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 『マクロスフロンティア』のネタバレ感想メモです。今回も面白かったなー。
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・これまでの感想メモで注目してきた「飛ぶ」「歌う」「宇宙に出る」といった「飛翔衝動」の他に、送り手が意識してキーとして作品に盛り込んでいると思われるのは、「居場所」。
・まあ、その居場所がもし閉塞していたとしたらそこから飛んだり歌ったりして飛翔していきたいってことで、飛翔衝動の方のキーにも繋がるんだけど。
・アルト、ランカ、シェリルのメイン三人が、それぞれ複数の「居場所」を持っているように設定されている。
・アルトは、歌舞伎を伝承する家、SMS、美星学園高校、の三つ。
・ランカは、オズマの保護下、辿り着きたい歌うステージ、美星学園高校、の三つ。
・シェリルは、ギャラクシー、歌うステージ、美星学園高校、の三つ。
・基本、三人とも一番最初の居場所(歌舞伎を伝承する家、オズマの保護下、ギャラクシー)に何らかの閉塞感を感じていて、二番目の居場所(SMS、辿り着きたい歌うステージ、歌うステージ)に「歌う」「飛ぶ」という手段で移動する/したという構造になっている。
・第6話のアルトの「俺はパイロットだからな」、第7話のシェリルの「それにパイロットの仕事が戦うことなら、あたしの仕事は歌うことよ」というのは、それぞれ俺/私の今の居場所はここ(アルトはSMS、シェリルは歌うステージ)という宣言。
・それに対してランカがちょっと二人に遅れていて、まだ初期位置(アルトにとっての歌舞伎を伝承する家、シェリルにとってのギャラクシー)から移動して自分の意志でここが私の居場所と言い切れる確固たる居場所にたどり着けていない。
・ランカ本人はシェリルと同じ歌うステージという居場所に行きたいんだけど、中々いけないというのが今回のお話。今回は、美星学園高校という新しい居場所をランカが獲得するのかと思わせてシェリルがやってきて色んな意味で持って行かれて、ようやくお仕事が入って「歌うステージ」という居場所にランカが小さな一歩を踏み出すかと思わせてそれもシェリルの特番によって持って行かれるという、シェリルの存在にランカの居場所の萌芽が奪われるお話。
・で、自分の居場所ないなーと寂しく謎生物と歌っていた所にランカの故郷の歌と思われる「アイモ」のメロディを知っているブレラ・スターンが現れて、もしかしてランカの本当の居場所って!?というのを視聴者が意識させられる構図になってるのが今話(今話では居場所が獲得できなかったランカだけど、もともと「本当の故郷」という居場所があるんじゃないか?というお話。便宜上ランカの初期の居場所を「オズマの保護下」としておいたけど、厳密には空白で、オズマに保護される前の故郷こそがランカの最初の居場所だったのではないかというのが意識される構図になっていると思う)。
・オチとしてシェリルまで美星学園高校に転校してきて、美星学園高校もシェリルの居場所の一つになるという引きだったんだけど、この、メイン三人の共通する居場所になっている美星学園高校が今後どういう風に機能するかは不明。
・三人とも一番最初の居場所(歌舞伎を伝承する家、オズマの保護下(実は保護前の本当の故郷)、ギャラクシー)に何らかの閉塞感を感じてそこから飛び出す物語という構図ではあるんだけど、その最初の居場所が否定的に描かれているかというとそうでもない。シェリルはギャラクシーを今は肯定的に捉えているようだし、アルトも後半で父親と向き合う物語を通して自分の家という居場所と向き合うことになるかのような伏線がある。
・つまりは、三人とも「最初の居場所」と向き合う展開が今後あることがかなり示唆されているということ。アルトは歌舞伎の家と向き合うことになりそうだし、ランカは保護される前の記憶の彼方の本当の故郷と向き合うことになりそうだし、シェリルはギャラクシーと向き合うことになりそう。ちなみにこの「最初の居場所」から「飛ぶ」や「歌う」といった飛翔衝動で「新しい居場所」へ移動していくというのは、地球という「最初の居場所」から船団で「宇宙に出る」という飛翔衝動で「新しい居場所」を開拓してきた人類という、大きな話にも対応している。
・最初の居場所から移動して飛んでいきたいという衝動である「飛ぶ」「歌う」といった飛翔衝動が今後どういう意味を持つのかが見所だけど、そこまで大きいスパンの物語になる前に、とりあえずは、アルトとシェリルに一歩先んじられているランカが、自分の力で新しい「居場所」を獲得し、宣言する回が楽しみ。

マクロスフロンティアO.S.T.「娘フロ。」

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