相羽です。

 漫画とかアニメとかゲームとか好きな皆が地方から東京に向かっていくお盆のコミケ時期に、あえて地方の仙台に来て貰おうシリーズ。

 去年の戦闘勇者さんとの石巻ツアー(レポ「石巻ツーリズム・『石ノ森萬画館』/感想」はこちら)に続いて、今回はネットがきっかけで長年交流してるノウライトさん(Twitter)とそのリア友さんが仙台に来てくれました。

 ノウライトさんとは何度も会ったことがありますが、リア友さんとは初対面でした。


相羽:「(リア友さんのことは)『ゆるゆり(公式サイト)』が好きとしか事前情報を何も聞いてないのですが」
リア友さん:「私も(相羽のことは)WUG!ちゃん(ポータルサイト)が好きとしか聞いてないのですが」


 仲介者のノウライトさんの伝達能力の低さ(というかやる気のなさ)が際立つ会話ですが、一方で漫画やアニメを媒介にコミュニケーションする時は、この会話だけである程度お互いのことが分かるのも利点です。アニメは共有体験!


僕の心の声:(だいたい分かった!(『仮面ライダーディケイド』の門矢士風に))


 ノウライトさんとリア友さん、この度は8月16日(日)にミニ四駆のジャパンカップが仙台で開かれるのに伴っての来仙です。

 オフ会中にテーブルに並べられる、壮観なるミニ四駆マシン(左二台@ノウライトさん、右一台@リア友さん)。

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 写真を拡大すると分かりますが、リア友さんのマシンは「ゆるゆり」仕様です!

 この仕様に全体のモードを整えるための、すさまじい克己の話を聞きました。熱くなれるものがあるって、イイな……。

 ◇◇◇

 感動したのが、ノウライトさんとリア友さんは、今でこそ三十超えたオッサンになっても(え)こうして一緒に『ラブライブ!(公式サイト)』のライブ行ったり『ゆるゆり』のライブ行ったり、ミニ四駆を求道したりしてるのですが、元は学生時代のロボコン出たりする部の仲間(先輩・後輩)だったということ。しかも、あと二人よく一緒に行く人がいて、最近はだいたい四人くらいで活動してるらしい。

 僕は、『ハナヤマタ』と『SHIROBAKO』の感想で、『けいおん!(!!)』みたいな学生時代の仲間が一旦別れた後の物語をやってる。厳しい大人世界でも、何らかの形で再合流はできるのか? という物語をやっているんじゃないか? という話を書いてきました。↓


●参考:『けいおん!』と『ハナヤマタ』で重ねられている演出とその意図について

●参考:『SHIROBAKO』最終回の感想


 なので、リアルで学生時代の縁で大人世界でも楽しい事やってる人たちいるんだな! と目を見開かされたのでした。しかも二人とも、仕事もミニ四駆も広くは「もの作り」系で、学生時代にロボット作ってたのから繋がってたりするの。

 これは終わりだけど、終わりじゃない!


参考:『けいおん!!』最終回の感想

 ◇◇◇

 また驚いたのが、二人ともわりと時代の最先端のジャンルの仕事してると思うのですが(ちなみに勤め先は違う)、詳しくは書けないですが(え)、本日もだし、常日頃からライブの後の密室の居酒屋とかで、現実を動かすような濃ゆい話をしたり、情報交換したりしてるの。ネットの情報なんか現実を動かす真実性の強い情報の1パーセントもないよ……。

 で、そういう場。まあぶっちゃけ仕事の話とかの場なんだけど、これが、二人とも口をそろえて仕事だけじゃなくて、『ゆるゆり』のライブとかがあるから出来るんだって言ってるのですね。

 この事象で指摘したいのは、漫画もアニメもただの虚構ではなくて、現実を動かす実利的な仕事を進めるきっかけにもなってるってことだと思うのですね。

 ガチで仕事上の商談的なものがアニメのライブの後に生まれるみたいな話までいかなくとも、例えば今日、二人は漫画やアニメが縁で知り合った僕に東京から会いに来てくれているので、確実に仙台でご飯食べて、宿とってと、地方経済を潤してくれています。仙台辺りのリソースが潤滑になれば、周辺の津波被害が大きかった地域にも、少しずつ波及していきます。そういう意味で、漫画やアニメを媒介にして、現実が動くということが、本当にある。

 2011年以来個人的にしばらく悩んでいた、「もう漫画とかアニメとかゲームとか言ってる場合じゃないんじゃないか?」という点に、数年越しに改めて区切りがついた気がしました。現実と繋がっていて、少しでも良くしていこうという力学と結びつく点において、漫画もアニメもゲームも、2011年以降も意味は、ある。

 個人的には現在主立っては、仙台が舞台の小説を書いてネタにしてもらってるくらいしかできないけれど、コツコツ続けていくことは、何らかの意味をもたらしていくのではないかと改めて感じることができたのでした。

 ◇◇◇

 オフ会は場所が移って、仙台のホビーショップ、ホビラボさん(ホームページ)で次の日のジャパンカップのために最後のマシン調整をするノウライトさんとリア友さん。

 二人はこの日こちらのイベント↓

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 にも参加していて、良いイベントだったとのこと。イベント事で地方に人を呼ぶ作戦、それが全てではないけど(インフラの充実とか雇用とか、コア部分はより大事)、地方の充実のために地道に続けていきたい。

 ホビラボさんは、オタク趣味の人々に理解ある感じの空間で、居心地が良かったです。この日は店員さんが素で『ラブライブ!』のハッピを着てるという安定感でありました(しかも女性店員さんだった)。仙台のホビラボさん、今後ひいきにしよう……。

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 今回、個人的に(長年住んでるけど)仙台にこんな場所あったんだ! と発見だったホビラボさんのミニ四駆のコース。ノウライトさんとかリア友さんとか、マシン走らせてる人たちと和やかに話してるから何だと思ったら、今日出会ったばかりの人なんだって! 上坂すみれさんの「革命的ブロードウェイ主義者同盟」の話などもありますが、趣味コミュニティって、確実に生まれてきてる!

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 閉店ギリギリまで(すいません!)マシンの調整→コースで検証を繰り返すノウライトさんとリア友さん。僕らは夜に雰囲気の良いバーに行ったりはしないけど、黙々と地方都市のミニ四駆コースでマシンを調整する……そんな夜もある(え)。

 てか、二人とも前述のように学生時代はロボとか作ってて、大学とかも本格的に理系で仕事までそんな系統だから、なんていうかガチだよ。理論→実装→検証→改善を繰り返す、ギラつく理系の人の目をしていた。東京からやってきた夜のオッサン二人カッコ良かった。

 ◇◇◇

 また、このホビラボさん。僕が電子書籍『ゼロ年代のメルヘン時間から現在へ贈る灯』↓



 で、書いた。

 震災後数か月で再び営業を再開し、その地方の漫画・アニメ・ゲーム文化の灯を絶やさない姿勢に感動した、旧アニメイト仙台店跡地(現在は近くのビルディングに、新店舗としてアニメイトは移ってる)にあったりします。その辺りも、何か運命を感じた。

 ノウライトさんも、東京暮らしだけど実家は福島で、震災以降実家は関東圏に避難中。今回、何らかの人と人との繋がりの話を書いてみたつもりなのですが、受け継がれてきた地縁としての共同体が壊れてしまった後の世界を我々は生きていたりする。だとしたら、漫画やアニメやゲームをきっかけにしてでも、何か新しい、違う形で、でも過去とも繋がっている、そんな共同体を少しずつ模索していくしかない。

 また、出来過ぎたことに、ノウライトさんやリア友さんとか、また大人になってから集まるようになったきっかけは、四年前くらいの『けいおん!(!!)』のライブに一緒に行ってからなんだって。


相羽:「『けいおん!(!!)』自体が、3.11以降、"壊れる前の日常"って意味合いを付与されてしまった作品ですからね……」


 だが、『けいおん!(!!)』は無駄ではなかったのです。実際『けいおん!(!!)』に救われた人って本当に沢山いると思いますしね。だから、漫画とかアニメとかゲームとか、まだまだ作ってくれて良いんですよ。無意味だけど意味があるっていう、複雑な地点で、我々は戦っていくのが良いと思うから。

 ◇◇◇

 そんなノウライトさん。一夜明けて、レース本体の完走こそできなかったものの、めでたく仙台のジャパンカップ、デザイン部門トップを受賞。↓

 おめでとう〜。

 お盆期間の猶予的期間。ちょっと場所が変わったり、いつもと違うジャンルの人と交差したりが、意外と何か価値を生んだりする。

 明日からはお仕事とか、また憂鬱な現実の日々が待ってるという人も多いと思うのですが、コミケとか地方でミニ四駆とか、時々一か所集中で生み出された創造する力が、少しずつ世の中を良い方に変えていくと信じたいところ。

 またしばらくは、ソーシャルゲームで言えば、「行動ポイント」とか「エリクサー」を貯める日々(仕事でお金稼いだりな日々)に戻る所存ではあるのですが、今回の会合は先には、行動ポイントの使いどころが待ってる予感が感じられたりもするものだったので。

 厳しい現実が続くとしても、もうしばらくこの世界にとどまりたいと思うのでした。

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→管理人が書いてるS市(仙台)が舞台のネット小説(小説家になろう様でフリーで読めるもの)

『非幸福者同盟』/小説家になろう

→KDPを利用してKindle電子書籍で販売しているもの

妹の紋章
相羽裕司
2014-08-09


→参考

気を抜くと効率性を求められがちな世界にガンプラを作って反逆する。

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響け!ユーフォニアム最終回の感想〜ポニーテールと三人のハルヒ(ネタバレ注意)