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SHIROBAKO ~上山高校アニメーション同好会~ (2) (電撃コミックスNEXT)
ミズタマ
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-01-26


 アニメ『SHIROBAKO(公式サイトニコニコチャンネル)』のあおい、絵麻、しずか、美沙、みどりの高校時代を描いた前日譚コミックス、『SHIROBAKO~上山高校アニメーション同好会~』第2巻(最終巻)の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 「私たちはもう ちょっとやそっとのことじゃバラバラになったりしません! そう確信してます!!」(宮森あおい)

 アニメ本編を、『けいおん!(!!)』的青春時代の輝いた五人組が、大人時代編に少し形を変えて再合流するまでの物語として観ていたので、この台詞は感慨深いです。高校時代編で既にこの絆のレベルに達していたから、大人になってからも合流できたのかもな、的な。最終回の美沙の、


 「ここでの別れは一時の別れです」(藤堂美沙)


 も上記の流れのアニメ本編の、「エピソード0」もののまとめとして素晴らしい。そうだよ、この後色々あって、アニメ第23話ラストでしずかが最後に再合流してまた五人揃う時が来るんだよ! って、アニメ本編をだーっと思い出して涙ぐみました。

 他、アニメ本編の脚本に『けいおん!(!!)』のシリーズ構成の吉田玲子さんも参加している辺り(第4話〜第6話)、『SHIROBAKO』アニメ本編が『けいおん!(!!)』アフター的、高校時代の輝いた五人組の日常作品の社会人編的なコンセプトがあるとずっと思っていたので、


●参考:SHIROBAKO/感想/第4話「私ゃ失敗こいちまってさ」(ネタバレ注意)


 逆に言うと、この高校時代を描いているコミックス版は五人がまだ『けいおん!』でいられた頃のお話。というわけで、水着回という日常回の定番あり。高校最後の文化祭という「一回性」が意識されるイベントあり。この辺りは本当『けいおん!(!!)』チック。個人的にはとにかくりーちゃんが可愛くて読んでました。キャラクターの魅力で押す日常もの作品は強い。『神仏混淆七福陣』のボリュームを三分の一にした改訂版シナリオを一夜で書いてきてヘロヘロの表情のりーちゃんが今巻のハイライト。

 強引に『けいおん!(!!)』に繋げてまとめるなら、「いったん五人はバラバラになるけれど、それは終わりじゃない」というストーリー、あおいが梓ポジションなのかな。絵麻、しずか、美沙、みどりは高校ラスト時点で四人とも上京すると決めていて(唯澪律紬が同じ大学に行くように)、あおいだけが決まらないまま。この四人+一人の感じも『けいおん!(!!)』っぽい。

 この前日譚のコミックス版では、あおいの特技、あおいの本懐については直接的には見つからずのまま終劇。自分には何もないと思ってたあおいの心理面の物語は、アニメ版の終盤まで持ち越しなのでありました。この「青春は輝いているけど未完全」を逆手にとって、アニメ『SHIROBAKO』本編に続く感じがカッコいい。『けいおん!(!!)』大人世界編のごときアニメ本編も、もう一度観てみよう。

→コミックス版第1巻

SHIROBAKO ~上山高校アニメーション同好会~ (1) (電撃コミックスNEXT)
ミズタマ
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-01-24


→Blu-ray

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→前回:『SHIROBAKO~上山高校アニメーション同好会~』第1巻の感想へ
→前回:アニメ『SHIROBAKO』最終回「遠すぎた納品」の感想へ
『SHIROBAKO』感想の目次へ

【関連リンク1:当ブログの2015年アニメーション作品ベスト10記事】

2015年アニメーション作品ベスト10〜共同体から零れ落ちた人間にも、それまでとは違うカタチなりの祝福を(ネタバレ注意)

【関連リンク2:「共同体」をキーに似た文脈と感じる作品】

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