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「ネトゲ廃人の実存」という言葉が最初に浮かんだ作品。主人公のキリトくんは比較的分かりやすい感じで、もう現実世界よりもSAOの世界の方が「生きてる」感じがするって言っちゃってるのね。現実世界では紙で手を切って血が流れても何も感じてないかのようなのに、SAO世界で「ライフゲージゼロ=リアルでも死」と提示された時に本当に生の実感を得たかのように。
ヒロイン格っぽいアスナはまだ読めない感じですが、キリトとは少し違う動機で動いてそう。SAOのシステムに詳しくないのに強い、というのは、リアル世界での強さなのだろうか。仮想世界パンを評価しなかったり、最初は顔を隠してたりと、SAO世界に肯定的じゃないような描写あり。
第2話のボス戦のシーンが大変良かったです。単純にカッコいいというだけじゃなくて、臨場感のある画面で、SAOという仮想空間なんだけど、「躍動感」「生の実感」があるんだ、というのを映像表現で演出していました。そこには当然、キリトくんを中心に今ではもう、現実世界では得られなくなった躍動や実感かもしれないでしょ、という批評性もあったと思います。さらには、上述のようにキリトとアスナの動機が違うとなると、同じ臨場感やイキイキ感でも、その源泉が違う。それらが文字通り(画面通り)「交差」してるシーンみたいな意味合いも出てくる。オオッと思った場面です。OP、EDなんか見ても、主人公とヒロインというより、同格の何かって感じがします>キリトとアスナ。
茅場明彦についてもまだ読めず。シンプルに愉快犯みたいな人なのか、何か目的があるのか。現実世界では搾取欲求が叶えられないので、自分で仮想世界作って搾取して万能感味わってますみたいな意外と小物希望。本物の生の実感や実存に敗れる役回りとしてはそういうのがイイ感じ。
ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)
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