アニメ『マクロスΔ(デルタ)(公式サイト)』第1話「戦場のプロローグ」の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 画面的・絵的に「閉ざされた場所から解放される(=そこから飛翔する)」というのを印象的に何度も使って、その表現自体を作品のテーマとリンクさせる……というのを『マクロスF』から引き続きやってるのですね。

 フレイアとハヤテが最初に出会うのが、フレイアがコンテナの中(閉ざされた場所)にいたのをハヤテが開けるというシーンだったり。フレイアが前向きなことを語るシーンで、閉ざされた場所から見える空(飛翔衝動の向かう先)を指指してるとか、けっこう繰り返されておりました。

 『マクロスF』でも同様の表現が何度も積み重ねられておりました。ランカやシェリルが閉じた場所から出るという表現(シーン)が作品を通して豊富だったり、あるいは最終回でアルトのヘルメット(一応顔を閉じ込めてるという表現で使われている)がクライマックスの語りの所で割れるとか。

 その、「閉じた場所から出るという飛翔衝動」の正体が「誰かと出会いたいという意志」だった(「歌う」という行為ともリンク)というのが『マクロスF』のラストだったわけですが。↓


参考:当ブログの『マクロスF』の感想


 これ、今回の『デルタ』でも第1話からさっそく繰り返し使われてるということは、僕はマクロスシリーズは『F』からしか観てないのですが、実はマクロスシリーズ全体で使われてる表現&テーマだったりするのかな。

 今回も第1話からさっそく、「飛ぶ」と「歌う」という衝動が何かとクローズアップされてるのですが、その二つの行為の意味合い、『マクロスF』とまったく同じだと単純なリフレインにとどまってしまうので、今作なりの意味も是非出して行ってほしいところ。やっぱり今回は歌う人がユニットという辺りをうまく絡めていってほしいかなー。

→Blu-ray

マクロスΔ 01 (特装限定版) [Blu-ray]
マクロス
バンダイビジュアル
2016-07-22


→劇中歌

一度だけの恋なら/ルンがピカッと光ったら
ワルキューレ
フライングドッグ
2016-05-11


→次回:マクロスΔ第2話「覚悟のオーディション」の感想へ
マクロスデルタ感想の目次へ

【関連リンク:当ブログの2015年アニメーション作品ベスト10記事】

2015年アニメーション作品ベスト10〜共同体から零れ落ちた人間にも、それまでとは違うカタチなりの祝福を(ネタバレ注意)