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期間限定イベント「オール・ザ・ステイツメン! 〜マンガで分かる合衆国開拓史〜(こちら)」も本日(7日)0時に最終節が公開されました。
(画像は『Fate/Grand Order』より引用)
無事読了して、マンガで分かるバーサーカーさんを宝具Lv.5でゲットしたりしておりました。
TYPE-MOONのスマートフォン用ソーシャルゲーム、FGOこと『Fate/Grand Order』の感想・プレイ日記です。公式サイトはこちら。↓
●『Fate/Grand Order』(公式サイト)
本日は期間限定イベント「オール・ザ・ステイツメン! 〜マンガで分かる合衆国開拓史〜」のストーリー感想をば。
本日0時公開の最終節部分までネタバレで書いてしまってますので、以下を読む場合はまだクリアしていない方は気をつけてくださいね。
けっきょく、ポール・バニヤンさんも『Fate』シリーズというか奈須きのこ作品で描かれている、多数が栄えていく一方で犠牲になる者……というポジションとして描かれているのですね。
今回のイベントでいうと、
・ハンバーグにおけるパセリのポジション
・歴史に残る大ベストセラーが存在する一方で忘却された物語であったナーサリー・ライムさんのポジション
・歴史上は繁栄した開拓者たちによって淘汰に追い込まれたジェロニモさんたちのポジション
などなどが、全てポール・バニヤンさんに重なります。
『FGO』本編では、わりと航路を切り開いたフランシス・ドレイクさん、電気を発明したニコラ・テスラさん、大量生産を可能にしたエジソンさんなんかは、人類史上「闘争」以外の方法で全員救済を目指した人として、肯定的に描かれています。ドレイクさんとテスラさんにいたっては属性が「星」です。
つまり、「開拓」「発明」は人類史上に平和と発展をもたらしてきたんだけど、そうは言ってもその「開拓」「発明」のせいで犠牲になるポジションの者がいたよね……というのが今回のお話。
ドレイクさんが新しい航路を開拓したせいで侵略が生まれて淘汰された人々がいた側面がある。テスラさんが電気を発明したせいで、たとえばバベッジさんの蒸気機関は淘汰された。
面白いのはメタネタの面白パートである、リヨ版ぐだ子さんと戦うパートまで、ようは課金で星5サーヴァントLv.90以上揃えてる人ばかりが栄えていく……という話の方が栄えていく側の話。星1サーヴァントに価値がないっていう話の方が、犠牲になるポジションの者……という話になってるのですね。実際、星1サーヴァントがくべられて(犠牲になって)星5サーヴァントが栄えていくようなゲームシステムですからね。そんな進展に伴う犠牲のポジションの象徴でもあるから、ポール・バニヤンさんは星1であるという。
この多くが栄えていく一方で、犠牲になる者がいる。今回のイベント内の表現で言えば「ひとりを犠牲にして100億が生きるのが、世界の冷酷なシステム」ですね。
この「犠牲」のポジションが、『FGO』本編だと「第七特異点」に出てきたり、縦軸全体のストーリーにも存在しているんだよ、それどころか『Fate/stay night』から『Fate』シリーズには存在しているんだよというのは、以前僕が書いた「第七特異点」「終局特異点」の感想を参照して頂けたらと思います。
参考:FGO感想・プレイ日記23〜第七特異点B.C.2655―絶対魔獣戦線バビロニアラストまで〜両義者としてのイシュタルとエレシュキガル(ネタバレ注意)
参考:FGO感想・プレイ日記25〜終局特異点A.D.2016―冠位時間神殿ソロモンラストまで(ネタバレ注意)
「ひとりを犠牲にして100億が生きるのが、世界の冷酷なシステム」に摩耗して絶望すると衛宮切嗣(『Fate/Zero』)やアーチャー(『Fate/stay night』)の生き方になり、いや、100億もひとりも全員救う全員救済を目指すぞというと衛宮士郎の「理想」になります。
今回は、「理想」は諦めないぞエンド。
ラストのアルテラさんの語りがカッコいいです。
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「……でも、声は届きました。
あの娘を救いたいという、皆さんの声が。」
「あの少女を追い詰めるのは悪い文明です。
よい文明であるはずがありません。」
「ひとりを犠牲にして100億が生きるのが、
世界の冷酷なシステムだとしても。」
「発展し続けることが旧世界への攻撃であり、
あなたちの未来が、より危険な選択を持つとしても――」
「だとしても抗い続ける事にこそ、
よき文明のありようがあるはず!」
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ストーリー全体は文明論になっていて、『Fate』シリーズでもあるし、『魔法使いの夜』っぽくもある。
あちらなら例えば人類消費文明(栄えた側)とリョコウバト(犠牲になった側)の関係ですね。ポール・バニヤンさん自体に開拓者(文明を広げる者)の側面と、その発展の中で犠牲になる者の両方の側面が付与されていますから、そのまま青子と草十郎のテーゼ(消費文明を肯定する側と、その醜い側面に気づく側)にも繋がっている感じです。
青子が弱い人間は消えるしかないとか言いだしたらドン引きですからね。
自分は栄える側に入れたから、犠牲は当たり前だとドヤ顔するんではね……。星5サーヴァント揃えられたからって、星1サーヴァントは価値がない論を真顔で展開するようになってはね。そうなっては、人間としてというか、文明として終わりです。
かくして、そのままだったら消えていた(犠牲)はずのマシュにぐだ男くん(ぐだ子さん)が手を差し伸べた所から始まった物語。メインクエストの各特異点でも、そのままでは犠牲として消えてゆくような存在たちに、手を伸ばしまくって契約してきました。今は、カルデアに●●●●●さん(「第七特異点」)とか色々いますからね。今回も、ぐだ男くん(ぐだ子さん)はポール・バニヤンさんに手を伸ばす。
本編の「虚構(的な存在)にも意味はある」を継いだ、また謎の存在が加わったエンド。
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「そんな規格外の、よく分からない女がカルデアにひとりくらいいてもいい。」
「都市伝説もデミ・サーヴァントも幻霊もAIも、ここでは同じ"可能性"だ」
(アンデルセンさん)
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(画像は『Fate/Grand Order』より引用)
地味にリアルの現在のアメリカへの批評にもなってる感じで、なかなか趣深いイベントだったのでした。
第一・五部は、この神秘(虚構)を解体する側の力学(ホームズさん、エジソンさんなど)と、神秘は神秘のままで存在として受容する側の力学が相互に混淆としてる感じが面白いですね。
(画像は『Fate/Grand Order』より引用)
(/ストーリーの感想、ここまで。)
「幕間の物語」をクリアして、ギルガメッシュさんの宝具をパワーアップさせたりしておりました。
(画像は『Fate/Grand Order』より引用)
「EX」って現状ランク的には最強ってことでイイのかな。
しばらく、最前線は王様に頑張ってもらおう……。
(画像は『Fate/Grand Order』より引用)
この混沌としたマイルームももうすぐ終わりか〜。
→8月26日(土)に久々に雑誌「TYPE-MOONエース」のVOL.12が発売
→マンガで分かる!(電子書籍版)
→前回:FGO感想・プレイ日記26〜謎のヒロインXさんの強化クエストをクリアしていた頃
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