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 今週の「ダブルアーツ」。ジャンプ雑誌本編のタイムリーネタバレ感想。第14話「シスター」のネタバレ感想です。
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 (たぶん)ゲストキャラ、シスター・ハイネ登場。

 これは第1話のエルーとか、ゼズゥ戦前のシスター達との話の部分とかから続く、「自己犠牲」に関するお話をもっと掘り下げる意図を感じます。

 とにかく、作中でシスター達というのは、他人を治すために自己犠牲的に献身して自分は透明になって消えていくというのを受け入れてるフシがあって、それをキリがそんなに自己犠牲するなよと救いあげていくというのが物語の基本的な形なんですが(エルーの時は絶対手を離さないと言ってエルーの自己犠牲を無効化した。ゼズゥ戦のシスター達の時は、自己犠牲で逃がしてくれたシスター達のもとに結局戻った)、今回もたぶんそれと同系統のお話。

 ただ、エルーにしろ、ゼズゥ戦の時のシスター達にしろ、いくらキリが自己犠牲はどうよ?と言っても、キリ自身まだ抜本的な解決方法を持っている訳じゃないので、今回はゼズゥ戦に続いてキリ(とエルー)の挫折の話なような予感がするなぁ。それくらい、作中の(今の所の)ラスボスのトロイという病気は強力で、キリはまだまだ対抗できないので(フレアでエルー一人を生かすのがやっとという感じ)。

 物語冒頭ではそういう自己犠牲的な所があったエルーが、キリと過ごした15話分でだいぶ変化してきていて、今回はそういった変化から、先輩としてシスター・ハイネに自己犠牲過ぎるのもどうだろう。シスターも自分の願いを持っていいんじゃないかって言うんですが、現実の方は過酷で、ハイネの方は消えてしまうリミットが迫っているという。

 リミットいっぱいを使って、自己犠牲で誰かを助けるか/助けないかという選択を迫られる展開になりそうな感じ。

 ちなみに、ハイネの夢が「画家」なのは、この感想ではちょくちょく書いてるけど、「絵を描く」という行為がダブルアーツという作品内では「透明になって消える」トロイの反対の概念として位置づけられているので(だからキリも絵を描く能力を持っている)、ここも比喩的に、透明になって消えてしまうか、それとも透明なキャンパスに自分で絵を描いて彩れるか(存在できるか)という表現と思われます。そのまんま、ハイネの自己犠牲を全うして消えるか、それとも生きるかという分岐点が、「透明」か「絵を描いて彩る」かに対応されて表現されてるってことですね、たぶん。

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