週刊少年ジャンプ連載分の「黒子のバスケ」254Q「敵わない」の感想です。
 ネタバレ注意です。
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 葉山、伊月さんの挑発に乗ってしまうと、黒子VS黛に続いて、固体の身体能力では洛山メンバーの方が誠凛メンバーよりも強いのだけど、精神面では誠凛メンバーの方が強い、という展開に。黒子が絶体絶命でも精神面だけで立ち上がった回(247Q「いやだ」)以降、何かと「精神面の強さ」ということを押している作品。

 洛山は、よく言われるようにユニフォームが似てるあたりからも、過去の帝光のチームと重ねて描かれているのだと感じております。

 そう思うと、過去編の帝光が全中の決勝で萩原シゲヒロのチームにやった行為っていうのは、本当「精神面の未熟さ」を反映していた部分かと思いました。それゆえ、リフレイン帝光になってる洛山も常勝チームゆえにどこか精神的に未熟な所があり、そこを突いて反撃。敗北を経験してる側(誠凛側)の方が精神面は強いっていうのはままある感じ。

 逆に言うと、過去編の帝光「キセキの世代」も、能力は最強だったけど、みんな精神的には未成熟な存在として描かれていたんだよな。最後に絶望する黒子しかり、徐々に破綻していく青峰のくだりとかは、よくその辺りが出ていた感じ。能力最強、メンタル最強の超常的強者として描くのじゃなくて、「キセキの世代」もメンタル面は等身大の少年、と描いたのが共感しやすくてヒットにも結び付いたんじゃないかと分析してみたくなった。

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小野賢章
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2014-05-28




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