相羽です。
昨年夏に(ほぼ)毎日更新でWEB連載していた小説『こちら街アカリの復興部!』の「改稿版」を、改めてWEB連載中です。
今回から新しく読んでくださる方はもちろん、昨年のヴァージョンから今回の改稿版はだいぶ変わってるので、もう一度読んでやるかという方も各々のタイミングで読んでやって頂けたら喜びます。「ノベラボ」様は(スマホからも)縦書きで読む仕様で、けっこう雰囲気がありますよ。
本日は第17節/うちのエロエロ大臣 (2,311文字)……をアップです。本日は「総合(すべて)」12位・「青春・友情」2位ありがとうございます!)
この後も、毎週、月、水、金に一節ずつ更新の予定となります。
小説『非幸福者同盟』ともども、こちらの方もよろしくお願いします。
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●こちら街アカリの復興部!/ノベラボ
以下、軽く去年公開していたヴァージョンと今回の「改稿版」の違いなどについてライナーノート。
→というわけで、ここから二節ほど、前節で登場した奈由歌の掘り下げ節です。
わりと「エロ」「エロ」連呼してる作品なんですが(笑)、サービス要素の他にも、シリアスな状況だと後回しになりがちなことを掬い取っていく的な要素としても入れております。作中の他の要素だと「笑い(ギャグ)」と同じポジションの要素ですね。
奈由歌に関しては今節が「イメージ」の「エロ」で、次節が「リアル」の「エロ」です。その二つの交差地点で何かが起こる、というのが本作。
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「これが脚本で。これが描きかけだけどネーム」
灯理がそれぞれを奈由歌に渡すと、祈と悠未から期待のまなざしが向けられた。
「実際のところ、奈由歌のエロさが必要だよね」
「うむ。アドバイスを頼む、エロエロ大臣」
「よかろう」
奈由歌はしばし脚本、ネームの順に眺めると。
「この、ギラついた兄が全裸になるシーン、靴下は履いたままにした方が良いな〜」
「マニアック過ぎないか?」
「一定の制約があるから、主砲の威力も増すものなんじゃ。ズドンといっちゃえって」
「なるほど」
悠未が納得とばかりに腕を組むと、続いて祈が身を乗り出した。
「妹は、妹の方は、もっとエロくできないかな?」
「このアンニュイな妹は、常時、乳首に絆創膏(ばんそうこう)を貼ってることにすると良いな〜」
「なるほど。それで、お兄ちゃんがドキドキしながらそれを剥(は)がすわけか!」
妙にテンションを上げる祈を横に。
「え。妹は、何故にそこに絆創膏を貼ってるの?」
灯理が真顔で突っ込みを入れた。
「ほら! アカリの悪いところじゃ。現実と作品をすぐごっちゃにする〜」
「そうか、フィクションだもんね。別にユーちゃんも現実で全裸になるわけじゃないしね。いや、ユーちゃんは現実でも全裸になりたいのか?」
灯理は頭が混乱し始めた様子である。
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この辺り、僕は好きなんですけどね(笑)。
うんうん、中高生くらいで部活仲間が集まったらエロエロ話くらいにしかならないよね……。
え、それはお前の経験だけで、最近の若者はそんなことないって!?
アジャポン!
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