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 約二週遅れで仙台でも放映中の「けいおん!!」の、第10話「先生!」のネタバレ感想です。
 コミックス3巻、及び「まんがタイムきらら」で現在連載中の分の話までネタバレで踏まえて書いてますので注意です。
 ◇

「私も大人になったら大人になるのかな」(唯)

「あの時の魂はあの時に置いてきたの」(さわちゃん)

、本物ってのを見せてやる」(さわ子)

 これは泣いた。一瞬最終回かと思って、あー、いい作品だったなと来週から放送されなくても満足する所だった。

 第一期第12話(大人になるのが不安だった唯、だけど「今」は輝いてる)、第13話(でもやがて「今」は終わってしまうのかもしれない)、第14話(昔輝いていた「今」にいたけれど、大人になったさわちゃんはもうステージには上がらない)に対する解答が描かれていた一話だった。マジでこれ最終回じゃん。

 第二期第1話から描かれ続けていた、「あと一年でこの輝いた今は終わってしまう」問題も、はや第10話にしてさわ子先生がケリを付けた感があります。確かに高校時代の軽音楽部という輝いた今は一旦終わるでしょう。だが、時を越え、場所を越え、だけどメンバーは同じで、またライヴは可能。

 またライブシーンに重なるさわちゃんの高校時代の回想が素敵過ぎた。記念写真。進路希望調査提出。唯がタイムリーに経験してること、全部さわちゃんにもあった。第一期の頃から作中では明らかにさわちゃんは一世代前の唯、かつて輝いた時間にいた人、だった訳ですが、そんな人がライヴ? 終わったけど終わってないよと示してくれたので、これは唯達の希望。

 さわちゃんが壇上に上がる→眼鏡をとる……の所の有無を言わせぬ感動が半端なかった。幾度の作中ライヴシーンで描かれていた、壇上にいる唯達、大人になったさわ子先生はオーディエンス……という構図が、完全に逆転してるのが熱い。この「今」に限り、逆に唯達がオーディエンスで、自分達のこの先の可能性を見せつけてくれたさわちゃんに釘付けになるのでした。

 だいたい、曾我部先輩、さわ子先生……と同じ役割だったんだな。高校時代という時間が終わっても、その時の輝きを続けられるものなのか、という問いかけと。場所は大学や友人の結婚式に変わっても、関係ない、輝きは続行&再現できるというアンサー。

 第9話の近所の演芸大会に出演していたおじいさんおばあさんとかも同じ意味合いに思えてきましたよ。みんな、かつて高校生だったけど、一度その時間が終わった人達。だけど、大学、ライブハウス、近所の演芸大会、友人の結婚式……場所、時間などいくらでもある。一期第12話(最終回)で紬から始まり唯達が願った「終わらない演奏」を、リアルでやってる大人達は、本当にいるのだ、という話。

→6月30日

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→前回:第二期「けいおん!!」第8話「進路!」・第9話「期末試験!」の感想へ
→前回:けいおん!!主題歌「GO!GO!MANIAC」の感想へ
→前回:けいおん!コミックス3巻の感想へ
→前回:アニメ第一期最終回〜特別編の感想へ
→次回:第二期「けいおん!!」第11話「暑い!」の感想へ
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