相羽です。

 今月の17日(土)には一日上京してきましたので、例によって内輪向けにメモを残しておきます。

 各作品のネタバレ注意です。
 ◇◇◇

・年末の大泉にてTJさん(ブログTwitter)とオフ会。

(おぼろげな記憶でTJさんが言ってたと思うことも書いてますが、文責は相羽にあります。)

・毎年恒例の世間的に盛り上がってきてるけど僕が今一つ追い切れてないムーブメントに関して、TJさんが解説してくれるコーナー。
・相羽:「(今日来る途中)池袋駅が『バンドリ(公式サイト)』にジャックされてたんですけど、『バンドリ』はどんな感じなんスかね?」
・TJさん:「バンド版『ラブライブ!』です
・相羽:「なるほど!」

(このあと、バンドものならということで、『けいおん!(!!)』について語り始めるやっかい『けいおん!(!!)』おじさんになる相羽)

・特撮パロディなども色々とやっておられるTJさんと『シン・ゴジラ』のアレが良かったね、これが良かったね、と語り合うという善き時間を過ごす。
・相羽:「鎌倉から上陸してくるシーンが良かったですよね」
・TJさん:「あそこからゴジラのBGMが流れてくるあたりで、ようやく(序盤は警戒してたらしい)『ゴジラ』の映画観てるんだってなりました」
・相羽:「人間側がわりと地道な方法で戦うのが良いですよね」
・TJさん:「どうせスーパーX出すんだろ!? って警戒して観てましたが、良かったですね」
・相羽:「重機(日常・構築の象徴なのだと解釈してる)が出てくるあたりで泣きながら観てましたよ」





・そういえば、TJさんが書いたものでもっと読まれて良いと思うものにこちらのテキストがあるのでリンク張っておきます。↓

参考:「ゴジラシリーズ 30年周期説」/真・南海大決戦

・『シン・ゴジラ』から入った新規のゴジラ客層は、次に何ゴジラを観てるのだろうという話題から、TJさんの『シン・ゴジラ』以外のお勧めゴジラ映画を聞き出すことに成功しました。『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』通称「GMKゴジラ」だそうです(僕が観るならという前提ですが)。
・TJさん:「あの時代(2001年頃)に『ゴジラ』を題材に扱うならこうするしかないって感じのやつです」



・あと、『激走戦隊カーレンジャー』も猛烈に勧められました。浦沢義雄脚本!



・浦沢脚本といえば。
・相羽:「今日、TJさんと会うんで前もって『スーパーマホー大戦』を読み返してきたんですが、みらいさんが炒飯との新婚生活を妄想して顔を赤らめるシーンとかが良かったですね。炒飯とか、意味分からないですよね。この本がきっかけで検索して東映不思議コメディーシリーズ『ペットントン』の存在を初めて知りました。TJさんの同人誌は、マニアックなネタを検索して調べないといけないので、無駄な(え)知識が増えてとても勉強になります」
・TJさんから浦沢義雄氏と「中華」要素にまつわる長い話を聞く。
・相羽:「だから(そんな長い文脈があった上で)あの同人誌の舞台中華街だったんですね!?」

・相羽:「最近、東京(関東)の想像力と、関西の想像力って違うな、だいぶ特徴・感覚的なものに傾向があるなということを考えていて」
・空中にエア図面を引きながら。
・相羽:「今年ヒットした作品でいうと、『シン・ゴジラ』と『君の名は。』はこっち(東京の想像力)です。一方で、映画『聲の形』と『この世界の片隅に』はこっち(関西の想像力)です。作品のメッセージも、描き方も、だいぶ対照になるな、と思っていて」
・相羽:「爆発的にヒットしてるのは東京の想像力の方なのですが、個人的な感覚では東京の想像力には引っかかるところもあって。『君の名は。(公式サイト)』は、どうしても『東日本大震災』をモチーフにして、東京的想像力で震災をなかったことにするエンディングに思えてしまって、未だ東北で身近に大変な思いをしてる人達がいる状態で暮らしてる身からすると、そこが引っかかってしまって、(基本的にブログ等に批判的な文章は書かないスタンスなので)今年積極的に言及できないでいました」
・相羽:「作り手も悪気があるわけじゃないと思うのですけどね。たとえば、それでも悲しい出来事・破綻的な出来事はなかったことにはできない、というような倫理的なことを強調するのであれば、一時の救いが描かれた後で、ラストで三葉が消滅するみたいなエンディングも、想定としてはありえたろうと思って(創り手たちも一線のクリエイターなので)。でも、そういうことはしないで、『達成感』のような『分かりやすい』カタルシスに回収する、という方を(作り手が)選択したというような」
・TJさん:「震災の文脈で捉えるとそういう見方もありますが、中国でも(『君の名は。』が)大ヒットしてる(中国で『君の名は。』が3日間で42億円を達成したというニュースが流れてた頃でした)ことを考えると、(中国の人達はそれほど震災の文脈では観てないと思われるので)世界的に広い母数に訴求するのは、こっち(「東京の想像力」側を指しながら)なのかもしれないですね」
・相羽:「そう、やっぱり受け取りやすいカタルシスはあった方が、普遍的な『物語』としては良いんだと思います。(『君の名は。』に関して)海外でもヒットして、経済効果を生み出してくれたり、日本のブランドイメージに貢献したりしてくれてるところはめっちゃありがたくて、大絶賛したいのですけど、ただ作品内容に関しては個人的な一東北人としては倫理の面で気にかかってしまう……という複雑な想いを『君の名は。』に関しては今年感じていました。身近に震災で亡くなった人がいる状態で、なかったことにしました(みんな避難できていたことにしました)、めでたしとしましょう、と言われても、そういうことじゃないんだけどな……という」
・相羽:「そこで、今年僕を救ってくれたのは『関西の想像力』の方でした。京都アニメーション作品はやっぱり京都なだけあって『関西の想像力』側だと思うのですね。受け取りやすいカタルシスは描かない。悲しい過去もなかったことにはしない。不完全なまま、それでもこの世界で生きていこう、という、かなり繊細な機微を描いていたのが『関西の想像力』でした。映画『聲の形(公式サイト)』には今年救われました」

参考:映画『聲の形』の感想〜ポニーテールで気持ちを伝えられなかったハルヒ(=硝子)だとしても生きていくということ(ネタバレ注意)

参考:この世界の片隅に/感想(ネタバレ注意)

参考:まだ生きている大事な人にちゃんと想いを伝えておくこと〜響け!ユーフォニアム2第十二回「さいごのコンクール」の感想(ネタバレ注意)

・相羽:「僕がたぶん、波長、感性みたいなのが『関西の想像力』よりなんだと思います」

・相羽:「ただ、東京でも東映さんだけは何か違っていて、これは石ノ森章太郎の系譜でいわば『東北の想像力』(石ノ森章太郎氏は宮城県は石巻出身)も融合してるからだと思うのですけど、『キュアモフルン』はめっちゃ良かったです」

参考:映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!/感想(ネタバレ注意)(別ブログ)

・相羽:「『君の名は。』も、瀧に(多くの人達を救う的な意味での)ある種のヒーロー性が付与されてると思うのですが、東映さんが追い続けてる石ノ森章太郎的なヒーロー像っていうのは、そっちとはだいぶ違う。僕はめっちゃ東映さん側のヒーロー像に共感していて」

(この「東京の想像力」でも『君の名は。』のヒーロー像と東映さんのヒーロー像が違うという想いは、その後東映アニメーション60周年記念作の『ポッピンQ(公式サイト)』を観て確信に変わったのでした。かなり明確に、『過去の後悔』に関して、主人公が「やり直す」という『君の名は。』ルートか「やり直さずに後悔も悲しいことも受け止めた上で前に進む」ルートかを「選ぶ」シーンが出てきます。伊純は当然、東映さんのヒーロー像なので後者を選びます。石ノ森章太郎オマージュの熱い展開とかも出てくるので、みんな、映画館に行くんだ!)

・TJさん:「(「東京」的ヒーロー像も『君の名は。』系統と東映さん系統とは違うという前提の上で)さらに東映方面のヒーロー像も、遡ると石ノ森章太郎系と(『月光仮面』などの:その時は東映ではないけど)川内康範系があったりして、現在広く生き残ってるのは石ノ森章太郎系ってことになりますかね」
・そして、TJさんから川内康範系ヒーロー像の歴史の話を聞く。こっちは、敵側が砂糖の買占めをやったり、わりと現実的らしい。
・相羽:「(マニアックな話はTJさんに聴くに限るな……)」

・相羽:「石ノ森章太郎の話が出たので、そうなると今年はやっぱり『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜(公式サイト)』でしょう」

参考:『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』最終回の感想(ネタバレ注意)

・相羽:「最終回のヒーローブームが起こってるところで、漫画に映ってるヒーローが『サイボーグ009』の島村ジョーっぽいと思ったんですけど。マフラーとか、爾朗さんはゴジラ要素だけじゃなくて、石ノ森章太郎ヒーロー像要素も入ってたってことなんですかね」
・TJさん:「入ってたんじゃないですかね」
・相羽:「最終回の笑美さんが旅立っていくところで、『いい日旅立ち(相川七瀬ver)』が流れるところで、僕はボロ泣きだったんですけど、最終回で妖怪達が旅立って行っちゃうっていうのは、昭和創作史の評論要素的にはどういうメタファーなんですかね」
・TJさん:「會川先生の最終回の頃のTwitterのツイートによると、一時おどろおどろしい系の妖怪ものがぷっつり途切れた時期があったらしいです」
・相羽:「なるほど。あの、みんなが願えばヒーローは蘇る的な最終回良いですよね。リアルでも、『サイボーグ009』なんか何回もリメイクされてるわけですし。今年は、『レッドマン』も蘇りましたし」
・TJさん:「『レッドマン』はいきなりでしたけどね」

・相羽:「僕、『レッドマン』はちょくちょくとしか観てなかったんですが、最終回はどうなるんですか。ついに、ちゃんと物語があったりするんですか」
・TJさん:「最終回っていうか、ラスト2くらいでついに光線技を出します」
・相羽:「それは(『ウルトラマン』『ウルトラセブン』などの企画時に用いられていた仮名称から譲り受けた設定上)熱いですね」

・相羽:「いやー、今年良かったなー。個人的に、ハっとさせられてしみじみと良かったシーンは、『シン・ゴジラ』のゴジラが鎌倉に上陸してくるシーンと、『コンクリート・レボルティオ』で笑美さん達が去っていくシーンと、『キュアモフルン』で「キラメク誓い」が流れ始める所から最後の分身のシーンまでと、映画『聲の形』全部ですね」

・相羽:「それでは、来年も思いがけない面白い未来が訪れるのを期待しましょう」
・TJさん:「『レッドマン』とか、去年の今頃は誰も予想してませんでしたからね」
・相羽:「TJさんも、去年の今頃ここで会った時は、自分の同人誌であんなにレッドマン描くことになろうとは思わなかったですよね」

・こうして、特撮・アニメ好きの2016年も暮れてゆくのだった。

・最後に宣伝。

・(記事中でいえば東映的なヒーロー像の)過去から現在、未来までをメタフィクショナルに繋ぐTJさんのこちらの同人誌、まだ在庫あるみたいなので、なくならないうちに手に入れておくと良いよ!↓

 友人のひいき目抜きでも神感ある同人誌です。レッドマンも出るよ! けっこういっぱい出るよ!

・僕の方は。

・今年全エネルギーを注いだ「復興」が題材の小説を削除しちゃったので(賞に応募中のため)、今年おまえ何やってたの? 状態なのですが、現在フリーで読める小説だとこちらの『非幸福者同盟』とか。↓


小説『非幸福者同盟』/カクヨム(最新節はこちらに掲載)

小説『非幸福者同盟』/小説家になろう(第十一話・前編まで掲載)

・有料のものだとKDPでKindleから出してるこちらの電子書籍とか買って頂けると喜びます。↓



終末の週末
相羽裕司
2013-10-14


妹の紋章
相羽裕司
2014-08-09


→後編:2016年年末上京雑記〜三十過ぎても3万円のファイズギアで変身したい、そんな大人で私はありたいとおもふた編

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