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ネタバレ注意です。
「その後バブルがはじけて計画がふっとび、これだけが残ったフモ」(モッフル)
「お金がない」という最重要課題にあたって、バブル期の遺産を掘り起こしてみよう、というお話。
家電業界のノリノリ感とか、土建関係のノリノリ感とか、大迷宮アトラクションとか、あの頃、あったよね……。
地元ネタですが。
かつて某有名家電店があった場所(立地的には仙台駅にも近くけっこうイイのに)も今では廃墟になってます。
そしてこんなニュースも。
●ジュンク堂書店仙台本店 31日閉店/河北新報
東日本大震災後の復活時には、各漫画・アニメ業界から熱いメッセージ色紙が寄せられ、展示されていたりもしました。その時市民に配られた勇気はホンモノでした。だがしかし、グローバル資本が猛威をふるう流通の一新や電子書籍の波を前に生き残れなかった、ということか……。
バブル期のノリノリ感で一世を風靡した城南電機(これは東京だが)はもうないですし、協裕堂286号店もジュンク堂仙台本店も閉店した後の世界を僕らは生きてる。では、家電販売員とか書店員みたいな職業だった人たちはどこへ行ったのか。誰もがみんな、明日は第二話のワニピー。
で、どこかの国のように「お金がなく」、どこかの国のようにタイムリミットが迫ってる(みんな、アメリカの金融の動きとかチェックしておくと良いよ……)「甘城ブリリアントパーク」、今回は、バブル期の残り香の余剰で引きこもりを満喫してたドルネルのオタクグッズを売却、かつての土建力を宿すモグート族の力をギリギリ生かして売れるものを作って売却でなんとか当座をしのぐことに。経理のアーシェさんの言うように、めっちゃ抜本的な解決にはなっていません。
また、ドラゴンさんも仲間になってくれましたが、この竜も、AmazonとかGoogleとかAppleとかFacebookとかの方向で本当の意味での「モンスター」ではなくて、実力的には、米英の大学の入試問題を国内でひけらかしてるような、「なんちゃってモンスター」なんですよ。何? そんじょそこらの大学でマスターとか取っても、グローバル市場で勝ち抜ける人材にはなれないって? そんな話、聞きたくない!
この、タイムリミットは迫り、労働時間は増え、余剰のオタクグッズも売却し、援軍も頼りにならず……というギリギリ感は熱いです。
グローバル資本襲来に、「うぇいくあっぷがーるZOO!(公式サイト)」で対抗する八木山動物園、みたいな。え、例えが分かりづらい?
で、これもう笑えないくらい絶対絶命なんですが、KADOKAWAさんがめっちゃ噛んでる作品ですし、「甘城ブリリアントパーク」も何らかの形での(広義の)「コンテンツ販売&(それに基づいた集客)」で逆襲かける感じになりそう。
アイドル(エレメンタリオ)、キャラクター(モッフルたち)と、頼りないけどコマはそろってるのです。この、もう、AKB48とゆるキャラ輸出にかけるしかない、みたいな絶体絶命感。
なのだけど、それだけでは足りなくて、最後の一ピースが、いわば「無形財産」なのだろうと。口では説明しづらいけど、この国に実際に訪れた観光客は感じるという例のアレです。そして、そういう謎の価値、「細部に八百万の神が宿ってる」としか表現できないような、最後の切り札が作中で象徴されてるのが、「ラティファのドーナツ」です。それは、『けいおん!』の合宿回で澪が花火をバックにギターする唯を観た瞬間に感じた「輝き」とか、キョンがハルヒに出会った瞬間に「色づく」あの一瞬に通じる何かで、こっちは京都アニメーション担当。逆に言えば、それすらも失ってしまったら、本当に終わり。
ジュンク堂書店仙台本店は閉店してしまったが、KADOKAWA、京アニ、君たちは、がんばれ……バタリ、みたいな心境で、どちらかというと八木山動物園で老親シロクマを介護しながらもうリソースも残ってないような立場で視聴しています。
まだだ、まだ終わらないよ。俺達、ホッキョクグマのナナ(八木山動物園の30歳の国内最高齢の白熊)のグッズを海外展開したりして、逆襲、決めてやるんだ……(目をグルグルさせながら)。
●『Wake Up, Girls!』の感想
→エンディングテーマ
→Blu-ray
→前回:『甘城ブリリアントパーク』第4話「秘書が使えない!」の感想へ
→次回:『甘城ブリリアントパーク』第6話「人手が足りない!」の感想へ
→『甘城ブリリアントパーク』の感想目次へ
【関連リンク:これまでの当ブログの京都アニメーション作品感想】
→『涼宮ハルヒの憂鬱』最終回の感想はこちら
→『けいおん!!』最終回の感想はこちら
→『氷果』最終回の感想はこちら
→『Free!』(第一期)最終回の感想はこちら
→『中二病でも恋がしたい!』(第一期)最終回の感想はこちら
→『境界の彼方』最終回の感想はこちら