『仮面ライダー鎧武(ガイム)(公式サイト)』、第24話「新たな強敵オーバーロード」の感想です。

 ネタバレ注意です。
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 次のステージに進んだ者と前のステージにいる者、というシーンが印象に残った一話。光実と、前のステージである受験競争のステージにいる同級生とのシーン。戒斗と、前のステージであるダンスのステージにいる舞のシーン。そして、オーバーロードという新たに出てきた支配層と人類とか。

 誰から奪い、誰に与えるかを決められるのが支配者という光実の「支配」に関する定義は分かりやすい感じ。現時点での一番の支配者ポジションであるオーバーロードもヘルヘイムの森を操れるということで、この支配者の定義が採用される感じ。

 上の二者は、基本的には前者が後者を支配できるんだけど、そういう強者側から淘汰を受ける局面に至っても、踊っていることができたなら舞の強さを認めてやるという戒斗の語りも、作品として重要な感じ。第8話(感想)の舞と戒斗の対話のシーンから続いているこの作品における「強さ」にまつわる主題を進めているであろうくだりですね。戒斗としては、支配したり淘汰したりできる力を手に入れるのが「強さ」。舞としては、そういう存在から淘汰を受けて悲しい事があっても、折り合いをつけて生きていくのが「強さ」。

 舞の方の「強さ」が作中解に近いなら、オーバーロードとかヘルヘイム(現時点での支配者側)から淘汰・侵略される側の地球においても、地球側が何とか折り合いつける解法が存在し、それに至っていくのやもしれない。古き良き神社における巫女の舞は巨大資本に淘汰されたけれど、街のダンスステージで形を変えながら踊り続ける舞のあり方。Amazon電子書籍勢力にプラットフォームは支配されたとしても、コンテンツを形を変えて生存させていく伝統漫画家達的な発想。そういうのも「強さ」という。

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