2008年02月16日
機動戦士ガンダムOO/感想/第19話「絆」
最後はティエリアVSリボンズの人工生命体対決のような気がした。無論、ティエリア陣営とリボンズ陣営という意味で。
大体、下の方を情報として知ってる度、コントロールしてる度、前回の感想で書いた天上人度みたいなのは、
リボンズ
|
アレハンドロ
|
ティエリア
|
他のマイスターズ
みたいな感じっぽい。
まずティエリアが「ティエリア・アーデにのみ与えられた」能力として、ナドレがマイスターズをTrialできる能力を持っていたことが明らかになったので、もともとヴェーダに深くアクセスしてる描写から他のマイスターズよりも天上人度が高いのは明らかだったけど、今回でそれどころか、他のマイスターズをTrialできるほどの権限をもっていたことが明らかに。
ここで、一旦、
ティエリア>他のマイスターズ
にインフレ。
なんだけど、そこでナドレのTrial能力が強制解除される展開になって、アレハンドロの笑みがカットイン。前回のティエリアがアクセスできないレベルのヴェーダの領域改変は、一つはアレハンドロ経由だったとほぼ確定となり、
アレハンドロ>ティエリア
にさらにインフレ。
で、そんなアレハンドロなんだけど、第三段階に移行するの早かったなーとか言ってる所を、さらにリボンズが後ろから眺めていて笑みを浮かべているという構図が描かれ、
リボンズ>アレハンドロ
に、さらにさらにインフレ。
この天上人度の連続インフレっぷりがかなり面白かった。
なんか、リボンズは全て知ってるんだけど、敢えて世界と人類を試してるぜ的な雰囲気を受けるのは僕だけでしょうか。もともと色んな側面で当事者意識と非当事者意識との対立がキーになってる作品ですが、リボンズはそういう意味で一番上から眺めてるだけの究極の非当事者みたいな感じ(アレハンドロがそもそも自分は感知しない、見てるだけ的発言をしていて非当事者なんですが、そんなアレハンドロすら非当事者として見下ろしてるのがリボンズな感じ)。そこが、同じ人工生命体でCBのコアに近い所にいる者同士としては似てるティエリアとリボンズなんだけど、ティエリアの方は前線に出てて色んなことを経験していく当事者である点が真っ向から対立すると。実質今回のヴェーダをめぐるハッキングの攻防とかは、ティエリアVSリボンズみたいなものだったので(アレハンドロにヴェーダの高いレベルの情報を渡してかつ改変したのは、前回のカットイン描写からおそらくリボンズ)、そういう水面下の攻防以外にも、最終的には当事者の人工生命VS非当事者の人工生命みたいな感じでティエリアVSリボンズのガチバトルみたいな感じでもいいと思う。リボンズは人間を試していて、ティエリアは人間を学んでるみたいな感じ?(←今回ラストのティエリアの「これが人間か」の台詞なんかから)。物語冒頭では、ヴェーダにアクセスして、情報だけで俯瞰して実感にかけてる天上人的な描写だったティエリアが、物語の末に人間味を帯びてくるというように変遷するというのはアリだと思う。天上人の地上人化、神さまの人間化みたいなお話として、物語冒頭の刹那のこの世界に神なんていないというモノローグがうまく絡まってまとまる気がする。
なんか、OOって、当事者と非当事者の接触の物語、変遷の物語だっていうのはかなりの程度咀嚼できてきた感じ。非当事者だと思ってたキャラが、当事者意識を持つように変遷したり、逆に当事者だったのが非当事者になっちゃったり、そして当事者と非当事者が接触して何かが変わっていったりと、そういうお話。情報としてしか戦争、紛争を知らなかったマリナさん、沙慈くん、絹江さんが実感として戦争や紛争を知っていくという第1クールのストーリーラインはもろに非当事者→当事者だし、非当事者だった沙慈くんと当事者ど真ん中の刹那がお隣さんなんていう設定は、もろに「接触」のための設定という感じ。
そうして考えると、今回はじめての挿入歌演出という破格の待遇で描かれた見下ろすルイスと見上げる沙慈の別れの場面というのは、解釈が難しいけど、「夢」に関して、もう見てるだけしかできない非当事者になってしまったルイスと、これからも当事者として夢を追い続けられる沙慈との別れの場面だったと解釈したい所。初の挿入歌演出とか、作り手の意図としてもここ大事ですよマークが発動してるので、これはやっぱりこうやって戦争のために一度はお別れになってしまった沙慈とルイスが、再び合流するまでのお話を描くという合図のような気がします。そうやって見ていた方が、ロックオンに問いつめられた所で、(目的は)「戦争の根絶だ」と言い切る刹那がカッコよく見えるし(刹那が再び沙慈とルイスが手を取れるような世界を作れるかが見所の話になるということ)。
・ティエリア、デレ期。さんざん刹那のことマイスターにふさわしくないとかなんとか言ってたのに、今までTrialまでは使わなかったということは、どこかで刹那のことを認めている部分もあったという訳で。深層部分でデレているという、味わい深いヤツです。
・ロックオンの語りからすると、少なくともCB内でも、トレミー組マイスターズは、自分たちが武力としての圧倒的な抑止力となることで紛争が根絶できると思って(&それを目標として)活動しているみたい。紛争根絶の体現者=ガンダム=俺がガンダム→刹那はガンダムにして紛争根絶の体現者……という流れで、そしてガンダム信仰者と言われたことを「最大の褒め言葉だ」と言ってるようにそれは刹那自身もそういうつもりで活動しているみたい。やっぱり、エイフマン教授が気付いたようなCBの本当の目的はトレミー組マイスターズは知らないみたい。
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この記事へのコメント
リアルタイムで見た後、感想を読ませていただいた後に もう一度見るというのがパターンになっておりますw。
ガンダム00では見下ろす側と見上げる側の描写が多く使われていますが 今回の見下ろすルイスと見上げる沙慈は非当事者と当事者の別れ、という解釈でいいんですよね?
他の人物みたいに そのまま地上人としている沙慈と、何かの因果で天井人になるルイス・・・みたいな暗示かな?って勝手に想像しちゃいましたw
小説に感想文にと 大変でしょうが お体に気をつけながら がんばってくださいね。
『見下ろす者と見上げる者』という構図は00の中で非常に重要な意味をもっているようなんですが、今回ついにトリニティ側にもヨハンとネーナが大地に叩きつけられてナドレを見上げるというシーンがありましたね。
『Trial』は審判という意味で使われているんでしょうが、そのシステムのカギとなるヴェーダは既にアレハンドロ(リボンズ?)の支配下にあるようで、アレハンドロはやはりマイスター達実行舞台より格段に高い位置にいるようですね。
しかし、そのアレハンドロを相手に嘲笑していたようなリボンズって一体……
ギアス、SEED、00などの深い読みには毎回感嘆させられます。
ティエリアと刹那の共闘(フォーメーションを使うところとか)はかなり燃えました。
ところで『Trial』でヴェーダ管理下のガンダムは管理できるらしいですが、ヴェーダにはスローネはデータがないはずなのになぜ止まる?と感じてしまいました。何か見逃しているとか勘違いしているだけでしょうか… それともスメラギさんが見れないセキリュティレベルの高いところにデータがあるのでしょうか…
個人的に、一番衝撃的だったのはEDに入る前のカットでした。
あれって、たぶん、疑似の方なんだろうけど、明らかにGNドライブですよね。
それがある格納庫に、三勢力の軍人の方々が降りていくって事は、三勢力にGNドライブが渡るって事で・・・
今までの構図が一気に崩れるわけで、CBとしては大ピンチ?
これをおこなったのは、たぶんアレハンドロでしょうから、スメラギさんのいう裏切り者は、やはりアレハンドロ?
00の感想再開したので、ご挨拶を。
>デレ期
やっぱり、ティエリアはツンデレヒロインですよね。
>武力としての圧倒的な抑止力となることで
確かに今回ロックオンはそのように言っていたのですが、それより以前にスメラギさんとリューミンが「崩壊」こそがソレスタルビーイングの役割だと言っていたので、トレミー組の中でも情報格差があるみたいですよね。(あるいは、ロックオンはそれを知っていてなお)
そういう情報格差からこの作品を追ってみるのも、楽しいのかも知れません。
それに対してアレハンドロ&リボンズは自ら汚れたトコに降りることなく、操って眺めて笑うと、こーゆートコでも上手いこと対比されてるなぁと思います。
しかし、未だにティエリアの過去を出すこと無くこーゆーイベントを通過させる辺り上手いなぁ。
ナドレが隠し玉だった所以が明らかになったワケですが、本来のシナリオだとアレを何処で使うつもりだったんですかね。もしマイスターズ4機のどれかが鹵獲されたり離反したりした時の保険だったのか、それともやっぱりスローネも計画の内だったのか。まぁまた村雨が飛ばしてやがると苦笑いしてやって下さいw
どうもはじめまして。コメントどうもです。
見下ろすルイスと見上げる沙慈の別れの場面は記事中に書いた通りの意味合いなんじゃないかと僕は解釈しました。
天上人は俯瞰的で見てるだけって言うのがこれまでの演出から考えられる特徴だと思うんですが、今回のルイスはさらに意味を付加して、もう見てるしかできないのが悲しいみたいな場面だったんじゃないかと。
天上人度、今までは、
トリニティ組>ティエリア
な感じだったのが、あの瞬間だけナドレのTrialの力でティエリアの方がトリニティ組を支配して、ティエリア>トリニティ組に逆転。と同時に、見下ろすティエリアに見上げるトリニティ組の構図になって、だけどナドレのTrialが解除されてしまうと同時に、再びティエリアの上を取って見下ろすトリニティの構図に戻る……と、めくるめく演出でしたが、演出意図はわりと明確な場面だったと思います。
とりあえず、
リボンズ>アレハンドロ>マイスターズ
の順で見られている、コントロールされているというのが現時点での僕の予想ですー。
どうもはじめまして。コメントどうもです。
Trialの有効範囲については、今見かえす時間が無いのでちょっと正確じゃないかもしれないですが、ヴェーダにデータがあるかどうかではなく、ヴェーダと「リンクしている」機体という微妙な言い方をしていた気がします。だから、ティエリア本人が言っていたのでスローネのデータがヴェーダに無いのは確かなんでしょうが、リンクはしているという感じなんだと思います。トリニティ組が何らかの形でヴェーダにアクセスしてるのはほぼ確かなんで、データを残して無くてもリンクは確かにしてるのかな、と僕は思っていました。
で、そのリンクすら、リボンズが渡した(と推測される)情報から、アレハンドロ的にコントロールできるので、今回はアレハンドロの笑みがカットインして、Trial解除になったと、そんな感じだと僕は思ってました。
なるほど、あのエンディング部分で南極から出てきたのは疑似GNドライブですか。
なんだろうと思って見てたんですが、回ってる他の感想でもGNドライブだと言ってる人が多かったので、それっぽいです。
アレハンドロの目的の過程に、世界国家のようなものを作るってのがあるのかなと僕は予想してるんですが、CBが三勢力共通の脅威に→三勢力側にGNドライブ供給→皆でCBをやっつけて世界は一つに→世界国家のようなものが樹立……の流れで、僕の予想にも添った展開かも。
第二話時点で、アレハンドロとスメラギさんが双方、世界の悪意をCBに向けるのが目的の一つみたいなことを言っていたので、刹那らマイスターズが考えている紛争根絶のあり方(今話のロックオンの話から、CB=抑止力みたいな考えらしい)と、スメラギさんやアレハンドロ(味方顔の方)、留美辺りが描いている紛争根絶のあり方はちょっと差異がある感じですよね。後者組は、CBが悪役になって世界を一つにした後はCB退場(崩壊)するかのような含みがちょっとある感じです。
アレルヤはスメラギさんとお酒飲むのがエンディングだった回の話で、既に過去と向き合ってその痛みを飲み込むイベントを経験済みだったので、一抜けで今回はいなくてもよいやって感じだったんじゃないかと思ってます。なんで、今回はアレルヤに継いで、刹那とロックオンが自分達の過去の痛みに向き合う話だったと。
ティエリアだけ過去関係がまだ無しなんですが、最初は過去に痛みが無い苦労知らずの天上人なのかと思ってたんですが、どうやらまだティエリアの過去関係は「タメ」てるだけという感じ。クライマックスでティエリアの過去を乗り越える話も入って、ようやくステップアップしたマイスターズ四人集合みたいな展開だと熱いんですが。





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