ブログネタ
Fate/Grand Order に参加中!
 相羽です。

 現在開催中のイベント「復刻:鬼哭酔夢魔京羅生門ショート版」に参加中。本日最終日です。

 あと一日でダメージポイントカンストは無理かもですが、「竜の牙(謎のヒロインXさん用)」「八連双晶(イシュタルさん用)」「蛇の宝玉(ギルガメッシュさん用)」などイイ感じの霊基再臨(Lv上限突破)素材に交換できるので、できるだけ「鬼瓢箪」はゲットしておこう……。

170608fgo2
(画像は『Fate/Grand Order』より引用)

 あと、昨日・今日と茨木童子さんの腕からドロップする「無限の歯車」が星5沖田総司さんの最終再臨に必要なので、ありがたい感じです。

 TYPE-MOONのスマートフォン用ソーシャルゲーム、FGOこと『Fate/Grand Order』の感想・プレイ日記です。公式サイトはこちら。↓


『Fate/Grand Order』(公式サイト)


 現在「第五特異点」までクリア済みですが、まずはプレイ日記の順番的に今回はメインクエスト「第四特異点A.D.1888―死界魔霧都市ロンドン」の感想をば。

 『魔法使いの夜』が奈須きのこ氏の処女小説にして原点だとすれば、一連のTYPE-MOON作品には明らかに産業革命期のイギリスから始まり世界を覆った「消費文明」に対する批評性という視点があります。↓


参考:魔法使いの夜/感想/別館TYPE-MOONファンブログ


 この「第四特異点A.D.1888―死界魔霧都市ロンドン」は、まさに産業革命期のイギリスはロンドンの偽史が舞台ということで、非常に楽しみにしていた物語でした。
(ストーリーの感想、ここから。(ネタバレあり)/)

 産業革命期のイギリスから合理主義に大量生産・大量消費という「消費文明」が世界に広がっていったのですが、その土台を支えていたのが「エネルギー」です。

 で、この「第四特異点A.D.1888―死界魔霧都市ロンドン」は「霧」が一つのモチーフになっている通り、一人焦点を当てたいのは「蒸気機関」を開発して世界への普及を目指していたチャールズ・バベッジさんです。

 バベッジさんは、「本物」の歴史では「蒸気機関(=霧)」は世界を覆う勝者の「エネルギー」にはなれなかった人、というポジションで登場してくるのですね。

 しかし、この偽史にサーヴァントとして召喚されたバベッジさん。「第四特異点A.D.1888―死界魔霧都市ロンドン」では「蒸気機関(=霧)」を「エネルギー」とした敵キャラ(ヘルタースケルター)を作ったりもしますが、最終的には、自分の「エネルギー(蒸気機関)」が勝者にはなれなかった歴史だとしても、「本物」の人類史をなかったことにはしたくない……ということを言い残して消えていきます。たとえ自分が破綻的な結末をむかえるのだとしても、歴史を「なかったこと」にはしないという『Fate/stay night』のセイバールートで衛宮士郎とセイバーさんが至った精神性ですね。


参考:セイバールート(Fate)/感想/別館TYPE-MOONファンブログ


 そこから、マキリさん、というか魔神バルバトスさんすら前座として、ラスボスの一人としてニコラ・テスラが召喚されて現れる展開が熱かったです。僕も好きな偉人きたー。(←小説『非幸福者同盟』カクヨム版のプロローグ読んでね!)

 『魔法使いの夜』でも「消費文明」のテーマと絡めて、「消費文明」の「エネルギー」である「電気」が何かと焦点をあてて描かれていますが、ニコラ・テスラ、「電気」の大本にいる偉人ですね。人類史の「エネルギー」において敗北した「蒸気機関」のバベッジさんに対して、勝利した「電気」のニコラ・テスラという流れで出てきます。

 そんなニコラ・テスラが、自分自身の「電気」によって世界を滅ぼそうとしてしまう。これは、「電気」を「エネルギー」として産業革命のイギリスから始まった「消費文明」が、やがて世界を飲みこみ「合理」の元に「自然(『魔法使いの夜』では草十郎が担当)」などを破壊し、最終的には人類は自分自身を滅ぼしてしまうかもしれない……という、『魔法使いの夜』の奥に流れる主題の一つでもありますし、わりと七十年代・八十年代とかから語られ続ける現代思想・批評のトピックでもあります。

 そんな、ニコラ・テスラにどう対抗するのか? というところで……。

 日本の土着の(ざっくりとは)神である坂田金時と玉藻の前が召喚されてくる……というのがめちゃめちゃ熱かったです。これ、実質『魔法使いの夜2』みたいなものだ!

 イギリスの産業革命から始まった「電気」をエネルギーとした「消費文明」は「合理主義」と結びつき、さらには「帝国主義」と結びついて、明治期に東の果ての国、日本にも上陸してきます。

 その時、(ざっくりとは)「合理」的ではないとして、神社合祀とかが政策として進められて、日本の土着の神々を祭った祠とか神社とかがだいぶなくなってしまったりしたのですね。全てが「合理主義」「大量生産(効率性)」でイイんなら、土着の神の伝承なんていらなくなってしまう。

 ここで登場する、セイバーとかランサーのサーヴァントの「クラス」に追加される、新たな枠組みでのサーヴァントのカテゴリ、「天」「地」「人」(+「星」)。

 産業革命以後の「消費文明」「合理主義」の世界では「人」こそが歴史の主役なのだから、「天」と「地」のサーヴァントはもういらないと豪語するニコラ・テスラに対して、颯爽と「天」「地」的な東方の土着の信仰のサーヴァント、坂田金時&玉藻の前登場! という流れですよ。これは熱い。

 世界の全てが「消費」と「合理」だけになってしまったら寂しいですからね。時にオカルトとそしりを受けようと、伝説。伝承。精神の糧、つまりは世界には「物語」も必要なはずなのです。

 坂田金時と玉藻の前の助力でニコラ・テスラを退けたあと、ラスボスパート2として召喚されて現れるのは、本章のメインゲストサーヴァントでもあるロンディニウムの騎士モードレッドの(物語上の)父親である、アーサー王、アルトリアの、ランサーヴァージョン、かつオルタヴァージョンです。

 ここで、モードレッドも破綻的な結末(『アーサー王物語』ではアーサー王を殺すのはモードレッド。その後ブリテンは破綻。)だとしても「なかったこと」にしないということを決断します。


 けれど何もかも無かった事になってしまったら、一体、奪われた全ての想いは、何処に行ってしまうのだろう(衛宮士郎)(『Fate/stay night』セイバールート)


 ここでモードレッドのアルトリアを討つという行為が、一方で『Fate/stay night』のセイバールートでセイバーさん(アルトリア)が至った「想い」を守ることになる……とう構造になっている。この世界は「偽史」だけど、アルトリアとモードレッドは「破綻的な結末に至るとしても、その過程の「想い」を尊重したい」という点で通じ合っている……熱いシナリオです。

 ラストのラストは、ついにFGO物語縦軸のラスボスポジションとして、魔術王ソロモンが登場。一旦しりぞけた所で本章は一区切り。『Fate/stay night』の冬木の聖杯戦争からさらにさかのぼり、「英霊召喚」の大本として、人類史上に原初の七体のグランドサーヴァントが存在するという設定が解禁。古イスラエルのソロモン王はグランドキャスター。

 これは、世界観広げてきましたね……。うへぇ、これグランドセイバーとかグランドアーチャーとかもいるってことか。既にそれぞれ誰なのか設定として固まってるのかな。楽しみだ……。

(/ストーリーの感想、ここまで。)

 現在開催中のイベント「復刻:鬼哭酔夢魔京羅生門ショート版」で「竜の逆鱗」が手に入ったので(不足してた)、保持星5サーヴァントのヴラド三世さんも二回目の霊基再臨。

170608fgo1
(画像は『Fate/Grand Order』より引用)

 とりあえず今日まではイベントを回して戦力を強化して、AP消費1/2キャンペーンも始まったことだし、この週末あたり高難易度と噂の「第六特異点A.D.1273―神聖円卓領域キャメロット」に臨みたいと思ってるのでした。

→TYPE-MOON作品で一番好きだったり



→アーサー王物語

アーサー王物語 (偕成社文庫)
ジェイムズ ノウルズ
偕成社
2000-07-01


→前回:FGO感想・プレイ日記9〜第三特異点A.D.1573―封鎖終局四海オケアノスラストまで(ネタバレ注意)
→次回:FGO感想・プレイ日記11へ〜第五特異点A.D.1783―北米神話大戦イ・プルーリバス・ウナムラストまで(ネタバレ注意)
FGO感想・プレイ日記の目次へ

『劇場版「空の境界」未来福音』の感想(ネタバレ注意)
『魔法使いの夜』の感想(ネタバレ注意)
当ブログの別館TYPE-MOONファンブログ

→以前コミックマーケットで頒布したSSコピー誌