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 昨日のお話(コメント欄も示唆に富んでます)からの続きです。
 昨日のお話で思考力をあんまり必要としない作品が好まれる方向に向かってるんじゃないかという発想のきっかけになった、NHKの朝の連ドラ『どんど晴れ』については、コメント欄やWEB拍手で、そもそも毎回見てくれるような熱心な視聴者を想定しないで作ってるから、また、朝の時間は視聴者は何かとドタバタして忙しいから、結果として「分かりやすさ」を非常に重要視して作っているんじゃないかというお話を頂きました。

 これはそうかと思いましたね。この話から得た発想は、昨日のパズル的作品と絵画的作品の話ですが、視聴者のどういう時間を狙って作るかで作り手の方向性も変わっていそうです。ターゲティングですね。ある層を好む人間Aにターゲットを定めるか?別の層を好む人間Bにターゲットを定めるか?という発想で使われる語ですが、ここでは、同じ人間Cの中の、忙しい時間の合間に楽しんで貰おうと狙うのか、じっくり時間を取って集中できる時間に楽しんで貰おうと狙うのか、そういう部分を狙う(ターゲット)時にする考え方をターゲティングと呼びます。

 やっぱり、忙しい時間の合間にちょっと……という感じで楽しんで貰うのを狙う場合は、がっちり思考力を要求するパズル型作品は好まれないように思われます。長期伏線とか、そもそも「長期」の部分を読んで貰う時間が無いわけですから。そういう時間を狙ったものとしては、朝の連ドラ的短時間で終わって、しかも分かりやすい作品、昨日の例で言えば、空いた時間にちょっとできる脳トレ……なんかがあって、それはちゃんとユーザーのある時間のニーズをちゃんと満たしていて、だからこそ売れているのだと思いました。

 一方で、楽しむのに思考力を必要とし、熱心に伏線とか覚えてなきゃならない作品は、がっちり時間を取ってその娯楽に接する時向けだと。『ONE PIECE』とか、さすがにラブーンの伏線を覚えていて回収回の感動をしっかり味わうには、ある程度コミックスをしっかり読んでおく、そして色々考えておくという時間がやっぱり必要だと思いますし。

 で、昨日のトピックで興味があったのは、流れとしてパズル的作品と絵画的作品、時代としてはどっちが好まれる方向に進んでいるのかなという話だったんですが、上記の視点を考えると、その点は現代人一般の生活サイクル、特に娯楽にあてる時間をどのように取るかという部分のあり方とある程度相関関係があるように思えます。現代人は忙しいから気楽に合間に出来る脳トレ系が今の流れだ、あるいは逆に、現代人は引きこもってて考える時間いっぱいあるから、長期伏線回収系の思考力を要するパズル系作品が流れだ、とか、そういう風に考えていけばいいのかなと。

 ただ、結局トレンドがどっちにあるのかは実感として分からなくなってきました(昨日のコメント欄なんか参照)。興味を覚えたのは、近年はコミックスやセルDVDで長期伏線を回収しやすくなったからパズル型の方がむしろ増えてきた、という話に関しては、確かに近年漫画界、アニメ界の集金の潮流が、雑誌、TV視聴での広告費よりも、コミックス売り上げ、DVD売り上げにシフトしてきたというのは確かなのですが(『ネギま!』の赤松先生が日記なんかで書いてた)、それは、長期伏線的思考的パズル的作品が好まれるようになってきたから、結果として補完しやすいように媒体がコミックスやDVDに移行したのか、逆に先に媒体がコミックスやDVDに移行したから、最近の作品は長期伏線的思考的パズル的作品が作られるようになったのか、この、鶏が先か卵が先か的な問いに答えるのが、結構難しい点です(僕もちょっと考えたけど分かりませんでした)。

 結局世の中のトレンドがどっちだ的な結論は言えなくなってきたので、あくまで私事の話で今回の話を終わると、僕は在宅介護生活と言ってもわりと考える時間はあるので、パズル的作品を楽しんでる時間の方が多いのかなと。気が付くと漫画の伏線について長いこと考えてたり(たいてい食器洗いながらとか、何かしながらですが)、同じ思考力括りでは自分の研究分野の命題に関してじっくり考え込んでいたり……ということがあります。

 ただここまで書いて思ったのは、そうやって思考力を使って疲れた頭を癒す感じで、何も考えないで見られる『らき☆すた』みたいなアニメに癒されていたりもするので、結局一現代人の僕にも両方必要なのかな、と、個人的な話での落としどころはそんな感じですかね。