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 「彼らは自分達のことを神だとでも思っているのかしら?」(マリナ・イスマイール)

 『機動戦士ガンダムOO(ダブルオー)』の、第08話「無差別報復」の感想です。
 これはもしや相当スゴイ作品なのではないかという気がしてきた。
 ◇

 前半は相変わらず、身近な「死」に実感を持っているかどうかというのをパラメータにした、地上人と天上人の対照掘り下げ。幼少時にテロに会った経験があり「死」を知っているロックオン、少年兵時代の信仰に基づいて「死」に向かう友人兵に接したエピソードで掘り下げれた刹那、CBの介入の中でも現地の人は沢山「死」んでいると刹那に語りきかせるマリナさん、前回の引きでテロに遭遇して実感として「死」を知って今回作品テーマの解説役に徹してくれた沙慈くん、遺族のインタビューで「死」の実感に触れたという沙慈くんのお姉さんなんかは、実感としての「死」を知ってる地上人組。一方でティエリアは実行部隊は現地のことなんか知らなくてイイと言い切って、大ざっぱに上空から見下ろしてターゲットを一掃する(非常に「死」の実感が無いように描かれている)巨大ビーム兵器を相変わらず駆使し、天上人最右翼。

 そして、今回はここからですよ。刹那×マリナの初接触の会話のシーンから連動して、ラストの刹那×マリナでのエンディング導入部に持っていった所が、久々に神認定。

 マリナさん、今回もイギリスの外交官には会談を延期されて、刹那にもアウトオブ眼中宣言くらって、本当ダメっ娘なんですが、それでも地上人代表として、頑張って刹那にCB介入劇の中でも地上の人は「死」んでいるだということを精一杯語るわけです。一応の地上人マリナVS天上人刹那な構図に一旦なるわけですが、そこで刹那に自分は十分に実感として「死」を知った上で、それでもソレスタルビーイングやってるんだという反撃をマリナさんくらって、何も言い返せず膝から折れるだけという構図。刹那は、実感知らずのレベル1飛空艇症候群的な天上人というわけではなく、実感も知った上で能動的に天上人をやってる天上人だった。

 「彼らは自分達のことを神だとでも思っているのかしら?」(マリナ・イスマイール)

 このマリナさんの天上人否定も、地上にいた実感としてそれでは人は死に続けるから天上に昇ったんだという刹那に否定しかえされて、マリナさん今回は完全敗北。

 そこから、エンディング導入部ですよ。ガンダムOOではこれまで書いてきた天上人−地上人対照に基づいて、天上人的な思想、発言をキャラが披露する時は見下ろす構図、地上人的な思想、発言をする時は見上げる構図でキャラクターが描かれるという比喩的演出がなされているんですが(だからオープニング・本編共にティエリアは見下ろすカットが多く、沙慈くんは見上げるカットが多い)、今回ラストは、圧倒的な天上人としてガンダムからマリナさんを見下ろす刹那に、現時点では何もできない無力な地上のお姫さまとして刹那を見上げるしかないマリナさんという構図でエンディング導入へ。ここは久々に震えましたね。そして、今回の圧倒的な対照構造からエンディングに導入されてはじめて気付いたんだけど、エンディングの出だしの映像が、空と地面とが何回も反転する映像なのは、この作品のテーマに合わせて、空(天上)と地面(地上)の是非がめくるめく反転する様を表現してるんですよね、たぶん。それに気付いて、今回は強い意志をみせて堂々と天空に昇っていくエクシア(刹那)に、無力感をかみ締めながら見上げるしかないマリナさんという構図で引きだけど、果たして本当に正しいのはどっちなんだろうね?と、めくるめく天上−地上の反転映像に繋げて全体としては問いかけるように締めているという。こういうのは、考える人本当スゴイよな。尊敬。

 そして、またまた今回のお話、特に上述した刹那×マリナ構造を見せられて初めて気付いたんだけど、オープニング映像の後半のエクシアとマリナさんが一体化して天空に飛翔していく映像は、今回は無力で地上から見上げるしかなかったマリナさんだけど、そんなマリナさんと刹那のエクシア(滑落していくOP冒頭に暗喩されるように、ここまでは天上的なゆえの否の部分もたびたび描かれている)が止揚された時、無力だったマリナさんと滑落したエクシア(刹那)は再び翼を持って飛翔していくという暗示なんだよな、たぶん。なんという刹那×マリナパワー。

 今回はそうとうスゴイと思った。エンディング導入部は星5つです。

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機動戦士ガンダム00 (1)
機動戦士ガンダムOO 2

→前回:第07話「報われぬ魂」の感想へ
→前回:色眼鏡から見た作品譚/ガンダムSEED DESTINY・ガンダムOO・無限のリヴァイアスへ
→次回:ガンダムOO私的観賞メモその1
→次回:第09話「大国の威信」の感想へ
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