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ネタバレ注意です。
「俺はタスク。ただのタスクだよ」(タスク)
ノーマかどうかとか、マナが使えるかどうかとか、背景に何を持っているか、とかじゃなく、ただのタスクです発言。『ガンダムSEED』第8話相当回という感じでしょうか。
『ガンダムSEED』の第8話「敵軍の歌姫」というのは、ラクスがキラにかける「あなたが優しいのは、あなただからでしょう?」という最重要台詞&シーンが描かれる回です。この第8話で、ラクスは既にナチュラルであるとかコーディネーターであるとかいった「カテゴリ」に依存した思考を無効化したあり方でキラに接していて、これが最高潮の第3クールの伏線になってるのです。そして、その伏線を受けて、キラはラクスを通してそうした「カテゴリ依存」思考を第3クールで脱却し、ステージアップして第34話でフリーダムガンダムに乗り込む。続いてキラの心理のステージアップとリンクしたフリーダムガンダムの超絶メカアクション回の第35話へ……というのが『機動戦士ガンダムSEED』という作品の構成の部分での熱い流れ。
そういう意味で、今回アンジュの方も皇女アンジュリーゼであったことは名乗らないし、タスクとアンジュは、ノーマがどうとか国がどうとかというカテゴリとは関係ないレベルで接していた感じ。やたらとどっちも裸なのはまあサービスシーンなんだけど、そういうよけいな装飾がない関係っていう表現にもなってる趣で。
この、何のカテゴリ、装飾もない無人島でタスクとしばらく過ごすというイベントを経て(アンジュが自然に笑ってる!)、アンジュはノーマがどうとかいうカテゴリの偏見が少し弱まり、また一人では生きられなかったのを直覚したようで、ラストではエルシャに「ありがとう」と伝えられるように、ヴィヴィアンを名前で呼べるように(いずれも二人をノーマとしてではなく個人として認識しはじめた感じ)変化しているという。
一方でタスクはタスクで、アンジュの闘争する姿に何かを感じたようで、(島が見つかったというのもあるのだろうけど)己の何かをやるために出立。お互いがお互いの動機になってる感じもキラとラクスみたいでイイな(『ガンダムSEED』の第34話も、「君は誰?」「私はラクス・クラインです」のやり取り(お互いにただの個であるということ)の後、キラもフリーダムガンダムで出立するが、ラクスの方も行動を開始する(「私も歌いますから。平和の歌を」) というようになっている)。ポジション的に、性別が今回は逆になってる感じだけど(タスクの方が、カテゴリの無効化に関しては先行してる)。
これ、『クロスアンジュ』もどうも、後半に今話の仕込みとかを生かして、ノーマとかマナが使えるかどうかとかの段階は突破したステージにアンジュら覚醒、の段階まではきそうです。そしてやっぱりそこはメカアクション回とも繋げてきてくれそうで。
この流れで次回はモモカがやって来る模様。今をときめく我らが上坂すみれさんボイスです。そう、まずカテゴリが無効化されたステージに向かうなら、ノーマだけじゃなくて、マナが使える人との関係も描かないとですしね。
そして、作劇のテンポが早めの印象。2クール作品なのもあると思いますが、『ガンダムSEED』の第34話&第35話相当ももっと早い話数で訪れて、「その先」もありそうで楽しみです。
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→前回:『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』第4話「ひとりぼっちの反逆」の感想へ
→次回:『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』第6話「モモカが来た!」の感想へ
→『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』の感想目次へ
【関連リンク】
→当ブログの『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』の感想はこちら
→『機動戦士ガンダムSEED』の感想はこちら(大昔のHTMLWEBサイト)