相羽です。

 僕的な去年(2016年)のベスト映画、映画『聲の形』のBlu-rayが本日発売なので、改めて観るという人がいるかもしれないので、当時の僕の感想を再掲しておきますね。↓


映画『聲の形』の感想〜ポニーテールで気持ちを伝えられなかったハルヒ(=硝子)だとしても生きていくということ(ネタバレ注意)


 去年の九月の僕は何を考えてこんな長文を書いてたんだ……。『ハナヤマタ』と『けいおん!(!!)』の記事書いた時とか、たまにこういうことがある……。

 それくらい、素晴らしい映画だったってことで。

 あとは、映画『聲の形』鑑賞では「ねざめ堂」さんのこのショート記事も必読であろう。そうであろう。↓


参考:映画『聲の形』感想メモ:「スキ」と「バカ」/ねざめ堂


 ここで、「すれ違い」のままのコミュニケーションの「受容」のようなものを描いておいて、『響け!ユーフォニアム2』では久美子と麻美子がちゃんと言葉にして通じ合えた場面を奇跡として描く(第十二話@感想)。

 一方、『小林さんちのメイドラゴン』では、
 この「すれ違い」のままのコミュニケーションの「受容」のようなもの……をもうちょっと広範囲の「共同体」も込みの関係性の中で描いてみたと。↓


参考:『小林さんちのメイドラゴン』感想:イシュカン・ディスコミュニケーション/ねざめ堂


 っていうのが、「人と人は通じ合えるのか」みたいな根本的なテーマにあたっての京都アニメーション作品の現時点で。

 次はいよいよ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で「慰霊」=故人と通じ合えるのか? (=故人との関係性を通して、生きてる我々は世界をどうとらえ直せるのか?)という話に入っていくのかなーと感じております。

 「慰霊」を題材として描くのは、故人である滝先生の奥さんを絡めて、『響け!ユーフォニアム2』の第十一話でも萌芽が描かれておりましたね。↓


響け!ユーフォニアム2感想/第十一回「はつこいトランペット」(ネタバレ注意)


 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』がガチ過ぎる(文芸とかの方向で)ので、商業的に成功できるのかが読みづらく、今の内に『Free!』と『響け!ユーフォニアム』で稼いでおこう(え)という作戦での、現在の京都アニメーションのこの二作の劇場展開なのかなと想像しておりますw。

映画『聲の形』Blu-ray 初回限定版
入野自由
ポニーキャニオン
2017-05-17


【関連リンク0:昨年2016年の「アニメーション」作品ベスト10記事】

2016年「アニメ作品」ベスト10〜過去の悲しい出来事を受け取り直し始める震災から五年後の想像力(ネタバレ注意)


【関連リンク1:京都アニメーションがこの十年どういうテーマで作品を繋いできたかに興味がある方向けの手引きとなる、当ブログの関連記事】

『小林さんちのメイドラゴン』の感想へ
『響け!ユーフォニアム2』の感想へ
映画『聲の形』の感想〜ポニーテールで気持ちを伝えられなかったハルヒ(=硝子)だとしても生きていくということ(ネタバレ注意)
『ハルヒ』放映開始から十年、京都アニメーションがここまで進めた「日常」と「非日常」にまつわる物語〜『無彩限のファントム・ワールド』最終回の感想(ネタバレ注意)

[5000ユニークアクセス超え人気記事]響け!ユーフォニアム最終回の感想〜ポニーテールと三人のハルヒ(ネタバレ注意)
『甘城ブリリアントパーク』第12話の感想はこちら
[5000ユニークアクセス超え人気記事]『境界の彼方』最終回の感想(少しラストシーンの解釈含む)はこちら

『中二病でも恋がしたい!』(第一期)最終回の感想はこちら
『Free!』(第一期)最終回の感想はこちら
『氷果』最終回の感想はこちら

『けいおん!!』最終回の感想はこちら
『涼宮ハルヒの憂鬱』最終回の感想はこちら


【関連リンク2:(特に東日本大震災以降)「共同体を再構築してゆく物語」を日本アニメーションがどう描いてきたかに興味がある方向けの手引きとなる、当ブログの関連記事(主に吉田玲子さんが脚本・シリーズ構成を担当していたもの)

あの日欠けてしまった人の日常(=マヨネーズ)に私がなるということ〜『ハイスクール・フリート』第11話「大艦巨砲でピンチ!」の感想(ネタバレ注意)
『けいおん!(!!)』シリーズ構成の吉田玲子さん脚本による「バッドエンドけいおん!」を浄化する物語〜無彩限のファントム・ワールド第7話の感想(ネタバレ注意)
『SHIROBAKO』(シリーズ構成ではなく同テーマのキー話の脚本)の感想
『けいおん!』と『ハナヤマタ』で重ねられている演出とその意図について


【関連リンク3:京都アニメーション作品の2016年までの"テーマ的な"連動・変奏の過程がよく分かる『ねざめ堂』さんの記事】

『無彩限のファントム・ワールド』と、10年代京アニの現在地点(前編)/ねざめ堂
『無彩限のファントム・ワールド』と、10年代京アニの現在地点(後編)