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 今週の「ツバサ」。マガジン雑誌本編のタイムリーネタバレ感想、Chapitre.174「信じるべき道」の感想です。
 写身小狼ー。
 ◇

 夢の世界に桜の花びらが吹き荒れる中、真・小狼と写身小狼登場で「東京編」以来の再戦へ。この「桜の花びら」が、『XXXHOLiC』の12巻冒頭相当の四月一日の誕生日エピソードの時から「夢」の世界が描かれる時に印象的に使われていて、登場人物としてのサクラの名前にかけながら、その儚さを表象してる虚構性の記号なんじゃないかと思ってるんだけど(『XXXHOLiC』12巻ラストの四月一日と侑子さんの場面でも桜が舞っている)、出ましたよ、虚構の存在でも信じぬけばそれがホンモノになるという最近描かれていたテーマを踏まえた、真・小狼から四月一日に送られる、

 「だからお前も信じた通りに進め」(真・小狼)

 の台詞が。

 おそらく真・小狼も四月一日が何らかの虚構の存在なのを知ってるんだけど、それでも、侑子さんの願いを叶えたい、小羽ちゃんを守りたいという獲得した願いを全うしろと、信じる道を行けと。

 そして、虚構の存在だけど存在する過程で獲得した願いはホンモノなんじゃないか?というのは、四月一日以前に同じく虚構の存在だった写身小狼にもかかるように描かれていて、真・小狼は「東京編」で写身小狼に対して、

 「あのさくらを一番大事だと思ったのは『おれの心』じゃない!おまえだろう!」(真・小狼)

 の言葉をかけています。サクラの羽根を集めるという信念さえも全て飛王に仕組まれた虚構の存在だった写身小狼だとしても、サクラを大事だと想った気持ちはホンモノ。

 そこまで真・小狼の写身小狼を尊重する気持ちを描いておいた上で(VS星史郎さんのバトルで写身小狼の気持ちを汲むように足技を使った描写も効いている)、それでも「終わらせる」と真・小狼に言わせているという過酷さ。この「終わらせる」のシーンは、もう一人の自分に関する願いを終わらせるという点で、セレス国編でファイ(小さい時塔の上にいた方:こっちは双子だけど、ファイにとってのもう一人の自分と解釈できる)に関する願いを「終わらせる」と宣言したファイ(本当はユゥイ)のシーンに重ねてきてるのは明らか。ファイの願いは結局棄却されて小さいファイは死という形に帰って眠りについたんだけど、写身小狼はどんな状態であれまだ生きているというシチェーション、結末はファイの時と変わるのか否か!?という所で引き。スゴイ。

 次週一周休みで次々集からカラー大増ページで再開とのこと。いよいよ最終章のファイナルクライマックスだなぁ。

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→『ツバサ TOKYO REVELATIONS』1「 魔術師の伝言」 すごい良かった。

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