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 アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!(公式サイト)』第13話(最終回)の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 大本になる参考記事はこちら。↓

 放映開始前のこの記事で書いていた「光る棒問題」をモブ子さんが「輝き」の場の形成に参加する(10人目ポジションになる)ことで半分くらい解消し(演者と応援者の非対称性の調整)、μ'sシステムも少しだけ破壊し(レギュレーションからの逸脱)と、物語を遂げた素晴らしい最終回でした。

 モブ子さんが完全に一緒に歌うまではいかなくて、半分くらいまで参加っていう「調整」具合が、逆にリアルに配慮してるなと感じたりでした。でも、二期があるなら、二期のラストは一緒に歌うかもですね。

 非常に「メタ」な作品で。


 梨子(システムの中で生きていた東京の人)―千歌(システムの外で生きていた地方の人)
 μ's(ミューズ)文脈―Aqours(アクア)文脈
 『ラブライブ!』という作品―『ラブライブ!サンシャイン!!』という作品
 東京―地方


 という対照関係が、劇中・劇外を行きかいながら重ねられて盛り込まれている作品でした。

 で、物語冒頭時点では、左側が圧倒的に強い状態だったのを、その「非対称性」を解消・調整していく。左側と右側が(何らかの意味で)「同格」になるのを志向する物語であったわけなのですが。

 最終回時点で、完全に同格になれたのは、最初の梨子と千歌の関係くらいで、あとは圧倒的に左側が強いまま。

 なので、ここでモブ子さんが完全に「対等」だ! とやってしまうのは、ちょっと嘘くさくなってしまいますからね。現実は、東京が地方よりめっちゃ強い。あ、モブ子さん(あえてこういう言い方をしておりますが)と千歌の関係は、物語冒頭時点での、千歌(見上げる側)と穂乃果(見上げられる側)の関係のリフレインとして描かれています。

 千歌という主人公の特性が、スポットライトを浴びる側ではなくて、自分自身が光を発して、照らしてあげる側、輝かせてあげる側、というのが物語全体を通して一貫して描かれておりました。

 普通「星」人。まあ、「サンシャイン」ってタイトルについている作品なので一番は太陽を示唆してるのだと思うのですが、千歌が輝きを発して、その光に照らされて、善子さんは自分の「好き」のヨハネさんを回復するし、ルビィさんと花丸さんは自分の本懐に素直になるし、梨子さんはもう一度ピアノを弾くし、三年生組は再起できるようになる……描いてきたのは、ずっとそういう話でした。(曜さんは千歌のサポートポジション)

 その延長線上で、ラストは千歌の光がモブ子さんを照らすという最終回に。照らされたモブ子さんが半分くらい、ただ光る棒を振っている側から、自分自身も「輝き」の場を形成する側に回った所で終劇。上記の「非対称性」に一つの区切り的なシーンを描いていて、やりきっていたなーと。

 「MIRAI TICKET」の前の演劇パートは、プリキュアシリーズも最近は(映画では)ミュージカル要素入れてるくらいなので(きっかけは『アナと雪の女王』のヒットと言われています)、時流にのってやってみたのもあるかもしれませんが、上記のように非常に「メタ」で、「演者」であるかどうか? が重要なテーマの作品だったので、第1話ラストの「決めたよHand in Hand」も第3話ラストの「ダイスキだったらダイジョウブ!」も謎の演劇調空間(千歌が、ひじょうに「芝居がかった」ことを意図してやってるように描かれる)になる演出をやっていたのを鑑みると、千歌たちが『ラブライブ!サンシャイン!!』という作品の(「光る棒」を振っているだけの側ではなく)「演者」であるというのを表現している演出なのかもしれません。

 モブ的、普通的、地味的な、いわばμ'sにはなれなかった女の子たちが、(ただ「光る棒」を振って見上げているだけでなく)自分たちなりの道での「演者」になるまでの物語だったと。

 その方法の一つが「楽しむ」っていうのはけっこう共感できるところでした。東京で競争の勝者になっても、勝利はあの世までは持っていけません。だったら、沼津で「楽しい」をキーにした自分たちなりのスクールアイドル道を追求していった方が、何か徳のようなもの(あの世まで持って行けるかは分かりませんがw)が積み重なるやもしれないのでした。

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→前回:「普通星人」という夢の守り人〜ラブライブ!サンシャイン!!第5話の感想(ネタバレ注意)へ
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【関連リンク1:当ブログの『ラブライブ!』前シリーズの感想】

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