2008年05月18日
コードギアス 反逆のルルーシュR2/感想&トラックバックセンター/TURN7「棄てられた仮面」
『コードギアスR2』第7話「棄てられた仮面」の感想&トラックバックセンター記事です。前回第6話「太平洋奇襲作戦」の感想&トラックバックセンター記事では、4000PV/WEEK超えのご好評を頂いてありがとうございました。前シリーズでの運営経験を生かして、TBセンター記事は早めに立てておきますので、今回も感想記事を書いたブログ管理人の方はふるってトラックバック頂けたら幸いです。なお、記事中はネタバレが前提となりますことをあらかじめご了承下さい。
<追記:感想アップしました>
◇以下本編感想◇
「みんな?」(ルルーシュ)
「ニーナ、カレン」(シャーリー)
「スザクも」(リヴァル)
「それに、ルルーシュとロロね」(ミレイ)
これは泣いた。
最後の回帰点が生徒会になるだろうってことは前シリーズの感想からずっと書いてきたことですが、今回はかなり感動的なテイストでそのことが確認されたんじゃないかと思います。というかもう、たぶんこの物語の終着点、主人公の到達すべき本当の目標が描かれたと言ってもいいんじゃないかと。
拠り所だったナナリーに自分のあり方を否定されて、「ナナリーの幸せのため」という行動原理は自分がいなくても叶ってしまうという状況になって、生きる意味、自分の軸を見失って彷徨うルル様。
もう、今までナナリー原理主義者、自分がどんな状況になってもナナリーの存在が自分に軸をくれる、自分をアイデンティファイしてくれるみたいなのがこれまでのルルーシュだった訳じゃないですか。
そこが前回でブレたからこそ、今回はナナリーという軸が崩れても、ルルーシュの存在を同定してくれる、アイデンティファイしてくれる人達の存在が描かれるお話だったんですよ。
第一陣がカレンのビンタ。
ビンタとか厳しいですが、あれはナナリーという軸が崩れたとしても、カレンにはルルーシュが必要だという、カレンによるルルーシュの同定ビンタですよ(ゼロとしてのルルーシュが必要ってカレンは言ってるけど、「ルルーシュ」と呼びかけていることから、前から書いてる通り、カレンの中でルルーシュとゼロのボーダーは曖昧になってきている。ある側面のルルーシュだけを同定して、他の側面はお互い秘匿し合っているという前シリーズの状況から、全ての側面のルルーシュ、Allルルーシュ、ただのルルーシュをみんなが同定していくという、前から言ってるこの物語の結末へ向けて着実にステップが進んでいる印象を受けます)。
あと、前回のカレンはルルーシュの行動原理がナナリーということを既に知っているのか?という疑問だけど、今回、
「また作戦考えて、取り返せばいいじゃない!」(カレン)
と、「取り返す」と、もともとルルーシュの側にいたけど今は離れた存在をもう一度連れてくるというニュアンスの言葉を使っているので、ルルーシュはナナリーのために戦って破れて、今はナナリーを奪われている、だからナナリーを「取り返す」ために前回の作戦を行ったというのを既にカレンは知ってるみたい(時系列的にも、既にマスメディアにナナリーの顔が出てるので、この時点で記憶を奪われていないカレンはナナリーとルルーシュのことを知っているはず。オーバーリアクションしてないので、既にC.C.から聞いていた説が有力だと思われる)。これは熱いな。カレンは兄のため、母のため、ルルーシュは妹のためと、魂の根本の行動原理を同じとしているというのが熱い。だからカレンはゼロ=ルルーシュと知ってもルルーシュのために紅蓮可翔式で獅子奮迅してもみせるし、今回ルルーシュにビンタしにも来るという(いや、最初は説得っていうか励ましにきたんだと思うけど(笑))。
あと「取り返す」っていうのが、冒頭のエリア11となった日本から日本という名前を「取り返す」から始まって、末端ではジェレミアという名前を奪われたオレンジがその名前を「取り返す」という物語に至るまで、コードギアスがマクロからミクロに至るまで己の存在・アイデンティティ(たいていある名前に象徴されている)を「取り返す」物語であるというのがこの辺りにもにじんでいます。ここではナナリーを「取り返す」=「ルルーシュの行動原理を取り返す」なニュアンスで使われている訳ですね(後述するように、その行動原理は今話後半でステップアップしてしまいますが)。
そして、ナナリー以外のルルーシュを同定する要素、第二陣がロロ。
偽りでもいいじゃない的なロロに都合がいいアプローチでしたが、作中でマイナスのニュアンスの場面では無かったと思います。ナナリーという軸が折れていたルルーシュにとって、ここで自分を必要だと言ってくれる、同定してくれるロロの存在は救いになったと思うので。
そして第三陣。
ナナリーという軸は失った。かといって昔のただの学生としてのルルーシュに戻れるかと言えば、もはや学生としてのルルーシュを同定してくれていた学園はニセモノにすり替わっていて、生徒達はみんな修学旅行に行って誰もいない。学園もナナリーに代わるルルーシュの軸にはなり得ない……
という所まで来て、そこにあがる花火。
ナナリーを失って、学園を失って、それでもルルーシュに残っていたもの。ルルーシュを同定してくれる人達。
ミレイ先輩、リヴァル、シャーリー。
忘却の檻の中でなお、ルルーシュを愛している友だち。皇帝のギアスに関係なく、ルルーシュを大事だと想ってくれている気持ち。それはたぶん、作中否のギアスによる「強制意志」を超える、「自由意志」に基づくルルーシュへのホンモノの気持ち。
ここで、ルルーシュがようやく本当の幸せのカタチに気付きます。
「みんな?」(ルルーシュ)
「ニーナ、カレン」(シャーリー)
「スザクも」(リヴァル)
「それに、ルルーシュとロロね」(ミレイ)
それはナナリーが願った、そして自分も知っていたはずだった「優しい世界」。ガラスに映る風景のように、見方を変えれば見えるはずだったのに、気づけなかった世界。
ここで、ついにルルーシュの行動原理が変わります。いや、「ナナリーのため」も内包してるので、行動原理が拡張された感じでしょうか、
「そう、俺の闘いは、もうナナリーだけじゃ……」(ルルーシュ)
いわば「ナナリーのため」から「みんなのため」へ。ルルーシュが幻視した、ミレイ先輩、リヴァル、シャーリーだけじゃなく、スザク、カレン、ニーナ、ナナリーもいる(そしてミレイがロロの名を口にした所でロロが反応してる描写から、ルルーシュの現時点での内面ではともかく、作品としてはここにロロも混ざる方向になる気がする)、「優しい世界」のために。そのためになら戦える。
道のりは険しいけれど、その「優しい世界」こそがこの物語でルルーシュが本当に「取り返さ」なければならないもの。カレン辺りはわりと戻ってもらうハードル低そうだけど、ニーナとかはマジハードルが高い。あくまで「自由意志」に基づいて再集結しないといけないと思うので、ギアス破りも行わなければならない。そして、その世界に至るまでにはまだまだいくつもの「秘匿」を超えていかなければならない。日本人とブリタニア人が混在する生徒会なので、「差別」のボーダーも超えなくてはならない。何より、ブリタニア皇帝が目指す弱肉強食の世界では実現しない風景だからこそ(だから今話冒頭で再び皇帝演説が入ってるんだと思うんですが)、ルルーシュは皇帝を超えなければならない。
それでも、ルルーシュはやり遂げる気になっている。だから、もう一度「花火をあげよう」と誓う。
そうして、ルルーシュは戦いの場に戻ってくる。
◇
という訳で、前回の展開予想メモで書いた、最後にAllルルーシュ/ただのルルーシュを同定してくれる要素として僕が予想しているのは、生徒会メンバーです。
全ての側面のルルーシュを同定して貰わないと、上であげた本当の意味で生徒会メンバーが揃う「優しい世界」は実現しないのがポイント。カレンに戻って貰うにはゼロとしての側面を、(記憶喪失以前の)シャーリーに戻って貰うにはルルーシュ・ランペルージとしての側面を、ナナリーに戻って貰うには、もう皇族ナナリーとしてナナリーが総督になっている以上(そしてナナリーがユフィを継ぐ者という位置づけな以上)、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアとしての側面を、それぞれを昇華しないことには、今回ルルーシュが幻視した「優しい世界」は取り返せない。
第一期で間違った世界を壊すために突き進んで結局自分の全ての側面を失って破滅したルルーシュは、第二ラウンドで今度は優しい世界を取り返すために戦って、自分の全ての側面が同定されるAllルルーシュ/ただのルルーシュに辿り着けるのか?
これは、そういう物語なんだとわりと本気で思っています。
◇この感想記事はトラックバックセンターの役割も兼ねています。今話の感想(レビュー、考察、etc、関係する記事なら基本的になんでもOKです)をお書きになった方がいらっしゃいましたら、報告義務とかありませんので、気楽にこの記事にトラックバックして頂けたら幸いです。後日僕の方からも返させて頂きます。色んな感想を読みたい人のための一つのインデックスみたくできたら嬉しいと思います。ご協力頂ければ幸いです。
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今週のカレンの
『取り返せばいいじゃない』
という台詞についてですが、前回の戦闘でルルーシュが総督確保に失敗、紅蓮以外全てのKMFを失うという大敗北喫したことから、カレンが“次の作戦で取り返す”と言ったのは単純に黒の騎士団としての戦果だと思いました。
カレンがルルーシュの彼女への最大の秘匿である『実は皇族』を知ったにしては動きが少な過ぎる気がします。
どうも初めまして、コメントどうもです。
僕も「取り返す」についてのその解釈は考えたんですが、時系列的に既にカレンはナナリーが皇族っていうマスメディアの放送を知ってるっぽいというのと、あと単純に戦果の失敗を気にして落ち込んでるルルーシュを鼓舞しにきたにしてはカレンの物言いが随分真剣だなと思ったので(ナナリー絡みのもっと深い所でルルが傷ついてるのを察してるような印象を受けた)、今の所C.C.から聞いてルルーシュとナナリーのことはもう知ってるのかなという解釈にしておくことにしました。
まあ、今後カレンが改めてルルとナナリーが皇族という事実を知って何か初めて知った!というリアクションをする描写が入るかどうかで簡単に検証できるトピックですので、続きを待ちましょう(^^;
それにカレンの記憶まで改竄されていたら皇帝のギアスの有効範囲(発動条件)が凄まじいことになりそうですし……
とても参考になりました。ありがとうございます。
そうですね、とりあえず僕の解釈はそっちの方で。
既に知っているにしろまだ知らないにしろ、もう一話、その点(ルルのナナリーへの気持ちと、カレンのお兄さんとお母さんへの気持ち)を掘り下げたエピソードはあったらかなり熱いかなと思っています(^^;
いつも深い考察と感想を楽しみに拝見しています。
今回の話、私はちょっと釈然としませんでした。
ルルーシュが回帰する場所があの生徒会の仲間の元である、というのは良いのです。
しかしただ回帰するだけなら、なにもゼロが戦わなくても良くはありませんか?
あそこにはカレンを除いて日本人がいないのですから。(スザクはすでにブリタニア側ですね)
特区日本の中でみんなで協力し合った方がよほど上手く事が回る気がします。
なぜルルーシュは「俺の戦い」を続けようと思ったのか?
また彼の「優しい世界」の中で「日本人」はどう位置づけられるのか・・次回以降で語られることを期待しています。
個人的には、そろそろ黒の騎士団との絆を描く時期に来ているのではないかと思うのですが。
どうも初めまして、コメントどうもです。
あのルルーシュが幻視した生徒会メンバーの絵は、具体的にそのメンバーだけを集めればいいというよりも、ナナリーの言う(そして今回ルルーシュが理解した)「優しい世界」の象徴・比喩なんだと僕は思いました。
具体的にあのメンバーだけが大事なら、特区なりどこか安全な場所なりにメンバーだけ連れて行って大人しくしているのもクリア条件になるんですが、たぶんもっと象徴的な意味なんで、弱者(目と足が悪いナナリー)も、差別の境界に隔てられていては行き場がない混血も(カレン)、一度反目し合った者も(スザク)、憎まれている者も(ニーナ)、etcが一緒に優しい気持ちでいられる世界っていうのをあのメンバー限定じゃなくて、世界一般に拡大しての「優しい世界」って感じなんじゃないかと。
まあ、その辺りはルルーシュの心理を含めてたぶん次回以降もう少し掘り下げられるんじゃないかと思います。
あと、黒の騎士団との絆話は僕も来ると思います。ナナリーからみんなへと戦う動機が広がっていく中で、「みんな」の中に黒の騎士団も入っていく流れになるんじゃないかと。
早速のレス、ありがとうございます。
なるほど。象徴、あるいは比喩として生徒会の面々を捉えるとだいぶ分かりやすくなりますね。
説明不足感はなお残りますが、今後のルルーシュの行動によってそれらは補われていくのでしょう。
まだシリーズ序盤ですものね。(笑)
あと、あのシーンが象徴性が高いと思うのは、ブリタニア人と日本人の差別のボーダーの無効化が実現しないと幻視したメンバーが本当の意味では帰ってこない点ですね。
現実としてあの場にいる、ミレイ、シャーリー、リヴァル、ルルーシュだけなら、ブリタニアが支配する世界でも実現可能なんですよ(みんなブリタニア人だから)。
ちょうど少し気持ち悪いブリタニア人だけのスザク歓迎会・アッシュフォード学園を描いていた所だったので、ナナリー登場をきっかけに一気にその辺りの雰囲気が反転して、ルルーシュの到達点をもそういった強いブリタニアだけではない優しい世界という方にもっていったのは見応えがある流れだと僕は思いました。
初めまして。「海豹の隠れ家」の管理人harpsealと申します。
今回の第7話で
「主人公の到達すべき本当の目標が描かれた」
「ルルーシュの存在を同定してくれる人達のお話」
「ナナリーのため」も内包し、行動原理が拡張された」
など共感するところが多く、コメントを残させていただきました。
そしてルルーシュが新たに目指す「優しい世界」が生徒会のみんなに象徴されているという点。
お目汚しとは思いますが、お時間があれば拙宅にもお越し下さい。
同じ事を思っておきながら、なかなかaibaさんのように体系的に説明したり、過去の考察との整合性を図るのはかなり困難です。
今回の感想も非常に納得させられました。
ありがとうございます。
これからもレビューを楽しみにしています。
どうもはじめまして、コメントどうもです。
「海豹の隠れ家」の中の方ですね。コードギアスのTBセンターにはおかげさまで沢山のTBを頂いているのですが、ブログ名が気になっていた(笑)方でした。
「海豹の隠れ家」行ってきました。だいたい注目してる箇所が同じですね。やっぱりナナリーのためからみんなのためにルルーシュの動機が移ったのが今話の見所だったんじゃないかと。
ルルーシュとマクロスFと、現在ハマっている作品が同じということで親近感です。今後ともよろしくお願いしますー。
「ブログ名が気になっていた」とは光栄の限りです(^.^) 。
こちらこそ今後ともよろしくお願いします〜。
ブログ名は海豹がやっぱり気になってました(^^;。動物好きとしては。
こちらこそよろしくですー。









