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 アニメ『アルドノア・ゼロ(公式サイトニコニコチャンネル)』第4話「追撃の騎士-Point of No Return-」の感想です。

 記事中はネタバレ注意です。
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 「真実」を明らかにすることがいかに困難かという作風。

 「アセイラム姫は暗殺されていません、戦争やめましょう」という「真実」という一番強いカードが存在するのだけど、それを明らかにすることに対して様々な障害・困難が。大袈裟に言えば、真相はシンプルなのに、世界の方がそれを許さない。


・アセイラム姫が火星の姫だと分かると、艦内でアセイラム姫に危険が及ぶ可能性がある
・ジャミングで通信が困難という「真実の伝達」を阻害する場所的な設定
・火星内部にもアセイラム姫が死んでいた方が都合がよい勢力がいるので、そうそう生きているという真実をオープンにできない(スレインの立場)


 とか、色々。

 偏見とか、人間の醜い部分がそれらの障害の底にあるので、シンプルな真実こそ正しく強いはずなのに、それが言えない現実さふぁっきんという感じで、リアル世相を反映している感じも。

 そんな中、伊奈帆とアセイラム姫は「真実」を共有しており、お互いに何か思う所があるようだというのは綺麗。LOVEの類なのかはまだ分からないけれど、アセイラム姫も伊奈帆には真実を伝えてもいいと思ったのだろうし、伊奈帆も何やら姫を動機に、韻子いわくちょっとらしくないくらい頑張ってみる。

 エデルリッゾとライエも真実を知ってるポジションなんだけど、そういう意味でこの二人も上手く使ってきそう。

 しかし伊奈帆は圧倒的な敵戦力に対して作戦で頑張るタイプの主人公で、観ていて面白いです。今回とか、敵の方が刀が武器の真向勝負のタイプで主人公然としてる勢いなのに、うまくハメて、時間を稼ぐという最低ラインをクリアしたら速効で退却してますからね。すごいクール。

 ラストはスレイン出撃かという所で引き。こっちも、別に敵を殲滅したいとかじゃないのだけど、真実を知るために出撃という感じで(今は他にできることもないような弱い立場なのも含めて)、熱い。マクロの大きい話が、大きい流れとしてどうしようもなく戦争に向かってる中、各々の特に少年・少女キャラはそれぞれの思惑で動いているのは、構造の中の実存という感じで熱いです。やっぱり、大きい流れはしょうがない諦めようとかじゃなくて、そういう状況でも自分で考えて自分なりに行動していきたいという、近年の一つのヒーロー像。

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