わだぺん。氏の漫画『東京自転車少女。』第1巻、Kindle版で読んでいたので感想です。

 凄い良かったのでお勧め。
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 基本的にはダブルヒロイン制で、片方の少女の「東京 キライ」という述懐から始まる作品。そんな東京っ娘の方が、田舎から上京してきた明朗なもう一人のヒロインと出会い、自転車の活動を通して、東京にも視点があれば気付ける素敵な風景に気づいてゆく……みたいな作品。

 都会の日々の喧騒の中で摩耗しきった感覚を、童心にあった趣味と、趣味を媒介にした人との交流で回復してゆく……という意味では『ヤマノススメ』に近いです。趣味を「自転車」「山」じゃなくて、「ガンプラ」に置き換えれば『ガンダムビルドファイターズ』だし、「歌う・踊る」に置き換えれば『ラブライブ!』な感じ。

 否定的に捉えていた「場」も、自身の主観のフィルターの方を一新すれば美しい側面に気づき得る、というのを切り取ってるのが良い所。ちゃんと加藤さんが「何気ない風景」の中に美を発見する瞬間を、絵で表現してるのが中々凄い。どうして加藤さんがそういう視点のフィルターを持てるようになったかといえば、島野さんと出会って、彼女の視点を自身に投影するようになってきたからであって。

 気づけば消耗品として過労してる昨今、趣味への没頭と、他者からの豊かな視点の導入、という二大回復薬を描いている点で、トランキライザー的にお勧めの漫画です。

→紙の本版



→Kindle電子書籍版

東京自転車少女。 1 (アース・スターコミックス)
わだぺん。
アース・スター エンターテイメント
2013-05-30


→第6巻は本日12日発売

東京自転車少女 6 (アース・スターコミックス)
わだぺん。
アース・スターエンターテイメント
2014-04-12