アニメアイドルマスター(公式サイト)、第8話「しあわせへの回り道」の感想です。
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 今回も引き続き共同体サイドのお話。

 サブタイにもある通り、ゴール(=結婚、トップアイドルになる)だけを最短距離で目指すべきなのか? という問題に対して、あずささんの物理的な回り道を通して比喩的に回り道にも意味があるだろう、というようなオチの付け方でした。

 具体的にどういう意味があるかというと、回り道は共同体を大事にする、というもの。市場原理を勝ち抜いて限られたトップアイドルの座を勝ち取ることに専心すれば、共同体からは切断されて孤独になりがち。そもそも第五話のラストの夜の語り合いのシーンに出て来たように、トップアイドルになるということは、「もうみんなと一緒にはいられなくなる」ということとほぼ同義。そしてそれは第四話の、共同体から切断されて一人で孤独に暮らしている千早の話がどうしてもつきまとってきます。

 それに対して、第五話でさりげなく、海はそんなに楽しいのかという千早の問いに、

 「海がっていうより、みんな一緒だから、楽しいのよ」

 という言葉を返していたあずささんが、今回回り道しながら、みんな、共同体というものを繋ぐのを実際にやってみせてしまう。

 ラストのあずささんを媒介にして、写真屋さん、765プロのメンバー、中華街の人々、画家、占い師、マフィア系の人達、動物、などなどが一同に集まって何だか分からないうちに写真に収まるという港のシーンは、異なる共同体の人々が回り道を媒介に繋がっていくというユートピア的な風景。象とキリンが入ってた辺りが面白かった。共同体には、その辺りの動物も入るのか。確かに入った方がいいけど。

 また、マフィアのファミリーとファミリーや、道を尋ねてきたおばあさんと息子さんなど、回り道をしたあずささんが繋げたものには、意図的に「家族」がキーになっていて、前回やよいの家の「家族」で描いたものとも繋がっていって、いよいよどうも抱えているのは家族問題らしい千早の話に繋げる外堀も埋まってきています。

 トップアイドルはみんなと一緒にいられなくなる問題はアイドル仲間同士でもそうだし、アイドルとファンの関係でもあります。もし、回り道しないであずささんが既にトップアイドルだったら、今回のような人々との交流や、その交流を媒介にして異なる共同体を繋げるという事態は発生しなかった。天才で素地的には一番トップアイドルになれるであろう美希がここまでの作中ではずっと共同体を維持する裏方に徹していたりと、中々面白い方向に向かっている作品だと思っているのでした。

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