相羽です。

 読書及び読書術そのものを扱った書籍というものが世には沢山ありますが、そんな中で最近発売したもので良かったものを一冊紹介です。↓



 読書の求道において、簡単な書籍から難解な書籍に進む過程を「山登り」に例えている箇所は分かりやすいなと。

 好き嫌いの話とは異相が異なる話として、読者の方に一定のレベルが求められる本というのはあります。厳然としたものだと、語彙力の問題。例えばですが、「誤謬」が読めて意味や語感も体得してるというレベルにないと、残念ながら埴谷雄高の『死霊』は、好き嫌いの以前に、読者の能力レベルとして「読めない」。
 そういう状態を、「山登り」で、現在の自分の装備・登山能力では、まだ高い山には登れないようなものだと例えてるのが分かりやすいです。

 一本好きの私見としては、高い山を登る能力がある人は低い山も楽しめるんだけど、低い山しか登れない能力しかない人は、高い山の方は楽しめない(そもそも登れないから)という非対称性があるのですよね。やはり、登る能力がある人の方が、世界の中から選べる選択肢が広い。

 選べる選択肢が多いこと=自由という定義でいくなら、自由を希求していくために、「山を登る能力」は鍛えておく方向でいこうかなと改めて思った箇所でした。

死霊(1) (講談社文芸文庫)
埴谷 雄高
講談社
2003-02-10


ヤマノススメ 1 (アース・スターコミックス)
しろ
アース・スター エンターテイメント
2013-04-26


 ◇◇◇

 アニメーション作品が好きですが、繰り返し観るという場合。パッケージ(DVDやBlu-ray)で購入して観るというのから、WEB配信を購入したり見放題サービスで観るという視聴形態に消費文化的に移行しつつある最近。

 AmazonさんのAmazonビデオでもプリキュアシリーズの取り扱いがだいぶ揃ってきましたので、まとめてみました。↓


Amazonビデオでプリキュアシリーズを観る(初代からドキドキ!までのリンク集)(別ブログ)


 こういう風に広告(Amazonアソシエイト)込みでブログ運営もしていると、「お金の動き」というダイレクトな感覚で、こういった現実の消費行動の変遷も感じられたりします。

 例えばですが、2000年代前半などはバンバン広告経由で売れていたCD・DVDなどは現在は大幅に売れなくなり、その分伸びてるのは、(2010年代中盤現在)やはり電子書籍とかAmazonビデオとかです。

 で、その辺りの隆盛もそれは現在の話という感じで、もう「その次」を手を打つ側は水面下で準備してるんだよなと。提供側の視点を持ち続けたいという意識があるので、少し先を見据えて動いておきたいと思ってるのでした。

 ◇◇◇

160217hikodou

 創作活動進捗。

 そろそろ近づいてきました。

 2月29日(月)の「カクヨム(公式サイト)」さん開始と同時に、新プロローグ&馬の助さん(ブログTwitterPixiv)による新キービジュアルで、オリジナル小説『非幸福者同盟』、改めて開幕です。

 できれば登録して、読者投票もやってほしいなぁ。

 それ以前に、書いたり、描いたりしてほしい。世にネット登場の頃の、人類総クリエイターか!? みたいなワクワク感も減衰して、けっきょくピラミッド型の少数の贈り手(上部)と多数のフォロワー(下部)に二極化したという、あんまりワクワクしない状況に収まりかけてる力学を感じるので(しかも上部はだいたいが昔からのエスタブリッシュメント関係)、もう一度、全員が自分の代表作持ってるくらいの百色百光性に揺り戻って行ったらいいんじゃないかなぁと思ってるのですが。

→電子書籍もよろしくです。



終末の週末
相羽裕司
2013-10-14


妹の紋章
相羽裕司
2014-08-09