ブログネタ
SHIROBAKO に参加中!
 アニメ『SHIROBAKO(公式サイトニコニコチャンネル)』第13話「好きな雲って何ですか?」の感想です。仙台にて地方遅れ視聴中。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 落合さんも矢野さんも本田さんもいなくなって、ガランとした武蔵野アニメーションの風景から始まる第2クール。この、みんなバラバラになってしまった、いなくなってしまった感から、「第三飛行少女隊」のアニメーション制作を通して、再び何らかの形で「分断」が繋がれていく様を描く模様。

 第1クールは、進歩を追っていったとか、家族が病気だとか、世代間格差があるとか、そもそも経済格差だとか、様々な「分断」が生じる世の中で、あおいが駆け巡ってそういう人々を繋いで一つの作品が作られていく。そして、そうやって制作されたアニメーション作品というものが、社会的分断を繋ぎ得る、というのを描いていたのがカッコいい作品でした。

 そして、さらに熱くなりそうなのが、いよいよ、第2クールは、その「分断されていた人々が集まってくる」に、メインの五人、あおい、絵麻、しずか、美沙、みどりが加わってきそうなこと。「分断の繋ぎ人」宮森あおいが第1クールで駆けまわった残滓がちゃんと効いてくる展開が凄い。美沙に新しい3Dの職場紹介したのもあおい経由からの下柳さん経由だろうし、みどりが「ディーゼルさん」として合流してきそうなのも第1クールのあおい絡み。しずかだけは、新オープニングからしてとぼとぼ歩いてるシーンで不安なんだけど、最後に晴れてたし、何らかの形で最後は合流してくれると信じたい。

 そして、この高校時代の輝いた共同体は、厳しい大人社会でも何らかのカタチで再合流できるはず、というメインの物語に、どんどんと新しいメンバーの合流要素が予感として加わっていく。美術の渥美さんという何か孤高な感じの人。中途採用の制作進行の人に、春から来る新人。

 そしてそして、一旦分断されてしまった人たちも、どんどん再リンクしてきそう。あおいとお姉ちゃんが電話しながら離れていても(分断されていても)ロロとミムジーを描いてるのは、ミムジーとロロは実は宮森姉妹における共有キャラクター、五人組における『神仏混淆七福陣』ポジションの、「離れていも関係性を繋いでいる作品」なのだと分かるし、この「分断されたとしても、アニメーションを媒介にして再合流する」作劇からしたら、どう考えても矢野さんが戻ってくる所はボロ泣きだろその展開はヤバ過ぎるだろとフライングで涙したり。

 社会はバラバラになり、異なる思想やクラスタが各々の利己を動機に殺しあうしかない世界さふぁっきんな感じを背景に、デスクという役職にポジション的にもランクアップした宮森あおいが、さらにステージアップした「分断された世界でもあり得る再合流」をロックに決めてくれそうな予感に満ち、最初からテンションが上がる第2クールファーストエピソードでありました。

→Blu-ray

SHIROBAKO 第2巻 (初回生産限定版) [Blu-ray]
木村珠莉
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2015-01-28


→小説版、1月27日発売



→前回:『SHIROBAKO』第12話「えくそだす・クリスマス」の感想へ
→次回:『SHIROBAKO』第14話「仁義なきオーディション会議!」の感想へ
『SHIROBAKO』感想の目次へ

アニメ『ハナヤマタ』全話感想の目次へ
『けいおん!(!!)』の感想へ