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 『仮面ライダー鎧武(ガイム)(公式サイト)』、第45話「運命の二人 最終バトル!」の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 序盤の、より強いダンスチームに弱いダンスチームは奪われる。戒斗の親の町工場はより強い巨大資本のユグドラシルに淘汰された。そんなユグドラシルもより強いオーバーロードに淘汰された。そして、日本タンポポが強い外来種に淘汰されるように、人類がヘルヘイムに侵略されようとしている。と、色々と強者による弱者の淘汰、必ず弱者の犠牲の元で強者が栄え、必然的により強い存在になることを求めざるを得ない、という力学・ルールで出来ているこの現行世界。そんなことがずっと背景に描かれ続けてきた作品という流れで、実質ラスト2で、表面的には弱肉強食的に力の求道だけを志向していたかのような戒斗から出た本音。戒斗が作りたい世界とは。


 「弱者が踏みにじられない世界だ」(駆紋戒斗)


 自分自身が弱者で淘汰される側だったからこそ、弱者が踏みにじられない世界を求める。ただし、現行世界はもうダメだから一旦滅ぼして、その後に創世だ。その世界の実現のために、現行世界で最強の強者になって、黄金の果実を手に入れる。

 紘汰の方も弱者が虐げられる(必ず犠牲が出る)世界のルールがおかしいと思ってるのは同じなので、二人の対立点は、戒斗が現行世界はもう価値がないから一旦滅ぼして、超常の力で新しい世界を作って理想を実現しよう。なのに対して、紘汰はまだ現行世界にも価値があるから、この世界で何とかやっていこう派なのですね。

 印象的に民衆を衆愚的に描いたり、沢芽市がヘルヘイムに浸食されるや否やミサイルを撃ちこんでくる描写などで、この現行世界に救う価値はあるのか? 的なことも要所で描いてきた作品です。そんな中で、例えば衆愚的な大衆の中にも、ちゃんとした人はいる的な描写の代表が紘汰のお姉ちゃんだったりしたと思います。それに加えて、今話では自衛隊の人が沢芽市に救出に来てくれる描写が、おそらくは紘汰の動機の強化描写として入っておりました。この現行世界にも、まだちゃんとした人たちはいるんだ。

 現行世界で何とか頑張ろう派の紘汰は、例の「強さ」にまつわるテーマにおいて作中重要場面であろう、戒斗と舞の問答のシーン。より強者になって淘汰できるようになるのが強さと言った戒斗に対して、そういう淘汰されそうな立場になっても、耐え、形を変えても舞い続ける類の強さがある、と答えた舞との対照で言えば、舞の「強さ」派です。世界そのものを一旦淘汰しようという戒斗に対して、この現行世界でも、「力」による弱者の淘汰のルールにだけ飲まれない、本当の「強さ」のようなものがきっとあると。「舞い」は可能なはずだと(ダンス要素がちゃんとテーマに繋がった!)。


 「証明してみせる。ただの「力」だけじゃない。本当の「強さ」を」(葛葉紘汰)


 ここで変身で、BGM「乱舞Escalation」。

 僕的にはボロ泣きであった。現行世界は(あるいはリアルでも)苦しい、それは前提。海外巨大資本の前に国内勢は押されて、リストラの嵐は吹き荒れ貧困層は拡大とか、そんな世界さポイズン。みたいな感じだとしても、自分がより強い力を渇望し・手に入れて巨大資本側を今度は淘汰し返してやる、ではなくて、苦しい状況なりに堪え、それでも舞うという類の強さがあるはずだ。という変身。これは、やっぱり「ヒーロー」ですよ。

 実質次回ラスト。あとは光実だ。


 「お前は何者にもなれなかった。その意味をもう一度、よく考えてみろ」(貴虎兄さん)


 人を裏切り、罪を犯し、世界をどうこうという強い人間にはなれなかった側の人間として、最後はどうなるのか。そういう人間はやっぱり淘汰されて終わりなのか。何か、別の着地があり得るのか。

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