ブログネタ
今週の週刊少年ジャンプ に参加中!
 今週の週刊少年ジャンプ、09年第50号のネタバレ感想です。
 ◇

●ONE PIECE

 白ひげの(度量的な意味での)デカさが半端ない。

 自分を刺したスクアードをそれでもバカな息子を愛そうと抱きしめ、その上で出てくる言葉が自分を信じろではなくて、信じるものは自分で決めろ。で、ご高説を語る訳じゃなく自らも前線へ。パーフェクトにデカい。

 その上、海軍やセンゴクのこのやり方を卑怯とも言わないしなー。ロジャー時代に白ひげとセンゴクはだいぶやり合ってるっぽいのが所々から伺える訳ですが、これも別に本心から憎しみあって戦ってた訳じゃなく、今回で言うなら自分で決めた信じるもの、正義が違っていただけのこととデカく構えてるっぽい。卑怯とくくれそうな知略も、信じた正義のためならやるだろうくらい想定した上で今回もセンゴクと対している感じ。

 ラストのコマがまた凄くて、「海軍」の看板と白ひげの体が、シンボル的な方向で同じ大きさに描かれている。全海軍に匹敵する世界最強の男出撃という意味合いの絵です。そしてそのヤバさを一番知っているセンゴクが警戒態勢を叫ぶコマで次回へ。燃えるわー。

●黒子のバスケ

 火神VS青峰だけじゃなく、監督VS桃井のベンチ対決にもなっているのが面白い。

 ギャグっぽいパートだったけど、試合前に水着サービスやら彼氏彼女関係やらで、監督と桃井さんの女としての勝負が仕込まれていて監督劣勢だったので、むしろこっちの女対決が気になる。

 どっちもデータタイプなんだけど、わりと感情をあらわにする直情タイプの監督に対して、アナリストモードの桃井さんはマシーンみたいで怖いなー。そして、そのマシーンっぷりだからこそ、マシーン的な想定を突破してきてくれる黒子に惹かれたというのもなんか分かる。

●BLEACH

 マユリは世界滅亡がどうこうと言うよりも、科学者として浦原より優れてるか否かの方がこの局面にきてすら重要事項というのが愛らしい。また一護も、マユリにとって一番デリケートな所容赦なく突くなよー。劣等意識を女性副隊長制作で発散したり、マユリも色々大変なんだよ、たぶん。

 そして、白哉兄さんが色々分かってる風な感じで、なんだかんだでマユリも一護の勝利を信じてるんでしょ的なことを言ってますが、ここはそういうイイ話じゃなくて、マユリは淡々とデータ的に条件を比較して、これなら一護勝つでしょと割り出してるに過ぎないと解釈したい所。マユリたんは金融危機で資本主義社会が終わりそうになっても、裁量トレーダー達の悲鳴をよそに、淡々と自分で組んだプログラムでシステムトレードやってそうなタイプですよ。

●サイレン

 これは深いなー。第1話からして天宮さんも現実世界には絶望していた感じだし、朧も現実世界には退屈していた。

 この現実世界は救うに値するのかという部分で、天戯弥勒とラグナ、雨宮さんに朧あたりは、大差ない。敵も味方も今の世界はもうダメなんじゃ的に思っているという。

 味方側にどうやってこの現在世界は護るに値するかというのを押していく必要があるんだけど、今回の運転手のジーサンのように、護るべき人達も差別意識を拭えない存在な訳で。

 意外と夜科の姉さん辺りが希望になるのかもなー。あの姉さんは突出した能力もない一般人ながら、とてもイイ人で護られるべき対象のように描かれている気もします。

●REBORN!

 最終戦が防衛戦というのがなんか面白かった。普通にトラップとか仕掛けてるし。魔王の城を攻略に行くんじゃなくて、こっちがやってきた魔王を仕留める城を作ってる感じです。

 長かったけど、最終戦は予想されるカードが色々あって面白い。山本、雲雀、骸あたりがどのタイミングでやってくるのか、そんな人気キャラが遅れてやって来るというシチェーションを越えて、ラストはどうやってツナと白蘭のガチバトルに持っていくのか、普通にバトル漫画としてワクワクします。

●こち亀

 部長は1000種類のシャンプーの前でフリーズするというあたりが、情報過多社会の弊害ネタ。

 前の、マインドマップを描くと両さんや中川、麗子は大きく広げられるけど、部長さんはめっちゃ小さく終わってしまうという辺りから、時々こち亀ではネタにされている題材です。部長さんの時代は選択肢が圧倒的に少なかったので、選択肢爆発社会に生きる人間とは何かと違ってきてしまうという。

 単純なジェネレーションギャップという言葉ですまないあたりを、ネタにしてコメディ化してる最近のこち亀だと思います。

●バクマン。(別記事と同じ内容です)

「世間的に意識共有されているランキングの上位を目指すか」VS「そういうの関係なく自分の好きなことをやるか」

 「バクマン。」でずっと焦点があたってきたこの主題に関して、中学時代の、

 岩瀬さん(ランキング側)−シュージン(どっちを選ぶ?)−見吉(好きなこと側)

 の構図が、よりパワーアップしてリフレイン。

 具体的には、今度はこの問題の渦中の人として、蒼樹さんと中井さんが追加されています。蒼樹さんはシュージンと同じく真ん中で揺れている人で(自身の本然の蒼樹ワールドと、ランキング受けする大衆作品との間で揺れている)、中井さんは漫画のランキングでは上を目指すけれど、世間的には好きなこと(漫画)やった結果ランキングの下位も下位の人。

 もう、岩瀬さんの価値観からしたら、中井さんなんかクズ中のクズだよな(笑)。

 そして、岩瀬さんと蒼樹さんが、それぞれifの関係になっている訳なんですが、蒼樹さんの方が、中井さんと関わりがあった分、岩瀬さんほど今は頑なな考えをしていない、という状態。

 あとそれを描くのかどうかはともかく、中学時代の岩瀬さんVS見吉をリフレインさせる土壌として、文学小説の岩瀬さんVSケータイ小説の見吉、という構図も仕込まれている気がする。

 そんな感じで色々な対立項が拡充されてパワーアップしたランキング問題を描いているんですが、個人的に一番見たいのは、岩瀬さんと中井さんの接触だな。異性として、世間的評価ランキングとして、最強(美人・東大)VS最弱(ブ男・打ち切られた漫画家)は是非みたい。その時蒼樹さんがどう動くのかも。

●めだかボックス(別記事と同じ内容です)

 妹を溺愛する兄。

 なんだけど、今回思ったのは第1話の支持率98%とか、あとその点がめだかちゃんはあり得ない(異常・アブノーマル)とこの前理事長が触れていたように、誰からも愛されてしまうというのがおそらく「異常・アブノーマル」としてのめだかちゃんの能力なんだよな。このお兄さんも、めだかちゃんが妹じゃなかったらこんなことにもならなかったんじゃないかって辺りが微妙に切ないんだけど(この異常な妹萌えは虚構的なものの可能性もある)、フラスコ計画については教えないの下りではそういう能力に感化された偽者の愛ではなく、妹に対する本当の愛を見た感じでやけにこのお兄さんはカッコ良かった。

 めだかちゃんの孤独は能力値が地で高すぎるために一般人を本当には理解できない/されないという点だけじゃなくて、コードギアスとか例にあげるなら、「<コードギアスネタバレ>C.C.の「愛されギアス」にまつわる孤独に似た感じなんだよな。98%にはギアスの如く愛されてしまうために、逆に本当の愛情は得られない」。

 だから、作品のテーマとかをギュウギュウに詰め込むのがセオリーの第1話がめだかちゃんの支持率に関する話で、かつ逆に残りの2%に焦点があたるお話で、最後に善吉くんの「俺だってめだかちゃんのことが好きなのだから」で落とすお話だったのかもしれない(つまり98%の支持と、善吉くんの「好き」は違うというエピソードが第1箱だった。めだかちゃんを救ってくれる可能性があるのは後者の方)。

 そのいう訳で、この後の都上王土とのエピソードでは、ギアス的な「好き」と本当の「好き」を対照させて来るんじゃないかと。一目見てめだかちゃんを好きになったという都上は今の所本当の「好き」側では無い訳で、そこが、めだかちゃんを本当の意味で「好き」な善吉くんとの物語になっていく。

●ピューと吹く!ジャガー

 強引にこち亀の話と繋げる訳でもないですが、一つのことを選んで本気で生きられない若者のだるだるな感じをギャグとして描いてる感もあるジャガーさん。

 なんですが、ポギーくらい色々やってみては失敗してると、モラトリアム自分探しも裏返ってそろそろ単純な経験値が溜まってきて、素の実力も付いてくる気がする。

 それゆえの今回の社長としての成功。やった! ……とはならない辺りがジャガーさんなので、次週楽しみです。

 なんだかんだでジャガーさんにぶち壊されるといういつものオチを予想しますが、うすた先生にはその上を行く過剰な期待を寄せてみる。作者が監禁されて描かされていましたオチとか凄かったからなー。

→「To LOVEる-とらぶる-」終わっちゃったけど応援中

To LOVEる-とらぶる-17巻アニメDVD付予約限定版
To LOVEる-とらぶる-17巻アニメDVD付予約限定版

ジャンプ関連感想一覧へ