アニメ『聖闘士星矢オメガ(公式サイト)』第3話「仮面の掟!風の聖闘士現わる!」の感想です。
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 一週遅れ感想になっておりますが。

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 メイン格の女聖闘士ユナ登場。

 登場一話で仮面を外しちゃうのが時代だな、と思いました。いわく、原作漫画本編でシャイナさんが葛藤した、女聖闘士は顔を見られたら相手を殺すか愛するしかない、という「掟」に対しても、そんなことはしない。掟に縛られない、自分は自分、というような今話時点での結論。

 ただこの話はこのままの方向で最後までいくとも思えない。原作漫画本編の方は、「宿命」とか「掟」とか、それに縛られながらの個人の葛藤を描きながらも、でもその宿命や掟なんかが尊い、というような要素もあった話だったと思うので。沙織さんも宿命づけられたアテナとしての自分と普通の少女としての自分との間で葛藤するんだけど、アテナとしての宿命を受け入れていく……というフシがある。星矢たちにしても、普通の個人として友人だったり兄弟だったりしたらよかったのに……感がありながら、城戸光政によって宿命づけられたアテナの聖闘士になるために生み出された兄弟たち、という事実に葛藤し、しかしそれを受け入れていくがゆえに美しい(星矢の場合は、これに現在続編『冥王神話』でタイムリーに進行中ですが、有名な原作漫画未回収伏線、どうも、星矢がペガサスの聖闘士ということ自体が宿命づけられている、というようなもう一階層奥の話も入る)。それゆえに星矢と沙織さんの関係は美しい、普通の個人としての男女の関係には絶対になれない、だから宿命づけられたアテナとその聖闘士、という関係を貫く、それでも、星矢も沙織さんも「個」がまったくないかといったら、そんなことはない。ちなみに「宿命」を「掟」に置き換えると、星矢とシャイナさんの関係になります。

 だから、「掟」とか関係ないよ、ロケンロー! で終わってしまっては浅くなると思うのです。まあ、光牙自体が星矢から何かしら宿命めいたものを受け継いでる感があり、次回はそれこそ親の代から宿命づけられているかのごとくな紫龍の息子の龍峰が登場ということで、あんまり心配してないんですが。

 しかし、公式サイトのキャラクター更新でフライングで見てしまったんですが、今回出てきたパライストラの指導者の人は檄なのか。こんな感じで原作漫画本編のその後のキャラたちも次々投入してくると思われ。氷河や紫龍ら主要キャラ投入時は否応なくオールドファン世代(に自分はなってしまうのか……)的に盛り上がりそうだなー。

聖闘士星矢 VOL.1 女神の聖闘士の巻 (ジャンプコミックス)
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聖闘士星矢 主題歌BEST
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→前回:第2話「旅立ち!新世代の聖闘士!」の感想へ
→次回:第4話「英雄の息子!龍峰対光牙!」の感想へ