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 アニメ『アルドノア・ゼロ(公式サイトニコニコチャンネル)』第2話「地球の一番長い日」の感想です。

 記事中はネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 前回、物語の最初から、


1. 3万年前の古代文明
2. 15年前の出来事
3. 現在の地球と火星が対立する世界


 くらいの大きい背景のレイヤーがあって、一番下の世界をいきなり生きてる子供達は、どうしてそうなってるのか(15年前に何があったのかとか)何も知らないまま、軍事訓練とかしてる。子供達はある種盲目的で、その分綺麗だ、というような話を書きました。

 で、第2話で既に火星と地球の大きな戦争が始まってるのですが、圧倒的に強大な火星軍の前に地球の大人達が蹂躙されていく中、子供達が「真実性」というカード(切り札)を持ってるという展開なのですね。火星のプリンセスが入れ替わっていたという真実を保持するプリンセスとエデルリッゾ、プリンセス暗殺は実は火星側の仕掛けというのを(おそらく)知っている生き残りであるライエを、戦闘力的にはほぼ無力な子供達側が持ってるのですね。前の時代(レイヤー1とかレイヤー2)の文脈から始まってる圧倒的な搾取とか支配とか蹂躙に対して、今の時代の子供達が握ってる一筋の「真実」は対抗し得るのかみたいな構図で、これは大変熱いです。真実性の観点から鍵になるライエを、大人サイドとしては現行の世界に責任を感じてるユキ姉やら鞠戸孝一郎やらが何とか繋いで子供達の所まで送り届けるという展開も良い。

 虚淵玄氏は、ここしばらく「信じていた世界が転覆する」というのを描いていたと思います。「魔法少女システムは実は魔女化を前提としたエネルギー搾取システム『魔法少女まどか☆マギカ』」とか「ヒディアーズは実は元人間『翠星のガルガンティア』」とか。これは、虚淵氏の親世代が共産主義みたいな世界観を信じさせられていたのに、ある日瓦解したのが印象にあるからだ、といった趣旨のインタビューもあったりします。

 そういう流れなのですが、今作は序盤においては世界観、「つまり戦争が始まったのは地球人が火星のプリンセスを暗殺したからだ」、という共同幻想を瓦解させる切り札の「真実」を、子供達と視聴者側に持たせてる(知らせている)作劇なのですね。主人公側が真実性を知らされて実存が揺るぎ、そこから立ち上がる……という物語とはちょっと逆の、主人公(仮に伊奈帆とすると)側が真実のカードをどう切るか、という視点もあるという。

 群像劇方面の作品ながら、オープニングを見ると伊奈帆とスレインのダブル主人公感も出てるので、色々楽しみです。今の所、主人公機みたいなのがまだ出てこないのですよね。状況を覆すのは無双のエース格主人公機ではなく、一握りの真実性か? というのは大変盛り上がるストーリーです。

→主題歌

Kalafina
SME Records
2014-08-06

→前回:『アルドノア・ゼロ』第1話「火星のプリンセス」の感想へ
→次回:『アルドノア・ゼロ』第3話「戦場の少年たち-The children's Echelon-」の感想へ
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