを守るというのは)本当にファイさんのやりたいことなんですか?無理してませんか?」的なことをサクラは言っており、つまりはどこかでファイがサクラを「唯一の姫君」と定めて付いてきてくれることに負い目(というかそこまでしてもらっていいのか的な感情)を抱いている。そしてインフィニティ編に入ってから散々描写されてるように、餌の小狼を救いたいという自分の願いのために、真・小狼が傷ついてしまうのは良いのか?という葛藤を常にサクラは抱えている……ということで、おそらくは自分の願い(餌の小狼の救出)のために仲間3人に負荷を強いることに対しての自罰的な感情からの独りで旅立つ覚悟なのかと思われます。

 が、それはまだ表面的で、一番は「迷宮の少女」で描かれたような現在の真・小狼との関係がつらくて、そこから離れたいというのが深層の理由のように思われます。けれど、だとしたらそれって一種の「逃げ」だよなぁ。何を失っても欲する物を追うという侑子さん曰くの「本当の覚悟(作中で肯定的に描かれてる要素)」というよりは、つらいから自分から大事なものを失ってみせることでむしろ自分を生かそうという自罰の逃避という印象。

 というわけで、一種の「逃げ」的な感情で独り破滅的な旅路に立とうとするサクラを、仲間(主に黒鋼と真・小狼)がどうすくいあげるか……というのがここでのお話のような気がする。CLAMP作品なんで破滅の方に突き進んでサクラが本当に孤独の旅路に出ちゃう可能性も捨てきれないけど、それでは主要登場人物がバラけ過ぎて作劇も難しくなるし、何より、お酒を勧める黒鋼が真・小狼の「個」を認めてやる場面とか、サクラ−真・小狼関係については、改善される希望も仕込みとして描かれています。そこに、今回の黒鋼の、「やりたいようにやる」発言でしょ。黒鋼は何気にお父さん的なポジションでのサクラの本当の味方なので、このままサクラを行かせるとも思えない。さらには真・小狼の方には「言葉にして語らないと伝わらない」的なことを助言し、ファイには「言葉に出さないからって汲み取れないと思うな」とささやくと、真逆のことを言いつつ状況を的確に理解しているハイスペック黒鋼……という図なので、ここは、黒鋼(とそれに引っ張られる真・小狼)がいかにしてサクラをすくい上げるかが見所なのではないかと。

 つーか最近の黒鋼のカッコよさは異常。真・小狼は既に黒鋼によって幾ばくか救われていて、この調子だとサクラとファイも黒鋼が何とかしてくれるんじゃないかなぁ……なんて思ってしまうんだけど、お話的には全部黒鋼かよ!というのも変なので、やっぱり救えない仲間も出てくるのか……?とビクビクしながら今後の展開を待ちます。

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