ネタバレ注意です。
何かと「閉鎖された場所」が象徴的に繰り返し描かれる本作。そういう閉鎖性に対して、歌う、踊る、飛ぶなどの自由性が対照になってるってことだと解釈してるのですが。
今回はもう冒頭の惑星ヴォルドール自体がもろに「閉鎖された場所」として描かれていて、そこに自由サイドの人達(ハヤテやワルキューレら)が飛び込んでいく、潜入していく、という構図になっておりました。
あと、プロトカルチャーの遺跡も同じく「閉鎖された場所」扱いだったでしょうか。こちらにも、同じように自由サイドの面々が潜入していく展開になり、ラストは分かりやすくシャッターのようなものに閉鎖されて、ハヤテ、ミラージュ、フレイアが閉じ込められる……という展開で引き。
また、今話のもう一つの軸として、リンゴと水、マキナとレイナと、「異なる属性の二つが当初反目しつつも合わさると新しい何かが生まれる」ということが描かれており、こっちの軸はおそらく、今は反目気味のハヤテとミラージュさんの関係にもかかってくるのだと思われ。
上の二つの話を合わせると、「閉鎖された側」と「自由側」の人達(ウィンダミア王国とハヤテたちのように現在はまだ反目している)も、この先合わさると何か新しい次のフェーズが見えてくる……っていう先の展開への暗示なのかな。その場合、
閉鎖された側―自由側
レイナ―マキナ
ミラージュさん―ハヤテ
ウィンダミア王国―外の世界
で、ばっちり対照が見える気がする。レイナが閉鎖側なのは、描写ないから分からないけど、ギークっぽい描写から、こっちの方が当初引きこもり系だったのかなと予想。ミラージュさんが規律とか教科書的なものとか偉大な祖父母とかに縛られ過ぎて今一つ自由さがないのはこれまでの感想に書いてきた通りで。で、ウィンダミア王国はそのまま現在は鎖国的な国として描かれています。
もう一つ、今話ではプロトカルチャーと美雲さんの「接触」も描かれてるのですが、これはどっちが閉鎖側でどっちが自由側なのかまだちょっと分からず。フリーダムに行動してた美雲さんが自由側で、硬直してたプロトカルチャーと反応して何かが生じる感じなのかなぁ。ウィンダミア王国が現在は閉鎖側として描かれてるのは確かかと思うのですが、それに対する自由側とでもいうようなルーツになるカルチャーが何なのかっていうのが現時点では今一つ分からないのですが。
美雲さんの背景が自由側だと、ウィンダミア王国出身のフレイアが閉鎖側背景ということで、この二人のデュエットも意味が出てくる感じ。第4話(感想)で、ワルキューレの中でもこの二人が何か特別(増幅装置なしで広域に「歌」が可能)なのが描写されていたと思うのですが、美雲さんとフレイアは、同系統のルーツだった! よりも、別系統のルーツだったけど合わさった! の方が個人的には盛り上がるんですが。
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【関連リンク1:当ブログの以前の『マクロス』感想】
→当ブログの『マクロスF』の感想
【関連リンク2:当ブログの2015年アニメーション作品ベスト10記事】
→2015年アニメーション作品ベスト10〜共同体から零れ落ちた人間にも、それまでとは違うカタチなりの祝福を(ネタバレ注意)