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●『Fate/Grand Order』(公式サイト)
昨日はワイバーンさんを30匹くらいは倒したのですが、「竜の牙」は一つもドロップしませんでした。え、これ、沖田さんの次の霊基再臨けっこう大変なんじゃ……。
平行して、メインシナリオを読んでいくのも再開しておりました。
以下、メインシナリオの「第一特異点 A.D.1431―邪竜百年戦争オルレアン」ラストまでのネタバレ注意です。
一応プレイヤー(ぐだ男くんw)&マシュさんはいるのだけれど、ストーリー的には本章のメインゲストキャラであるジャンヌ・ダルクさんの実存の物語となっております。
救国の聖女だったのか? 一人の(ドンレミ村の)少女だったのか? みたいな話が、同じフランスの英霊で捉え方によってはジャンヌと(「公」と「私」の間で揺れるという辺りが)似てるとも言えるマリー・アントワネットさんとの対話のシーンで掘り下げられてたりする……というのはこの回の感想で書いた通りです。↓
●Fate/Grand Order/感想・プレイ日記3〜第一特異点 A.D.1431―邪竜百年戦争オルレアン:巨竜襲来まで(ネタバレ注意)
面白いのは、そのメインのジャンヌ・ダルクさんと同じくらいかそれ以上に、状況的には敵役のジャンヌ・ダルク・オルタさんの実存の物語にも焦点があてられているシナリオで、(紛らわしいですが)ジャンヌ・ダルクさん(白い方)の実存は、ジャンヌ・ダルク・オルタさん(黒い方)と向かい合うことによって浮かび上がってくるという構図になっているお話なのでした。
で、Fateシリーズ的には、ジャンヌ・ダルク・オルタさんの方がジル・ド・レェの願望が生み出した虚構存在だったということで、偽物(フェイカー)側なわけです。
原典『Fate/stay night』の「Unlimited Blade Works(凛ルート)」のラストで、原典・正統者であるギルガメッシュに向かって偽物(フェイカー)衛宮士郎が模造の剣製で猛攻を仕掛ける……というシーンが『Fate』の根幹を成すメッセージが現れてる箇所の一つかと思いますので、今回のシナリオ、むしろジャンヌ・ダルク・オルタさんが衛宮士郎側で、虚構の身の上なれど、本物のジャンヌ・ダルク(=原典)側に向かっていく……という構図になっているのですね。
参考:レアルタ・ヌア感想/プレイ日記25−凛ルートエンディング編−/TYPE-MOON別館ブログ
結局、ジャンヌ・ダルクさん(白い方)の実存と、ジャンヌ・ダルク・オルタさん(黒い方)の実存とを分けたのは、(おそらくドンレミ村時代の)「家族」の記憶の有無。
ジャンヌ・ダルクさん(白い方)は救国の聖女(「公」)であったと同時に「家族」の記憶も大事に持ち続けていた(「私」)人だったゆえに強く、虚構存在のジャンヌ・ダルク・オルタさん(黒い方)はそれが無いゆえに(ここでは)敗北する。
なのですが、最終的にはこの「第一特異点 A.D.1431―邪竜百年戦争オルレアン」という世界自体が一抹の虚構世界に過ぎない、儚い……という世界の仮構性の話に繋がっていって終劇するので、必ずしも偽物・虚構であったジャンヌ・ダルク・オルタさんを否定するような物語ではないのですね。
むしろ、ジャンヌ・ダルク・オルタさん側が、一抹の儚い虚構だったとしても意味はあるんじゃないか? という衛宮士郎イズム、作品としては「Fate/hollow ataraxia」イズム何かを継いでる存在になっている感じです。
一方で、作品全体としては「偽史」(=偽物)を元に戻していくというストーリーラインの作品ですし、『Fate/stay night』の「Fate(セイバールート)」からすると、悲しい出来事があったからと言って歴史をなかったことにする、偽史に書き変えるということはいかんという話になるわけです。例の「This Illusion」ピアノverが流れ始める教会のシーンで、誤った過去を聖杯で改変しようとしていたセイバーさんが、「破綻的な出来事」があった「過去」をそれでもなかったことにはしないと告白する士郎に打たれる……というシーンですね。
この辺り、懐かしいですね。この箇所も、全ルート感想書いてた頃の該当の箇所にリンク張っておいたりしますね。↓
●レアルタ・ヌア感想/プレイ日記13−最終決戦前夜編−/TYPE-MOON別館ブログ
友人の戦闘勇者さんからのメールにあったのですが、『Fate/stay night』が発売された2004年の時点で「10年前」って、阪神大震災とかが意識される頃で、衛宮士郎という主人公の造形にはいわゆるサバイバーズギルトを背負った者……という印象も受けるのですよね。
2011年の東日本大震災を経由した10年代に、『Fate/stay night』〜『Fate/Grand Order』の物語はますます今日(こんにち)性を持っていると感じます。
あんまり敵視してるっぽい話を書くのもアレですが(笑)、「破綻的な出来事」を超常的な力でなかったことにする去年大ヒットした『君の名は。』とはある意味逆の物語を進めてるわけだったりもしたりなので。
参考:2016年「アニメ作品」ベスト10〜過去の悲しい出来事を受け取り直し始める震災から五年後の想像力(ネタバレ注意)
けれど何もかも無かった事になってしまったら、一体、奪われた全ての想いは、何処に行ってしまうのだろう(衛宮士郎)『Fate/stay night』
軽く、表にすると。
偽物側―本物側
衛宮士郎―ギルガメッシュ
ジャンヌ・ダルク・オルタさん―ジャンヌ・ダルクさん
二次創作―原典
非本質―本質
FGOというゲーム(虚構)―リアル
みたいな対応関係になるでしょうか。
で、ここで『Fate』シリーズが深いのは必ずしもどちらかのサイドが正しいということを描いてるわけではなくて、ジャンヌ・ダルクさんがジャンヌ・ダルク・オルタさんを通して自分の実存に至る……というように、両者の相補的な関係、あるいはちょっと哲学のジャンルに踏み込んで良いのなら、「本質が非本質に規定されるという「ねじれ」自体が本質である」というような物語を描いているということです。
「歴史」は大事で「人理」は守らないと……という力学と、とはいえ儚い虚構も二次創作も偽史的な想像力にも意味はあるんじゃないか……という力学と、その相克のドラマ、かつ最終的な相補性こそが『Fate』の魅力だよなぁなどと個人的には思うわけです。
「本質」と「非本質」というのは、最近刊行された東浩紀さんの『ゲンロン0 観光客の哲学』の言葉を使えば「まじめ」と「ふまじめ」ということでもあります。
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けれども、人文系の学者は、まさにいま「まじめ」と「ふまじめ」のその二項対立こそを超えねばならないというのがぼくの認識である。(『ゲンロン0 観光客の哲学』P37より)
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この本、お勧めですよ〜。
うちのブログの読者さん向けには、最近の京都アニメーション作品なんかとも関係してくるかのような内容の書籍っス。
なので、『FGO』をきっかけに実際のガチの(「まじめ」の)歴史の本とか読むようになった……というベクトルが大事なのはもちろんなのですが、いっぽうで「ぐだぐだ明治維新」(もう、偽史も偽史ですよね)的ぐだぐだ感・「ふまじめ」感も大事で、そこを超えた地平をこれから僕らは観に行くってことだと思うのですね。
(/ストーリーの感想、ここまで。)
あまりに「竜の牙」がドロップしないので、とりあえずイベント「ぐだぐだ明治維新」中は他の霊基再臨素材目当てで織田幕府ポイントとか稼ぐことに。
けっこう後から参戦したから、どこまで行けるかな〜。
早いよ! どんだけブラヴァツキーさん(最近フレンドキャスター枠でお世話になってる)稼働させたんだよ!織田幕府ポイント、ようやくカンスト。
— ノウライト (@knowlight) 2017年4月13日
後は新撰組を25万ほど… pic.twitter.com/Vo0JBSx7Dl
あめとさんがまた沖田さん絵アップされてたのでTwitter引用です。↓
そして霧生さんのアレキサンダー君とぐだ子さんも。↓沖田さんにお花見団子をあげてみました(*´﹃`*) #FGO pic.twitter.com/5jRxgFl0it
— あめとゆき*コミ1【あ85a】* (@ameto_y) 2017年4月13日
なんか、個人的に謎のFGO熱再燃っていうかTYPE-MOON熱再燃中だったりです。星5沖田さんを引いた時、何かが、何かが発火したんや……。花より桜もちなアレキサンダーくんとぐだ子ちゃん(春風遊歩道かわいい) pic.twitter.com/e0yizXNR4C
— 霧生実奈 (@kirinama) 2017年4月13日
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→前回:Fate/Grand Order/感想・プレイ日記4〜イベント「ぐだぐだ明治維新」に参加していた頃
→次回:Fate/Grand Order/感想・プレイ日記6〜ヴラド三世さんを育てようかと思ってた頃へ
→Fate/Grand Order/感想・プレイ日記の目次へ
→『劇場版「空の境界」未来福音』の感想(ネタバレ注意)
→『魔法使いの夜』の感想(ネタバレ注意)
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魔法使いの雑居時代1.5〜セイバーさんの同盟国 | 相羽裕司(Aiba Yuji) #pixiv http://t.co/muek3mpDFj
— 寂しいシロクマ(相羽裕司)/仙台市太白区 (@sabishirokuma) 2015, 6月 26