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 今週の「ダブルアーツ」。ジャンプ雑誌本編のタイムリーネタバレ感想。第14話「名前」のネタバレ感想です。
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 今回のベストシーンはここ↓

 「だって強くなりたいんでしょう? 私のためじゃなく…自分に関わる人達のために…」(エルー)

 「キミとボク、それが世界」みたいなセカイ系のノリを最初から完全に打破してるのがこの主人公達の好ましい所。直前の「オレ、ちゃんとあんたの事守れるのかな…」の所まではエルーを守る、エルー原理主義、エルーがセカイのノリにまでベクトルとして持って行けそうな要素なんだけど、その辺りはエルーの方から否定して、自分のためじゃなく、キリの関わる沢山の人達のためなんでしょうと、あくまで人間関係を外に開いている言葉を返すという。もう、孤独でしょうがないという所から物語がはじまって、ここにきて「あんたのこと守れるのかな……」なんて言われたらエルーは孤独じゃなくなった反動でキリとのセカイ系にでも落ちちゃいそうな可能性もあり得るんですが、そこはきっぱりと私のためだけじゃないんでしょと返せる娘という。

 キリとエルーの関係で終わる話じゃないのがこの作品。キリとエルーとそれに関わるみんなの物語という感じで、だからこそお祭りの準備の時の大勢フレアを最初から仕込みで入れておいたんだろうと。キリとエルーだけだとパワーは2倍なんだけど、人間関係を外に、みんなに開いて関わっていけば3倍4倍と倍増していくという。

 で、前回ラストの未来エルーのモノローグで「関わっていくことになる」というファランも、そんなキリとエルー以外の「みんな」の人間関係の中にいるという(だけど現在はファランの方からまだ拒絶気味)。

 相手の戦闘能力を適切に把握することに長けるという設定があるらしい(前回の毒殺アブロ評価とか、今回のスイのへの評価とかの描写から判断)ファランが、今回ラストでキリとエルーではまだ仮面の敵Aに勝てなかったはずなんだが……と能力把握を外しているのは、おそらく一人で戦うというスタイルのファランにはフレア的な仲間パワーで戦闘力がかけ算的にあがるという発想が無いからだと思われる訳で。

 一人パワーのファランと仲間パワーのキリとエルーという、まあ王道な構図なんだけど、見解を事にする両者が徐々に歩み寄っていく過程を楽しみにしたいと思います。いや、歩み寄るというより、たぶんファランがキリのフレア的志向に巻き込まれる形で一人パワーを脱却するんだと思うけど(それが占いおばさんが言ってるファランの運命が変わる状態だと思われる)。

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