2007年11月17日

ツバサ TOKYO REVELATIONS/感想/1 魔術師の伝言

 「いい加減、今の自分に腹くくれ」(黒鋼)

 『ツバサ』第21巻限定版付属のツバサDVD新作アニメーション、『ツバサ TOKYO REVELATIONS(トーキョーレベレーション)』その1「魔術師の伝言」の感想です。超満足。すばらしいクオリティーだ。
 ◇

 まず、特典の全3巻収納可能ディスクケースのジャケットがステキ過ぎる↓

トーキョーレベレーションジャケット黒ファイ
黒鋼×ファイ面

トーキョーレベレーションジャケット小狼サクラ
小狼×サクラ面

 もうー、こう、このサクラはいいね。カッコいい。僕「東京編」以降のサクラすごい好きなんだよ。このジャケットは恍惚としてしばらく見惚れてしまいました。サクラLOVE。

 そして、事前情報ではED主題歌の坂本真綾さんの「さいごの果実」の方だけ聴いててハマってたんだけど、牧野由依さんが歌うオープニング「synchronicity」もアップテンポでカッコいい曲だった。魔法陣の映像だけを切り替えながら映すという独特のオープニング映像も、単なるキャラクターアニメというだけじゃなくて、もうちょっと硬派な、語弊があるかもしれないけど文芸的なものをこのアニメーションには込めているというのを感じます。

 その証拠に、ポップファンタジー色が強かった「ツバサ・クロニクル」とは断続している、原作「ツバサ」というデータベースから「クロニクル」の方とは別な形で引き出されたシミュラークル作品になってるのね。「ツバサ・クロニクル」ではナユタヤ国と呼ばれていたチュニャンの国を、黒鋼が「高麗国」と呼んでるのがその証。いやー、いいです。映像美はオリジナルアニメーションだけあって文句無しだし。声付の「クロニクル」の時のキャラクター達が(声優さん達は変わってないので)、パワーアップした媒体で帰ってきてくれた感じ。

 そんな感じで、この原作『ツバサ』ファンの究極のバックエンド、『ツバサ TOKYO REVELATIONS(トーキョーレベレーション)』の第1話「魔術師の伝言」の、僕的見所ベスト3。

3位:テーマを踏まえた黒鋼とファイの会話のシーンの密度

 このツバサの「東京編」というのはとにかくもの凄い密度で色んなことをやりきってる本当すごいお話なんだけど、敢えて焦点を絞るなら、一つ目は、過去に囚われて「死にたがり」というこれまでの過程を生きてきたファイが、ラストのサクラに存在肯定されるシーンで、過去(原作の方では現在はセレス国編でもう明かされているけど)よりも旅で培った関係性の方が尊いと、ファイの中の価値観が深層で転覆すること。もう一つは、サクラのためにサクラの羽根を集めるという信念で生きてきたはずの写身小狼が、実はその信念さえも全て飛王にしくまれたまま行動していた、というかそもそも存在そのものが虚構だったと、これまでの旅の根幹、小狼という主人公の根幹が転覆させられる点。

 この二重の転覆が見所なんですが、一つ目、死にたがりのファイの中で、仲間の存在、旅の過程で培ってしまった写身小狼、サクラ、黒鋼、モコナとの関係性が過去を凌駕するほど尊いものになってきてしまっているのを、このシーンで黒鋼が看破してファイに向かって、

 「いい加減、今の自分に腹くくれ」(黒鋼)

 と突きつけます。ファイの中の今>過去という転覆。だからこそのファイの苦悩。原作の名場面を闇に揺らめく炎の明かりの中での会話という映像的な魅力を付加しながら、丁寧に描いてくれたと思います。

2位:真・小狼、侑子さんの元に登場で引き、エンディングテーマ「さいごの果実」へ

 上述の二番目の転覆、写身小狼に虚構性を突きつける存在である真・小狼が来訪した所で引き。侑子さんにちゃんと台詞があったのも嬉しかったし、星火が送り出す所の魔法陣の絵もめちゃめちゃ綺麗だった。今回のOVAはスゴイっス。

1位:黒鋼VS神威のバトル

 動画&音楽というアニメーションの魅力がここぞとばかりに凝縮。グリグリ動くバトルシーンに、BGMも「ツバサ・クロニクル」から継承しているツバサテーマのアレンジ曲と、お腹いっぱいでした。これは続巻も期待できるなー。

 ◇

 そんな感じで大満足でした。舞台となる東京の荒廃した世界観とかも十全に絵で表現されていて、映像化されて本当よかったなと思いました。今回のアニメーション化を実現するべく奮闘した全ての人達に感謝です。いやー、もう一回見よう。

→というわけで大満足

ツバサ21巻 限定版

→「ツバサ TOKYO REVELATIONS」ED

・坂本真綾さんの「さいごの果実」が良すぎる。歴代坂本真綾バラードでもトップ3に入るくらいの勢いで気にいりました。公式サイトでプロモが全部見れる。すなわち全部聴けるんで、是非聴いてみて。

さいごの果実

→OPは牧野由依さん

synchronicity

→原作コミックスの「東京編」部分の感想はこちら↓
15巻の感想16巻の感想17巻の感想

次回:2「少年の右目」感想へ
ツバサ TOKYO REVELATIONSの感想インデックスへ
『ツバサ』コミックス感想のインデックスへ
「ツバサ」マガジン掲載分本編タイムリー感想へ
アニメ版『ツバサ・クロニクル』感想インデックスへ
『XXXHOLiC』コミックス感想へ

【コンタクト】
WEB拍手を送る
メールフォーム

【WEBサイトへ】
文芸・創作サイト『Language×Language(ランゲージランゲージ)』

【メールマガジン】
 アマチュアとプロの境界がボンヤリしてきた今日この頃。
 個人でも楽しくモノ作りをしながらしっかり稼いでいる方法が読めば分かります(^^)

メルマガ登録・解除
 

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. ツバサ TOKYO REVELATIONS -魔術師の伝言- その1  [ ☆マンガ・アニメのファクトリ〜〜?☆ ]   2007年11月18日 14:46
 地方などで発売が遅れてしまったが、今日ようやくDVDを見ることが出来ました。  で、とにかくすごいです!!NHK版では絶対にありえないようなクオリティですし、キャスト陣がすごく豪華です。NHKだと色々と規制が厳しいので激しい戦闘シーンが出せなくて評判は悪かっ...
2. ツバサ TOKYO REVELATIONS 第1話「魔術師の伝言」  [ SERA@らくblog ]   2007年11月19日 01:45
クロニクルでなく、これこそ本物のツバサ(笑) 原作の東京編を、大川緋芭さん自ら脚本を手掛け、Production I.Gの作成した待望の作品。 コミックでも5巻分の内容を3巻でするので、順番が変わってたり短縮されてますが。
3. ツバサ TOKYO REVELATIONS 1  [ にき☆ろぐ ]   2007年11月20日 18:25
NHKでのアニメはオリジナル展開で終了してしまったツバサですが東京編はOVAでI.G制作です。まぁぶっちゃけ東京編以降はかなり話がダークで展開的描写的にキツクなるのでとてもNHKのあの時間で放映するのは無理だったんですけどね。とりあえずクオリティ高ええ...
ついに、ついに東京編がOVA化。しかもコミックスについてくるなんて!!!ありがとう!CLAMP先生。また動く小狼たちが見れるよ〜〜♪ 原作はこの東京編からCLAMPお得意の『過酷路線』をつっ走っていくので、正直NHKでの放送は無理だなあと思ってました。 ...
最近のトピック

▼ようやっと登録されました

ツバサ 28―RESERVoir CHRoNiCLE (少年マガジンコミックス)

▼冬コミ(C77)に参加します

水曜日(12月30日)
東地区“T”ブロック−52b
Language×2(ランゲージランゲージ)

詳しくは創作サイトで。

▼流行のメディアやってます

pixiv
アメブロ
Twitter

▼WEB小説▼
夢守教会

 第四話。コピー誌にて公開中

創作活動

▼メインで運営している創作サイト
Language×Language

フリーWEB小説
オリジナルWEB小説『夢守教会』
オリジナルWEB小説『陽菜子さんの容易なる越境』
フリー短編ノベルゲーム
雛守春夢-ひなもりしゅんむ-
(R-18サイト注意)
発行個人誌既刊
Fate&魔法使いの夜
ひぐらし魅音本
オリジナル少女小説
[下記ページより通販で注文できます]
Language×Language同人誌通販のページへ

Amazon



国内盤DVDタイトルは原則予約26%OFF
1500円以上の注文で配送料無料
→Amazonでお買い物の際は是非こちらのサーチボックスから。応援よろしくお願いします。

▼購入決定▼
→11月14日
S.H.フィギュアーツ キュアドリーム
→11月17日
ツバサ 28―RESERVoir CHRoNiCLE (少年マガジンコミックス)
▼検討中▼
PlayStation 3(120GB) チャコール・ブラック(CECH-2000A)
▼買うつもり▼
ComicStudioPro 4.0
▼買った▼
Wacom Bamboo Comic CTE-450/W1
Wacom Bamboo Comic CTE-450/W1
マンガ・イラストテクニック大百科―コミッカーズマンガ技法書 テラ激マン
マンガ・イラストテクニック大百科―コミッカーズマンガ技法書 テラ激マン

殿堂入り(創作)

◇奈須きのこ『空の境界』◇

 一話ごとに、「俯瞰」、「痛覚」、「矛盾」、「記憶」、そして表題「空の境界」といった概念を濃密にテーマとして絡めて煮詰めきってるのが凄まじいです。一話一話が高密度であるだけでなく、全話を通してみると、それはそれでしっかりと一本通った伏線、テーマが縦軸として存在すという美しさ。概念云々だけじゃなく、ストレートに切なさが残留する恋愛小説としても読めます。初読で満足できず、繰り返し読み返す類の作品です。

空の境界 上 (1) (講談社文庫 な 71-1)
空の境界 上 (1) (講談社文庫 な 71-1)

空の境界 中 (2) (講談社文庫 な 71-2)
空の境界 中 (2) (講談社文庫 な 71-2)

空の境界 下 (3) (講談社文庫 な 71-3)
空の境界 下 (3) (講談社文庫 な 71-3)

殿堂入り(ビジネス)

ネットビジネス大百科

 僕が実際に実践しているネットビジネス/ダイレクトレスポンスマーケティング/コピーライティングの教材です。これのおかげで現在ネットからの収入だけで生活できているという個人的思い入れも深いお勧めの教材。ただし、本気の人向け。
 上記リンクをクリックしてご購入頂いた場合のみ、僕(管理人)が実際にこのブログで一日1000アクセス検索エンジン経由から集めた実例を解説している、SEO(検索エンジン最適化)技術についての補足教材イーブックがおまけで付きます。
ビジネスブログの方に09年時点の補足を書いてみました

メールマガジンを発行しております

 アマチュアとプロの境界がボンヤリしてきた今日この頃。個人でも楽しくモノ作りをしながらしっかり稼いでいる方法が読めば分かります(^^)

アクセス解析


ブログTOPへ戻る